さようなら、タイラー・ジェンキンス

◎新HCとユーロスタイル

HC代行にはACのイーサロが指名されました。全然知らないのでWikipedia先生に教えてもらいましょう。

フィンランド代表にもなったイーサロはコーチとしてヨーロッパで活躍し、最後は23年にパリ・バスケットボールというチームと3年契約。25試合連続無敗の記録に導いたり、ユーロカップで優勝するなどの成果を上げ、2年の契約を打ち切ってのグリズリーズ入りのようです。タイラー・ジェンキンスとの接点があったとは思えないので、フロントが連れてきたんでしょうね。

ユーロカップ史上最高のチーム平均得点(1試合あたり98.4得点)を記録したオフェンス戦術。スピード、3P、そして強力なオフェンスリバウンドを基盤としているらしいです。また、多様なビッグマンを通じたオフェンスの指導やピックアンドロールディフェンスの進化について講演したとのこと。以上です。

あくまでもWikipedia先生からの情報にすぎませんが、タイラー・ジェンキンスとの共通点もありながら、より今シーズンのグリズリーズの変化に近しい部分が相違点にも見えてきます。

アダムスタイプのセンターからJJJを中心とし、アルダマやハフを使っている今のグリズリーズはビッグマン3Pを活用するスタイルに変化しています。それはペイント内のスペーシングにも繋がり、カッティングによる得点増も実現しています。

ただし、タイラー・ジェンキンスと一緒に解雇されたラローシュがパッシングとカッティングのオフェンスを取り入れたACであり、誰が何をどう志向していたのかはわかりません。

いずれにしてもフロントとしてはタイラー・ジェンキンスではなく、イーサロを優先したとうことです。絶大なる信頼を得ているイーサロ。

◎何かを変えるのか

戦術的な側面については、何が正しい話かは別にして、そこそこうまくいっているのが今シーズンのグリズリーズでした。その点についてはHCが交代しても簡単にかげるものではありません。イーサロは自分がやりたいプレーコールを増やせばいいくらいさ。

采配的な面ではイーサロには難しいかじ取りが求められます。モラント、JJJ、ベインの3人以外は試合展開と相手との相性、そしてゲームプランによって大きく変わってくるのがタイラー・ジェンキンスのスタイルでした。特にディフェンスプランについては、ウェルズに誰とマッチアップさせるのか。スモールとビッグをどこで切り替えるのかなど、細かい違いが大きな違いになってきそうです。

3年くらいの視点で見ると、最大の問題は若手の戦力化になってきます。恐ろしいほどにロスターを戦力として活用してきたタイラー・ジェンキンスの手腕をイーサロは体感したとは言い難いからです。だって今シーズンだけだし、すでにいなくなった若手たちの話でもあるしさ。

そしてモラントが現時点で『スーパースター』といえるのかどうかもイーサロにかかってきます。前述のとおり、破壊的なドライブは持っていてもフィニッシュ精度に課題があり、それを表面化させていなかったのがこれまででした。全般的に

これこそがタイラー・ジェンキンスが発揮していた最大のマジックでした。デュラント・ブッカー・ビールでは勝てなくて、モラント・JJJ・ベインでは勝てるんだぜ。戦術以外の要素が重視されてきている近年のHC仕事なのでね。

さようなら、タイラー・ジェンキンス” への6件のフィードバック

  1. ジェンキンスらしい戦い方が嫌で(?)クビにはなったけど今のロスターはジェンキンスらしい戦い方が1番強さを発揮する気がするし、
    どうなるんだろ?イーサロ次第だけど、結果的にロスター含めたリセットの1歩目でした、ってなりそう

  2. 「多分、スーパースターとは上手くやっていけない」
    スーパースターなしでは優勝できない、けどスーパースターのワガママ聞いてたらチームが崩壊する例にも枚挙に暇がないわけでして…
    フロントGMの匙加減も難しいもんですね。ジェンキンスよりモラントの方が先に捨てられるかなと思ったけど見事に予想外れました。

  3. 主題からは逸れますが、ある1つのチームがドアマット→リビルド→タイトルコンテンダーに移行していくなかで、上手にハードワークや勝ち癖のカルチャーを植え付けていくことの難しさを感じます。
    若手のタイムラインに合わせた補強がうまくいったロケッツ。
    あのスモールラインナップが修行のようで今はIQ注入のスパーズ。
    性格ドラフトのサンダー。
    ドアマット拒否のヒート。
    勝ち癖は付いても文化は根付かなかったシクサーズその他。

    どこも興味深いです。

  4. いろんなファンの意見があってよいと思うので、あれなのですが、個人的には、今のウエストで、エースであるモラントが30試合くらいいない状況で45勝くらいしてるヘッドコーチの何が不安なんだい?と思います。
    DFが悪い?上位チームに勝てない?それはHCのせいなのかい?サンダーやナゲッツやロケッツやウルブズやレイカーズやクリッパーズよりもそんなにロスターが優れているか?SGAやヨキッチやアントマンやドンチッチやハーデンに明確に上な選手がいるか?HCを変えれば勝てるのか?勝ちたいなら減ってしまったベテランどころをもう少し増やしてもよいのでは?とかなんとか思いますね。
    まぁローズやスマートとか最近は怪我しかしていなかったベテランばかりでGMのやりたいこともわからんでもないが・・・うーんなんにせよイーサロさんに頑張ってもらって、今のロスターでもこうすれば上位チームに勝てるのさ!って見せてほしいです。現状、足りないものが多すぎる気がしますが。

    ジェンキンス今までありがとう。ジェンキンス前のDFが一番!OFは二の次!のチームを好きになって、でもジェンキンスの作った現代バスケの面白さにもはまれてすごく楽しい5・6年でした。次のHCもすぐ決まって、チャンピオンになってほしいです。個人的にはスマートが一番チームに合わなかったと思っているので、ウィザーズに行くのは反対ですww

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