さようならニックス’25

◎ミカルとアヌノビー

もう少しカンファレンスファイナルの内容に戻りましょう。

昨シーズン、アヌノビーが加入するとニックスは一気に強さを見せるようになりました。バレットやクイックリーを失っているので少なくともオフェンス面では戦力ダウンだったはずですが、アヌノビーのカッティングとフィジカルの強さ、そしてディフェンスからのカウンターがオフェンスに良い影響を与えたわけです。直接的な個人技ではなく、間接的な連携がUPしたわけだ。

今シーズンはタウンズが加わり、さらにストレッチしてのカットプレーが際立ちそうでしたが、そこまで話は簡単ではありませんでした。マイナスになったわけじゃないのでいいんだけど、タウンズのためのスペーシングってのは違う問題だもんね。

またミカルが加わったことで、オフボールムーブでの違いが生まれてきたのですが、これが大して機能しなかった。vsペイサーズにおいてはペイントにスペースがあったので、そこに上手く入り込んではミドルを打っていったミカルですが、トータルで見れば確率は良くなかった。良くないっていうか、サンズ時代のミカルだと決めまくっていたのでね。

それでもストレッチするタウンズと、スペースへ飛び込むミカルという構図は「完成すれば」非常に効果的には見えました。実際、ブランソンがベンチに下がるとタウンズ中心でパッシングとドライブアタックへと推移しており、それがゲーム3の勝因にもなっています。ミカルは知らん。

ミカルとアヌノビー、そしてハートの存在はパッシングとカットプレーの組み合わせでオフェンスが構築できる可能性を秘めています。

なんじゃこりゃ。アシスト30するチームが出てきているのに、アンチ現代バスケすぎました。しかも勝利したゲーム3はアシスト13、ターンオーバー15です。どうしてそれで勝てるのか不思議であり、ブランソンが偉大なわけだ。偉大だけどチームとして噛み合っているか?

ちなみにセミファイナルまではアシスト20.0でターンオーバー12.9なので、ペイサーズ戦で悪かったのはターンオーバーの多さです。ターンオーバーの少なさはブランソンの売りの1つでしたが、ここで4.0と増えたのが痛かった。サンダー相手だったら、どれくらいになったのだろうか。

ニックスにとって最大の課題はここです。ディラントやヤニスが欲しいか、それともJ-DUBやネムハードが欲しいか。実は後者なんだよね。もしくはタウンズやミカルでデュラントorヤニスを加えて戦術を一掃してしまうべきか。

ペイサーズはアヌノビーやミカルを守りにくそうにしていました。ただ、守りにくいだけであってシュートを外してくれるから助かったような繰り返しでした。タフでも決めまくっていたブランソンとは対照的。

だからブランソンのようなフィニッシャーを増やすべきなのか。それとも守りにくいアヌノビーやミカルにもっとイージーに打たせるor日常的な得点源にしていくべきなのか。

普通に考えたらちゃんと決めてくれる選手を連れてくる方向に進むんだけど、これまたペイサーズがトッピンやトーマス・ブライアントで勝負をつけてしまった面があるから難しく見えます。「人」で解決するのが正しいのか、「戦術や戦略」で解決するべき事項なのか。

さようならニックス’25” への1件のフィードバック

  1. ツインタワーでDFの穴を増やしたのはそうなんですが、それは結果論であって、GAME2後の絶望感を思えば、あの選択しかなかったと思います。

    問題は、人で解決するにしても、怪我でシーズンの大半を休んだミチェルを入れる以外の選択肢を用意できなかったことなのかなと。

    ニックスファンとしてはティブスには感謝しかないのですが、シーズン通してここまで戦術が何も積み上がらないものかと嘆いてプレーオフに入ったのも事実なので、結果は予想を遥かに超えるシーズンでした。

    それだけに、レオンローズの判断の早さには驚きましたし、ここで交代なの?って感じもあります。いずれにせよ、遂に優勝以外は失敗の位置まで来たことは、20年以上の暗黒時代を思えば嬉しさしかないのですが笑

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