さようならシボドー
他のチームについて書いてもいるですが、アップする前にシボドーがクビになったのでニックスについて書いていきましょう。カンファレンスファイナルの反省という点も含めてね。今シーズンのニックスはプレーオフで勝つために補強にでたし、そのプレーオフに勝てなかったことが話の中心になっていくのが自然。
ペイサーズとのカンファレンスファイナルの敗因は、少人数ローテで運動量負けしたことにあります。ただし、そこは正しく言えば
昨シーズンの課題への取り組みが出来ていなかったこと
となってきます。ひょっとしたら「課題と認識できていなかったこと」なのかもしれません。昨シーズンはアヌノビーがケガをしましたが、ケガをしなければ勝てたorタウンズとミカルが加わったから勝てる、という認識をしていた可能性もあります。「ケガを予防する」ことを考慮していたら、そもそもシーズン中の戦い方もなかったわけだしさ。
「ペイサーズに負けた」のであれば、運の悪さや相性の悪さなどを挙げることはできますが「2年連続で同じ相手に負けた」のは意味が違います。あのゲーム1の大逆転がなければシリーズの展開は異なっていたでしょうが、やっぱり4勝3敗でペイサーズが勝っていた気がするよね。
ウォリアーズ王朝の時代、イーストのチームが何も対策していなくて負けることがありました。当時はウォリアーズ相手にするときのセオリーがあったのにさ。でも、それって年に2回しか戦わないチームの対策を進めても意味がないってことでもあります。ファイナル行けるようなチームじゃなければなおさらね。今回のニックスの負け方はそれに似ている。
また、今シーズンに関してはキャブスもプレータイムシェアしているので、ニックスはキャブスとペイサーズに当たったら厳しいというのが見えていました。セルツに勝ったのはビックリだし、豪華戦力ってスゲーなとは思うけど、『豪華よりも層の厚さ』であることはビッグ3が失敗していく流れでもあります。
ペイサーズとのシリーズでは途中からとってつけたようにローテの人数を増やしましたが、それがマクブライドとミッチェル・ロビンソンのプレータイムを減らすという意味のない結果になったり、ベンチスタートのハートが35分以上でたりと、「プレータイムシェアでインテンシティを保つ」が目的のはずが、手段である「ローテの人数を増やす」が目的になってしまってもいました。なんじゃそりゃ。
その一方で急遽の割には特段の問題も起こしませんでした。なんせレーティングがいいんだもん。
〇ペイサーズ戦のレーティング
シャメット 53分
オフェンス 116.5
ディフェンス 100.0
デロン・ライト 45分
オフェンス 114.9
ディフェンス 105.5
単純にプレータイムを与えればよかっただけなのか、それとも戦術がないから人を変えても大きな問題が起きなかったのか。レーティングの良さは大量得点差で勝った面も関係していますが、全体的にはオフェンスがスムーズになったことは、ボールシェアするオフェンスに急に変化したからにも見えました。ブランソンの問題だ。
戦略的な問題が大きく、「人」で解決を図っていく
ニックスの問題点はここでした。ニックスというかシボドーというか。そのためHC交代は必然の流れではあります。とはいえ、ニックス的には信じられないくらいの成功を収めたシーズンなのに、そこでHCがクビになるというのは不可解だよね。キャブスの庭が緑に見えてしまったんだろうな。
ツインタワーでDFの穴を増やしたのはそうなんですが、それは結果論であって、GAME2後の絶望感を思えば、あの選択しかなかったと思います。
問題は、人で解決するにしても、怪我でシーズンの大半を休んだミチェルを入れる以外の選択肢を用意できなかったことなのかなと。
ニックスファンとしてはティブスには感謝しかないのですが、シーズン通してここまで戦術が何も積み上がらないものかと嘆いてプレーオフに入ったのも事実なので、結果は予想を遥かに超えるシーズンでした。
それだけに、レオンローズの判断の早さには驚きましたし、ここで交代なの?って感じもあります。いずれにせよ、遂に優勝以外は失敗の位置まで来たことは、20年以上の暗黒時代を思えば嬉しさしかないのですが笑