◎5年目
そしてギディをシックスマンにすることを望んだサンダーと、スターターでいたいギディの話し合いによりカルーソとのトレードが実行されたわけです。実は5年間で初めてといってよい補強を目指したトレードだったりします。
FAではハーテンステインを連れてきたこともあり、サンダーにしては珍しく他のチームで活躍した選手の補強です。
12位 トピッチ
ドラフト時にシーズン全休が決まっていたトピッチを指名したのは、もはや補強に興味がないような動き方でした。またガード指名だぜ。どう使っていくのか疑問ですが、そんなことを考える必要がないのがディフェンディングチャンピオンだしな。
26位 ディロン・ジョーンズ
38位 AJ・ミッチェル
まぁこっちはどうでもいいか。1巡目指名なのに全く目立たないし。
〇レーティング
オフェンス 118.3 ⇒ 119.2
ディフェンス 111.0 ⇒ 106.6
4年目で完成の域にはいっていたサンダーでしたが、5年目でさらなる進化を遂げました。現代NBAではありえないレベルのディフェンスレーティングを記録したのです。
〇セカンドチャンスの失点 15.0(24位)
〇ペイント内失点 42.5(1位)
〇スティール 10.3(1位)
セカンドチャンスでは変わらずやられているものの、ペイント内失点が劇的に下がり、スティールが驚くほど増えました。ディフェンスの伸びしろがあったこと自体がビックリなんだ。
今年のOKCだったら去年のDALに勝てたと思いますか?
こんな質問が来ていましたが、答えはYes。相変わらずマブスを苦手にはしているけど、昨シーズンよりもローテスピードが上がり、パスへの反応速度も上がっています。それは個人というよりはチーム内での信頼関係というか、次に誰がどこへ動くかが浸透しているから。
ウルブズがコーナー3Pを効果的に決めたように未だにサンダーの弱点ではあるのですが、よほど上手く展開しない限り、クローズアウトは間に合ってきます。まぁでもヨキッチに苦労しているのも似たような点だからな。
ペイント内を塞ぎきってしまうので、3Pを決め続けない限りは攻略が難しく、しかも形を変えて守れるようにもなっています。
また、オン/オフの数字は変わらないのですが、ハーテンステイン、ジェイリン、カルーソ、ケンリッチを相手によって使い分けているのは、戦術面での柔軟性が出てきた部分です。相手の何を消しに行くかで使い分けていくようになったダグノート。
試合展開による選手交代のフローチャートが作れそうな交代ではあったので、ある意味でダグノートの中では決められた形をなぞっているのかもしれません。
オプションとしてウィギンズとジョーとジェイリンとケンリッチを使い分けている面もあり、自分たちからスタイルを変化することも、相手に合わせることも可能になりました。
これだけの選手を集めておきながら、ディフェンス力が高い選手ばかりというのも驚きです。徹底したディフェンス主義が5年目にして驚異的なチームディフェンスへと繋がりました。
ハンドラーがSGAとJ-DUBの2名体制になっており、バックアップはAJミッチェルなのは弱みですが、ケイソン・ウォレスもいるし、チーム全体にケガも少ないので気にしてなさそう。
ディフェンスのインテンシティを保つ選手交代
駒が揃ったからか、2年前からは考えられないほど、プレータイムシェアも進みました。30分を超えているのはSGAとJ-DUBの2人だけ。ベンチから出てくるフレッシュな選手が高いインテンシティを保ってディフェンスしてくるから脅威だし、オフェンスが多少うまくいかなくてもカウンターでどうにでもなるし。
〇SGA
32.7点
FG51.9%
3P37.5%
6.4アシスト
1.7スティール
こうして充実したシーズンにSGAは34.2分のプレータイムでキャリアハイの得点、アシストとなりました。これで68勝したら満場一致でMVPでよかったんだけどスタッツではヨキッチがね。
SGAの得点スタイルは緩急を使ったドライブアタックからステップワークを使ってのジャンプシュートです。その凄味は以前触れましたが、これをチームオフェンスに組み込んだ時にスムーズに機能することがサンダー最大の特徴です。
1on1ファイターっぽい点の取り方なのにチーム戦術になっている
サンダーとSGAの5年間は、SGAがモンスターレベルのスコアラーに成長する時間であり、そのスコアリングスタイルがチーム戦術として落とし込まれるための時間でもありました。
しっかりとスペーシングしてからのドライブ&キックの戦術はベーシックにみえますが、サンダーの場合はNBAの通常レベルよりもはるかにドライブ数が多く、ワンパターンに見えるのに、実際はチーム全体がスムーズに展開してきます。
熟成してきた戦術に、弱点を克服したシューティング。
スモールにツインタワーを柔軟に使い分け
培ってきた選手層でインテンシティを保てる
これからサンダーは追われる立場になりますが、サンダーと同じことをやりたくてもSGAのマネは誰も出来ないし、一朝一夕で身につく攻守の連動性ではありません。今すぐに勝ちたいチームほど、マネするのが難しそうなわけだ。
5年もかかったサンダー
5年をかけて作られたサンダー
5年で完成してしまったサンダー
一番最後の気がするよね。よくもこんなに順調に成長してきたもんだ。信じられないほどに順調。それもファイナル進出という結果もついてきている。
ファイナル、チャンピオンリング、そしてダイナスティ。更なる先へ進めるのか。サンダーとSGAの時代が始まったのかな。
言われている「性格ドラフト」も重要だったかもしれませんね。
確かにプレーオフでも変わらないのは性格診断大事だったんでしょうね
J-DUB弟も頑張ってほちい
才能は素晴らしいけど、積極性が足りないですね