サンダーとSGAの5年間

◎3年目

ベースが作られたところで飛躍の3年目がスタートします。ただし、そのスタートはホルムグレンのシーズンアウトというハプニングから始まっており、やっと手に入れた上位指名があやふやになったシーズンでもあります。

そのホルムグレンを忘れさせるほど12位のJ-DUBが働いてくれたわけですが、ドラフト時の評価は1巡目下位か、2巡目くらいだったはずです。個人的にはこの年のPGがイマイチだったこともあり、No.1PGとみていましたが、今の活躍するとは思っていなかった。

34位 ジェイリン・ウィリアムス

そしてビッグマンも追加指名しました。ガードからセンターまでとにかくオールラウンダーだけを探し求めていくサンダーのドラフト戦略がハッキリした時でもあります。なんでトレ・マン指名したのかはわからんが。

FAでアイザイア・ジョーを連れてきたサンダーは、このシーズンで一気に余剰戦力の処理を始めました。前年でわかってきたハンドラー過多の意味のなさと、サポートの役割をハッキリさせていくような流れです。

またジョーの加入もあって懸念だった3Pに改善が見られ始めました。これにともなってドライブ&キックのオフェンスはレーティングも爆上がりです。

この3年目は現在のオフェンスで完成形が見えてきたシーズンでした。これは今から考えれば「ふーん」で済むかもしれませんが、現代バスケでレーティング104を下回るシーズンが2年続いたのに

「これで正しいから続ける」と判断した

というのはビックリします。どこかのトレード大好きチームならば、とっくに主力を動かすか、HCをクビにしています。選手が揃い始め、3Pに改善がみられると、一気に浮上してきたわけだ。

その一方でディフェンス面はまだまだという状態です。当時から分かりやすかったのはインサイドの弱さ。

前年に14位だったスティールに改善はあるし、ペイント内失点も奮闘していますが、どうにもリバウンドの弱さが響いていました。

チームオフェンスの改善はSGAの成長でもありました。前年から6.9点も得点を伸ばし、それもガードながらFG50%オーバーです。シュートが上手いわけじゃないのにさ。

オールスター&オールNBAファーストチームとSGAはスターを飛び越えてモンスターの領域に入ってきました。自分のドライブスタイルが形になったシーズンともいえます。

それはフェイダウェイでの得点UPが大きく関係しています。ヌルヌル系といわれるSGAですが、前へと進むアタックだけでは苦しかったのが、フェイダウェイが強力な武器になったことで緩急がさらに際立つようになりました。

ちなみに今シーズンのフェイダウェイは146回で成功率55.5%です。恐ろしき進化を遂げたフェイダウェイはSGAをモンスターにし、サンダーを勝てるチームへと変えていきました。

実力アップに伴いシーズン後半に怒涛の追い上げを見せそうだったサンダーですが、スモール戦術の限界と共に主力酷使による疲弊も出始めました。勝てるようになったと思ったら微妙な采配を見せ始めたダグノートだったわけです。

SGA、ギディ、J-DUB、ドートとタレントが揃い始め、大きな進歩を見せた3年目でしたが、勝ち始めるにつれて問題点も露になってきた3年目でもありました。そして、ここで出た問題点を解決していくわけです。

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