◎さようならデュラント?
サンズにとって厳しいのは出口が見えないことです。なんせスーパーオフェンスマシーンっぷりを発揮しているデュラントに戦う気持ちが見えないのだから、売ったら大変なことになるし、売らなければ暗いムードが続くとしか思えない。
ブッカー+ビール+デュラントのビッグ3は”たったの”69.2点しかとれないトリオであり、ディフェンス面のマイナスを考えると解体するべきなわけですが、もっとも売りたいビールを売ることが最も難しいという状況でもあるのでさ。
次のHCとしてはネイト・マクミランのようなタイプが良いでしょう。
PG陣はいなくなるけど、コディを手に入れているので偽PGとしてディフェンスに奮闘してもらうのが良さげ。ミチッチも残せるといえば残せるだろうし。
補強は難しくてもライアン・ダンやイグダロもいるわけだし、戦力的にはそれなりです。
しかし、本当に、ただただ「戦う気持ち」という問題点にみえるし、「チームとしての結束力」なので、外から見ていて改善するのかどうかは全くわからないものがあります。
そして当然のようにデュラントは契約延長はせず、暗にトレードを要求するはずです。その行先はプレーオフの結果を待たなければいけません。ロケッツがファーストラウンドで負けてくれれば有力なトレード先になるし、若手たちが奮闘しまくればトレードしたくなくなるだろうしさ。
最終手段となるブッカーの売却については、契約期間が28年まである上に、自前の指名権がないのでタンクしても困ってしまうので、保留にしておくでしょう。デュラントを売って手に入れた選手でチームバランスを改善し、もう1回勝負はかけたいところ。
10シーズンにわたってプレーオフに出れない悪夢のような時間を経て、ファイナルへ進出したのが21年。そこから4年。戦力を充実させていったはずが、まさかのプレーインすら出れない状況に陥るとは夢にも思わなかったでしょう。
これが悪夢の始まりなのか、それともハートに火をつけて巻き返せるのか。
戦力よりもマインドを充実させることの重要さを教えてくれた今シーズンのサンズでした。
普段はチームメイトに任せて温存気味にプレーしつつ、戦況が手詰まりの時に無理矢理にでも点を毟り取るのがブッカーの役目で、それができるのがブッカーの良い部分だったんですが、KDが来てからはブッカーが勝負所でKDに遠慮するというか、自分でアタックせずにKDに任せてしまう場面が多くなっていたように感じられます。
ブッカー個人の良い部分が出なくなったとしてもそれがチームの戦術として機能して勝てていれば良いんですが、勝ててないのであれば、たとえ一人の選手としてKDが優秀でもいない方がいいのではないかと思うようになってきています。
個人的に、今のサンズにはウィギンズなんかが合いそうだと思っていまして、役割的にはミカルとKDの中間というか、ブッカーに並び立つ存在ではなくブッカーに次ぐエースとの役割と、エースムーブが不要な状況では3&D寄りの役割もできて重宝しそうに思えます。
昔のようにポストアップもガンガン仕掛けてくれるとブッカーとの戦術の差別化もできて嬉しいのですが、サンズの今のオーナーが選手同士の相性まで考えてトレードに動くのかは正直不安しかないです。
シーズン序盤はトランジションの得失点差はマトモだったんですね。こんなに急激に悪化していたとは…