vsホーネッツ
ビールとヌルキッチをベンチスタートに変更し、バトラーを狙っているといううわさが流れるサンズ。管理人の質問箱にも「ヌルキッチが酷い」という連絡が随時入っていましたが、この試合をみていくと「そういう問題じゃない」というレベルのヤバさでした。
ただし、それは”ヤバい”けど”酷い”とはちょっと違う。数字としての変化よりも、印象としての変化。サンズウォッチャーではないので、本当に何とも言えない印象レベルのヤバさです。それがホーネッツディフェンス相手に出ているというのが更にヤバさを増しているので、雑感を書いていきましょう。
◎ヌルキッチ
19分で5つのファールをしたヌルキッチがどうしようもないというのは間違いありません。サンズファンがヌルキッチを叩くのは理解できる内容。何もしていないに等しく、ほぼ3P砲台役でしかありませんでした。
昨シーズンは「ヌルキッチがいなければプレーメイクも何もない」レベルだったので、3番目に重要な選手だったのに、ものすごい落ちぶれ様です。それは戦術が関係しているのは間違いないのですが、似たようなタイプであるプラムリーを起用しているのだから、そこに答えを求めるのはなかなかハードな課題だ。
ヌルキッチが機能しなくなったのは何故か
この話は分解していけばいろいろあるのですが、公寿の問題にも絡んできます。でも、それ以前にヌルキッチの特徴面を考えた時に
いろんなことが出来るユーロ系のセンター
突出した武器で制圧することが出来ないセンター
エースハンドラー(リラード)のためのスクリナーとして機能もすれば、エルボーやローポストで起点となって展開も出来る。あるいはシューター系エース(サイモンズ)とのギブ&ゴーを利用しながら逆サイドへも展開するプレーメイカーも担える。フィジカルファイトしてリバウンドも稼げるし、ヘルプでコースを潰す読みもある。
これがビッグ3が全員シューター系統というサンズにおいて、アングルが変わるポストからの展開が有効かつエース陣のドライブを助けるスクリナーとしても有能でした。しかし・・・
1人でプレーメイクするポイントセンターとしては弱いし、ポストムーブで1on1させて強さは発揮しない。もちろん、単独の1on1で突破なんてもってのほか。ハンドリングスキルは怪しいので長くボールをもっていいことなんて何もない。ゴール下で無双する高さも身体能力もないのでエンドライン合わせは難しく、かといって3P決まりまくるわけでもない。リムプロテクターとしてブロックショットは期待薄。
PGが加入し、トップからの展開が多くなったうえ、そのPGはハンドラーとして突破する仕事じゃないのでヌルキッチはプレーメイクに絡む点でも、スクリナーとして絡む点でも微妙に。そうなるとエンドライン合わせでねじ込む能力は低いし、3P打つくらいしか仕事がない感じになっています。
PG+ビッグ3のうち2人がトップ近辺でプレーに絡むようになれば、ヌルキッチはおジャマ。じゃあ、どこにポジショニングすればいいかっていうと、そもそも止められないような武器は持っていないので、特定の仕事に押し付けても上手くはいかない。
ヌルキッチが悪いのか、戦術が悪いのか、ロスター(起用法が悪いのか)。いろいろありそうだけど、現状の中でヌルキッチを活かすために頑張るなんてことはしないよね。