むかーし、昔。といっても、ほんの15年くらい前の話。ウィンターカップ3連覇という田臥世代以来の偉業を成し遂げた洛南高校から191センチのフォワードが大学バスケ界へとやってきました。陽気な関西人シューターや2m3人衆という全員がのちに日本代表になるスペシャルな大学生チームが結成され、史上最強の大学生チームといっても過言ではないほどの強さを見せましたが、そんなスペシャルなメンバーにおいても図抜けた存在感でエースとして君臨しました。
圧倒的なプレーはもちろん、試合が競った展開になれば個人技で黙らせる時間を作り上げる勝負強さも発揮し、独特なリズムから生まれるステップワークはアンストッパブルな武器として認識されました。
「シグニチャームーブ」を認識された大学生
NBAを見ている層からすると当然のようだけど、日本では極めて珍しくクラッチタイムでの強さにシグニチャームーブを認識された選手です。同時に試合を決めるプレーをするウイングも日本では珍しく、それはガードのスキルセットを持っている191センチであったことも示しています。
日本待望のビッグガード
191センチのガードなんて世界では珍しくもなんともないけど、スピードと運動量重視の日本バスケでは生まれてこなそうだったビッグガードの誕生でもありました。SFとしてもPGとしてもプレーできる稀代のスーパースターは、2年連続でインカレを制した後、4年生で日本代表へと選出されました。
その後、NBLの三河へと進み、新人王に輝くと、2年目にはベスト5にも選出。そしてプロ4年目にBリーグが開幕すると、その翌シーズンはリーグMVP。日本最高峰のバスケットボールプレイヤーとして歴史に名を刻んでいるのです。
3Pが主流となった状況でもしっかり対応できてたスキルセットは日本人の中でも歴代トップクラスですね。
ほんと性格的なところでもう少し我が強かったら海外挑戦も変わっていたのかもしれませんね…
まあのほほんとしたところも比江島選手の魅力ですが。
もしくは今のように大学から留学する環境が当たり前になりつつある時代だったら、NBAでプレーしている可能性もあったのかなと思います。