◎プレータイプ
ただただ「ADをみている」では気持ちの問題ですので、プレータイプを見てみましょう。
〇ピック&ロール ロールマン
4.4回 ⇒ 5.5回
5.1点 ⇒ 7.7点
ベーシックなピック&ロールからのフィニッシュは回数は微増ですが、得点は2.6点も増えました。EFGで10%も向上しており成功率があがったわけですが、その理由の1つが2Pフィニッシュが増えたことです。ダイブしたプレーが増えているってことだ。なお、チームとしてハンドラープレーは誤差ですが微減しています。
〇ポストアップ
2.7回 ⇒ 2.7回
3.9点 ⇒ 4.0点
ポストアップに関しては何も変わっていません。つまりADの得点は大きく増えたけど、ADがポストアップを利用したアタックで得点を増やしたわけではないってことです。ペイント内得点を大きく増やしたけど、その多くはチームメイトとの連携からのフィニッシュです。
〇エルボータッチ
3.4点 ⇒ 6.2点
52% ⇒ 75%
ただし、エルボーでのボールタッチは激増し、FG成功率は驚異的な数字に上がりました。それはゴール下以外でも3Pラインの外ではなく、ハイポスト近辺でのタッチ数が増えたということであり、そこからドライブアタックで点を取れています。
〇ドライブ
2.9点 ⇒ 6.0点
〇キャッチ&シュート
2.7本 ⇒ 1.8本
EFG 45.8% ⇒ 54.5%
実際に確率の悪いシュートのチョイスが減って、ドライブでインサイドから得点しています。なお3Pはほぼ同じ本数になっており、2Pのジャンプシュートが減った形です。ADのこだわりのようなシュートが減って、ADの得意な形が増えた。ADって拘るからなー。
両コーナーはもちろん、サイドからのロング2Pがないのは「そこにポジショニングしていない」からでもあります。ハイポスト以外ではミドルも打っていないし、殆どが5フィート以内のアテンプト。打つとしても8フィート以内って感じになっています。
◎続くのか
そんなわけでADが好調な理由は、何かしらが改善したというよりは
ADが強さを発揮できるゾーンで勝負している
という理由が大きく、それはチームとしての狙いで作り上げているのだから、HC交代の効果であることは間違いありません。
さすが名将レディック・・・と言いたいところですが、むしろこの形は「普通のHCなら誰もが要求すること」でもあり、特にこれといって新しい発見もないし、レディックが何かすごいことをした感はありません。
ところが、この使われ方を嫌がり続けてきたのもADです。現代バスケにおいて重要なスピード・高さ・運動量、そしてフィジカルを併せ持った身体能力抜群でスキルもあるセンターというのはADにしかできないポジションですが、その仕事に徹するのではなく、ウイング的な仕事も出来るんだと見せたガリ。
絶好調で強さを見せているAD。果たしてこの仕事をやり続けることは出来るのか。みんながプラムリーみたいに嫌がらせしてきたらポジショニングを変更してしまうのか。今シーズン負けた2試合はADが30点取れなかった試合であり、フリースローを10本打てなかった試合。フィジカルな戦いの本流へと参加し続ける点には疑問もあるのでした。
この記事だけでADのポジションはセンターが一番適してるけどやりたがらないのを説明してるように感じました
レブロンのアテンプトやUSG%の低下に注目してしまっていて、肝心のボールが集まっているADの変化をあまり見てなかったので面白かったです。たしかに今のところミドルの印象があまりない。
ADが活躍することでレブロンも楽になるはずですが、そこまでの機能性はまだ作れてないですね。
あとオリンピックからの流れでADが今の感じになってる気もします
確かD-loのパスはジャレット・アレンなどの「センターに対して効果的」みたいな数字が過去の記事で拝読したような記憶もうっすらと。
いいPGだと思うんですけど、あちこちで「D-loはプレーオフの強度に耐えきれない。PGは補強ポイントだ」「DFも穴だ」という声があり、残念です。ADの記事なのに関係ないとこですみません笑(いつか彼についての良い記事をお願いします!)
ADは、やっぱり自分でCとPFをハイブリッドにした動きを実践していってるんだろうなあ、というイメージです。見ている側は「そんだけ走ったら足壊れそう」とヒヤヒヤしますが…笑
そもそもディアンジェロとリーブス並べる時点でディフェンス捨ててる気がしちゃいます。それをADがむりくりカバーしてました。そこからオフェンスへのエネルギーはなかったんだろうなー。
今シーズンはディフェンス仕事が減ってオフェンス好調だったりするので、目立ってるけど仕事量は変わってないかも