◎何が変わったのか
個人的な印象は
・ゴール下にポジショニングする機会が増えた
・ポジションを取るのが早いのでイージーショットが増えた
・チーム全体がADが使うスペースを意識している
こんな感じですが、スタッツ的に示しやすものがよくわかりません。なのでひたすら比較してみましょう。
〇ペイント内得点
15.7 ⇒ 19.7
〇速攻の得点
1.9 ⇒ 4.0
明確に異なるのがペイント内得点です。昨シーズンの15.7はADとしてはキャリアハイに近い数字だったのですが、そこから4点も増えています。インサイドにポジションを取ることが増えたのは間違いなさそうです。
さらに速攻の得点は2点も増えています。ただポジションを取るだけでなく「早く」ポジションを取っていく姿勢がみえます。レイカーズにきてからのADは速攻に参加する機会が少なかったのですが、今シーズンは大きく増やしました。ちなみにペリカンズ時代はチームがトランジションをしていたので3.6を記録したこともありました。当時以上に走っているのはビックリ。
〇FTアテンプト
6.8 ⇒ 11.7
そしてフリースローに至っては5本近く増えています。ペイント内得点が大きく伸びたけれど、ファールで止められているシーンはもっと増えており、相手よりも早くポジショニングしてフィニッシュに行っているからこそ、ファールで止められることが増えたと想像されます。
〇被アシスト数
6.3 ⇒ 7.0
〇パスキャッチからのアテンプト
2P 14.5 ⇒ 19.3
3P 1.3 ⇒ 1.5
意外にも「ADへのアシスト」は微増でした。もっと増えているかと思っていた。ただ、パスを受けたADが2Pシュートを打つ回数は激増しています。ペイント内得点が増えているから当然ではありますが、それだけチーム全体がADをみているといえます。このパスを出した選手を分類してみましょう。
〇ADへのパスがシュートになった回数
リーブス 3.9 ⇒ 6.8 FG29%
レブロン 4.4 ⇒ 5.8 FG66%
ディアンジェロ 4.2 ⇒ 3.2 FG47%
ハチムラ 0.5 ⇒ 1.2 FG43%
こちらは非常に面白い数字が並びます。レブロンでさえ1.4本も増えているけれど、なんとディアンジェロは減っている。逆にリーブスは激増です。八村も大きく伸ばしており、チーム全体がADをみている傾向がハッキリしつつ、PGディアンジェロとの組み合わせは減っています。
これだけみるとディアンジェロよりリーブスの方が良いパサーなのですが、実際には少し異なります。AD以外も含めたパス数と、そのパスがシュートまでいった回数を見てみると
〇パス数とシュートになった回数
レブロン 54.8回 20.2本 FG41%
リーブス 53.0回 16.2本 FG39%
ディアンジェロ 52.0回 16.0本 FG46%
大雑把に言えば、今シーズンはリーブスはパスの選択が増え、それはADへのパス増加です。ただし、リーブスからのパスは成功率が非常に低いギャンブルパスみたいなものも含まれます。「もっとADをみろ」というのが指示として出ているとしたら、ADへのパスを積極的に出しているのかもしれません。あんまり状況判断はできていないけどね。
この記事だけでADのポジションはセンターが一番適してるけどやりたがらないのを説明してるように感じました
レブロンのアテンプトやUSG%の低下に注目してしまっていて、肝心のボールが集まっているADの変化をあまり見てなかったので面白かったです。たしかに今のところミドルの印象があまりない。
ADが活躍することでレブロンも楽になるはずですが、そこまでの機能性はまだ作れてないですね。
あとオリンピックからの流れでADが今の感じになってる気もします
確かD-loのパスはジャレット・アレンなどの「センターに対して効果的」みたいな数字が過去の記事で拝読したような記憶もうっすらと。
いいPGだと思うんですけど、あちこちで「D-loはプレーオフの強度に耐えきれない。PGは補強ポイントだ」「DFも穴だ」という声があり、残念です。ADの記事なのに関係ないとこですみません笑(いつか彼についての良い記事をお願いします!)
ADは、やっぱり自分でCとPFをハイブリッドにした動きを実践していってるんだろうなあ、というイメージです。見ている側は「そんだけ走ったら足壊れそう」とヒヤヒヤしますが…笑
そもそもディアンジェロとリーブス並べる時点でディフェンス捨ててる気がしちゃいます。それをADがむりくりカバーしてました。そこからオフェンスへのエネルギーはなかったんだろうなー。
今シーズンはディフェンス仕事が減ってオフェンス好調だったりするので、目立ってるけど仕事量は変わってないかも