カニングハムはモンスターになれるのか

◎苦手分野

そんなチームにおいてカニングハムはハンドラーとしてプレーを構築するだけでなく、このオフェンス戦術において必要なジャンプシュートのフィニッシュでもディベロップメントしました。もともとインテリジェンスには定評がある一方でスコアリング仕事に懸念があったカニングハムですが、3年目の選手の中では得点とアシストでトップに立っています。

リーグ全体で見ても得点で21位、アシストで8位。カニングハムを得点・アシスト両方で上回っているのはヨキッチ、ドンチッチ、レブロンのスーパーマン3人衆だけなので、人間レベルでは最高のハンドラーとして機能していました。まだモンスターの仲間入りは出来ないけど、イーストならば最高レベルかもね。

ちなみにカニングハムはパス能力の差もあるけれど、チームメイトのフィニッシュ力の差もあってアシストを稼げていない一面もあります。カニングハムが最も多くのパスを出す相手はアイビーですが、そのアイビーが32%しか決めてくれていないのが決定的な差ともいえます。戦術カニングハムでボールを動かしているけど、フィニッシュがね。

得点面に関しては3Pが大きく改善し弱点ではなくなりました。その上でチーム戦術で求められていたミドルを確率良く決めています。勝利のためには3%くらい改善が必要ではありますが、苦手分野での改善は個人としてもチームとしても大きなものがあります。ハンドラー仕事がメインでシューティングも改善できたのはポジティブ。

ただし、ハンドラーにしては珍しくキャッチ&3Pをしっかり決めて、プルアップが少なくなっています。後者に関してはミドルが多い戦術事情が大きいので、4.1本打っていたミドルの半分を3Pに切り替えて欲しいところです。

欲しいところなのですが、3P33%とミドル48%だと得点効率は変わらないので、ミドルレンジマスターになりたいならば、それでもいいのかもね。いずれにしてもミドルゾーンの攻略には成功しており、カニングハムのパスアウトからチームメイトが3Pを決めてくれれば解決します。解決するんだけど、そのために周囲はベテランを増やす必要があり、ドラフト5位陣が成長するとも思えないわけさ。

特に連敗が続いた中でカニングハムは1人気を吐きました。気を吐いただけにチームメイトのオドオド感がなおさら目立ってもいました。12月のカニングハムはなかなかスーパーだったもん。

チーム全体が苦しむ中でステップアップしていたことはメンタリティの強さも感じさせたカニングハムでした。だからこそ周りのチームのファンから見ると不憫としかいいようがないんだけどね。個人でチームを勝たせられない以上は「人間としては最高峰だけど、モンスターではなかった」ともいわれるけどさ。

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