さようならネッツ’24

◎2匹目の誰か

ショーン・マークスといえばディアンジェロ・ラッセルを筆頭に、ディンウィディやジョー・ハリスなど、他のチームでダメだった選手を引っ張ってきては戦力に変えていく慧眼をもったGMでした。ただ、その頃も上手くいかなかった案件は多くあり、それ以上にネッツ砲と呼ばれたRFAへの高額サラリー提示は「もしも獲得できていたら、どうなっていたのか」という疑問も残るものでした。

OPJ、タイラー・ジョンソン、そしてアレン・クラブとね。実際にネッツにやってきたクラブはジョー・ハリスの控えにしかなれなかったしさ。数打った中で成功例があっただけなのか、それとも「WeGoHard」のカルチャーに適した選手だけが活躍していたのか。後者だろうね。

なんとなく「第2のディンウィディ」「第2のジョー・ハリス」を求めたようにも見える補強は、割と謎でした。選手個人の活躍ではなく、オフェンス面を求めたようなガード補強が続いていたことはディフェンス力を重視していないチーム戦術になってしまいました。

まぁHCが欲しいタイプだったのかも・・・とも思ったけど、トレードでシュルーダーを獲得したからGM判断なんだろ、っていう結論。スピードのあるアタッキングガードを求めた判断は、オフボールでのプレーメイクをしていくミカルやキャム・ジョンソンとの相性の悪さも目立ちました。

ワイドオープンショットの少なさが目立ちました。ちなみに一番少ないのはクリッパーズでレイカーやヒート、シクサーズと続くのですが基本的にエースが決めるタイプのチームが少なくなるわけで、スーパースター向けの戦術ってことです。

選手構成的にはオフボールで動いてシュートを決めるウイングと、スポットシュータータイプのウイングを揃えていただけに、パッシングゲームが好ましかったのですが、アタッキングガードばかりを揃えてしまったのは苦しいものがありました。デニス・スミスがまともなガードに見えたもん。

もちろん、ここには「ベン・シモンズ中心の戦術」にしたかった事情もあるでしょうが、異なるタイプのガードを加えるにしてもキャム・トーマスがいる時点でアタッキングガードは足りているし、シモンズの健康状態を信用できるはずもなかったのだからさ。

なかなか酷い得点力を示してしまったディンウィディは、デッドライン間際になってトレード価値を大きく落としてしまいましたが、高いアシスト/ターンオーバー率を誇っており、他のガード陣に比べると明らかにチームに適したタイプでした。

意外とロニー・ウォーカーはいい数字だね。一番プレータイムが少ないのですが。
いずれにしてもディフェンスだけでなく、オフェンス面を考えても必要なPGのタイプが違いました。ちなみにネッツに来てからのシュルーダーは3P46%も決めており、個人としては結果を残しているからこそ、チームに必要なタイプじゃないことを示してしまっています。ダムダムしているしさ。

オニールがいなくなって中継役不足になった面も含めてパサーが足りなかったネッツ。総合力のチームとして輝きを求めるのが普通なのに、個の輝きが好きな戦術構成のHCで、個の能力を求めた補強をしてしまったGMって感じでした。なのでギクシャク。

さようならネッツ’24” への1件のフィードバック

  1. 「このメンバーだよ? もうちょっと勝てない…?」
    「え、ロイス・オニール出したの?(契約面で仕方なかったのかな…?)」
    に尽きるシーズンでした…。
    チームディフェンスの構築には少々時間が掛かると聞きますが、もう少し失点を防げても…。
    それにはオフェンス時間の作り方も大事だとは思いますが…。
    しかもこの先のドラフトもいいチケット持ってない、ですと…?
    というため息ばかりに。
    アトキンソン&D-Lo至上主義になってしまいそうですが、やっぱ面白かったです。
    D-Lo取れなくても(取ってほしいけど)、いいパサーがオフェンスをプッシュするBKNよ再び!

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