さようならラプターズ’24

ナゲッツvsラプターズ

3月も半ばに差し掛かり、そろそろ「さようならシリーズ」を書いていこう。本日はシーズンを振り返るというよりも、ナゲッツ戦のラプターズを見ながら、シーズンを通した感想というか、HCダーコ・ラヤコビッチのことを中心に触れていきましょう。

この試合はディフェンディングチャンピオンであるナゲッツのホームに、優勝メンバーであるブルース・ブラウンとMPJの弟ジョンティ・ポーターが乗り込んだわけですが、スコッティ・バーンズ、パートル、ゲーリー・トレント、クイックリー、ブシェイなんかが不在でした。主力を欠く中でも「さようなら」を書くのに良い題材っていうのはラヤコビッチの仕事を示してもいます。

天才ニック・ナースの後を受け、勝率5割以上のチームを率いたラヤコビッチは、成績を大きく落としました。バンブリートがいなくなった程度の戦力ダウンにもかかわらず落としているので、ダメダメHCとしてカウントされてもおかしくないのですが、そうはなっていない(?)のは、勝てないけれど内容は大きく修正したからでもあります。

極めて大きな課題だった3P成功率は少しの進歩を見せ、そしてアシストではリーグ3位と劇的に増やしました。相手を見た戦術で局地戦を使うことも多く、1on1ベースで仕留めていたニック・ナースに比べると、相手を見ないで自分たちの良さをチーム全体で出していくようなオフェンスになっています。

スコッティ・バーンズが自信満々にステップバック3Pを打つのはビックリですが、考えることが多かったニック・ナースに比べれば選手は楽しくやっているようにも見えます。その分だけ逆に不満もありそうだったアヌノビーと、不満はなさそうだけどアドバンテージのあるマッチアップで攻めることが少なくなったシアカムにも見えています。

さて、本日のナゲッツ戦は、そんなラヤコビッチのバスケが主力抜きで発揮された前半になりました。ナゲッツ相手にスピーディな仕掛けでトランジションゲームを展開し、守らせないようなオフェンスが増えていくと、さらにテンポの良い3Pにゴール下へのカットプレーとオフェンス力がいい感じ。

いつも通りに華麗にパスを繋ぎ、合わせのオフボールもしっかりと。そのうえで3P成功率が高く、最大22点リードを奪いました。とても良い流れだったぜ。これを主力抜きで成立させているのだからラヤコビッチはHCとして、再建チームのHCとして、しっかりと仕事をしています。

ちょっと昨シーズンのペイサーズみたい。まぁハリバートンいないわけでして、クイックリーとバーンズが戻ってくるとボールムーブも止まるんだけどね。それはそれとしてさ。ちゃんと全員に考え方が浸透しているのは大事。それもトレードで選手を動かしているのにね。

さようならラプターズ’24” への2件のフィードバック

  1. 面白い記事でした。
    グレイディ・ディックとスコバンの大成長があっただけでも今季は万々歳です。今季はボコボコに負けましたが、ラヤコビッチには長めに指揮をとってほしいと感じてます。

  2. グリズリーズファンとしては、ラヤコビッチが褒められるのは嬉しい限りです。ラヤコビッチが抜けた穴は大きかったのかどうかもわからない今シーズンでしたが、HC初年度で何となく形を作れているのはいいことですねー。

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