4Q残り7分24秒、ポムジェムスキーのスティール速攻で121-103。18点差となったところでゲームオーバー・・・かと思いきや、そこからドラマが始まる試合となりました。このドラマがどうして起こったのか、そして勝てなかったウォリアーズは16勝18敗でジャズと0.5ゲーム差と、プレーイン争いから1つ下まで下がるかのような状況に陥るほどの苦しみです。2つ負け越して11位争いっていうのも変だけどね。
前半はある意味で退屈な試合でした。ウォリアーズにとって誉め言葉でもあります。トランジションの連続で「レベルの高い高校バスケ」をみせられ、戦術的な攻防に乏しい代わりに、やられたら即座にやりかえす。
特にクリス・ポールが必死に攻守の切り替えを早めようとしているのが新鮮でした。ワンパス速攻のチャンスでも、パスよりもボール運びでのファールドローを優先していたのは1年前の話なのに、このチームのリズムに合わせようとハイペースで仕掛けていきました。
お互いのオープンな状況が増えれば確率勝負でメリットがある
運動能力系の若手が働きやすい
ウォリアーズにとってトランジションゲームのメリットは大きく、ここに割り切ったからこそ優勝がありました。スプラッシュで勝つにはどうするべきなのか。答えはハイレベルな高校バスケだよな。そのためにも運動量の多い選手を集めたわけだし。
ドレイモンド・グリーンがいなくなって大きく改善したのも、ハンドラーとしての能力だけでなくポムジェムスキーが運動量で上回っていることや、ジャクソン・デイビスやクミンガのハッスルが目立つようになったこともあります。その結果、クレイ・トンプソンも大きく改善したように見えるじゃん。
〇ここ10試合のクレイ
18.8点
3P40%
ここ10試合でウォリアーズは122点、30アシスト平均。うーん、改善といわずしてなんというのか。こうして走りまくって運動量とシューティング勝負にするのがカリー戦術とも言えます。大事なことは1on1ではないんだ。
ってことで相手がヨキッチならなおさらハーフコート勝負にはできません。ヨキッチを無効化するのがナゲッツ対策であり、それがトランジション増で自分たちのペースでもある。そんな前半はナゲッツのハイパフォーマンスに苦戦しました。
〇前半のナゲッツ
70点
FG62%
3P39%
20アシスト
〇前半のウォリアーズ
63点
FG50%
3P37%
16アシスト
これがウォリアーズにとって良いことなのかどうなのか。負けているんだからダメだろ、ではなく、このペースでいかなければ自分たちの良さは出ない、の方が大事だと思うんだよね。その結果、ナゲッツが凄すぎたら諦めるしかないじゃん。
でもさ、運動量勝負でヨキッチに負けるわけにはいかない。18分もハイペースに突き合せたのだから相手は疲れているはずだ。
なお、前半でFG8/9で17点と確率勝負ではヨキッチに負けている。ここは1つのキーポイントだよね。