タッチ数についてインサイドアタックの数字を見てみましょう。
〇タッチ
エルボー 4.3回 ⇒ 4.3回
ポスト 4.3回 ⇒ 1.7回
ペイント 5.3回 ⇒ 5.8回
ペイントタッチが増えているのは良いとして、ポストアップが減っています。なかなか面白い構図ですが、インサイドでの起点役になる回数を減らしているってことです。ジャンプシュート系で終わらせることが多いので良い傾向なのかも。
ペイントタッチは増えており、アタック回数そのものはプラスです。続いてFGアテンプトと成功率をエリア別で昨シーズンと比較してみます。
〇FGアテンプト
ゴール下 11.4本⇒11.9本
ペイント内 3.1本 ⇒ 3.3本
ミドル 3.0本 ⇒ 2.3本
3P 2.7本 ⇒ 1.7本
〇FG成功率
ゴール下 75% ⇒ 80%
ペイント内 28% ⇒ 42%
ミドル 36% ⇒ 32%
3P 27% ⇒ 23%
今回最も素晴らしいのは、ゴール下のアテンプトを増やしており、しかも確率もアップしています。もともと75%は異様ですが80%ってなんなんでしょ。いずれにしてもヤニスに期待されていた「ゴール下の脅威をもっと使え」が成功しており、リラード加入で期待された通りです。
逆に苦手なミドルと3Pは成功率が改善しておらず、シュート力の向上がもたらした効率アップの匂いはしません。両方ともアテンプトそのものが減っており、絵に描いたように「インサイドでフィニッシュしろ」が成功しています。
成功率アップは信用してよい数字かはわかりませんが、アテンプト数の変化は顕著です。続いてドライブのスタッツを見てみましょう。
〇ドライブ
14.1回 ⇒ 15.1回
10.8点 ⇒ 13.1点
FG59% ⇒ 68%
0.9A ⇒ 1.1アシスト
こちらは明確な成功率アップが出ています。スピードを使ってのフィニッシュになるドライブはヤニスの怖さがでやすいわけですが、しっかりと回数・成功率とも上げています。試合の印象通り、これまでよりもイージーナードライブが増えています。っていうか68%の成功率はおかしいって。
〇アイソ
4.1回 ⇒ 3.6回
EFG41% ⇒ 54%
そんなドライブの成功率アップの中にはアイソが減少・成功率アップしたのも含まれます。こちらはこれまでのEFG41%が低いので、劇的に改善しました。うーん、素晴らしい変化でありヤニス最大の問題であったダムダムタイムが改善したわけです。ヘルプがきにくい状況を作れたってことだな。
その分、ロールマンプレーが増えたのかと思いましたが、ここは意外にも減っており、逆にハンドラープレーが増えています。うーん、HC交代が理由と思わせる初めての内容。
〇PnRハンドラー
3.3回 ⇒ 4.5回
EFG57% ⇒ 68%
〇ロールマン
1.8回 ⇒ 2.1回
EFG58% ⇒ 74%
どっちにしてもピック&ロールの成功率が上がっている。ハンドラーとして上手くいっていることはわかるけど、普通にロールマンを増やしてほしいけどね。どっちも確率が変だ。
数値だけ見るとラシャードルイス加入直後のハワードみたいですね。
現状モンスター感あるスタッツですがプレーオフでどこまで成果が出るかたのしみですね
バックスは(リラード&ヤニスのピック)を減らして、ヤニスハンドラー、ロペスやポーティスがスクリナーのピック、DHO、スタンピード、インバーテッドピック等の(ヤニスがハンドラーかつ加速しやすいプレー)を増やしました。
リラードは(ロペスとの超ハイピック)を増やして、驚異的に広いスペースを与えて、プルアップスリーやポケットパスをやり易くしてます。
またヤニスハンドラーのピックが増えたことで(リラードのコーナーステイ)が増えてます。これはリラードはフェイスやトップロックで付かれるので、それを逆手に取ってスペーサーにしてるのだと思います。
リラードがコーナーにいると、ヤニスが広いスペースを使えるし、2019TORみたいに壁を作られた時の対策にもなって、これがヤニスのドライブ増加、ゴール下の確率向上に寄与しています。
このようにリラードとヤニスのピックを減らして、敢えて分けて使うことで、各々に広いスペースを与えたことが最近の勝率向上の要因だと思ってます。
MILファンではないですが、デッドラインでディフェンダーを連れて来れば、一気に勝ち上がるのかなと期待してしまいます。
ヤニス&リラードのP&Rを期待してたら、リラード&ロペス、ヤニス&ロペスでバックスが復調したのが面白い。
ミドルトンのアバウトなロブパスですらフィニッシュ出来るヤニスなのに、リラードからのロブが一向に生まれないのは不思議です。