開幕直後にディフェンス問題が浮上したバックス。5勝4敗と怪しいスタートを切ったものの、以降は12勝3敗と絶好調。あーよかったね。ディフェンス問題も無事に解決したんだろうなー。
〇ディフェンスレーティング
10月(3試合) 114.4
11月(16試合)115.2
12月(5試合) 118.1
悪化してんじゃねーか!?
ってなことで、試合に勝っているのはディフェンス(ホリデー・アレン)を捨ててまで手に入れたリラード効果な匂いがプンプンします。リラードだけじゃなくてビーズリーも加えているしね。控えにはキャメロン・ペインだ。守る気なんてなかったオフの補強は成果に繋がっているのでした。
〇オフェンスレーティング
10月(3試合) 112.2
11月(16試合)118.5
12月(5試合) 125.9
どんどん良くなるオフェンス。つまり開幕直後は「ディフェンスが悪い」のではなく「まだまだオフェンスが機能していない」という状態だったってことでした。火力で圧倒するのがバックススタイル。ブーデンフォルツァーなんて忘れたぜ。とでも言わんばかりなのに、シンプルに
中でヤニス、あとは3P
みたいなブーデンフォルツァーメソッドを取り戻したような形になっているのも面白い部分です。プレーオフでの敗戦もあって現状からの脱却を図ったようなバックスが、HC交代したら前のHCの色が濃くなっているっていうね。ここはグリフィンがどうのこうのではなく、選手のベースが変わらないことがデカいです。
とはいえ、リラード加入時に想定された「ヤニスのダムダムタイムをなくしたい」は現実に近づいてきました。もともとホリデーはゲームメイクできないタイプのPG(というかコンボガード)なのと、プレーチョイスがドライブ優先なのに対して、リラードは3Pとチームメイトを使っていくボール回し優先なのでPGのタイプも大きく変わりました。
リラード起点でのオフェンスが始まり、ヤニスがパスを受けるとシンプルな仕掛けで突破してくシーンが目立つようになった今シーズン。ダムダムしないヤニスっていうのは、単に判断力の問題ではなく「3P打てよ」みたいな守り方をされて3Pを打ってしまうシュート力問題も打ち消してくれています。
なんにせよリラードと一緒に出ている時間帯のヤニスは極めて効果的に得点を取っていきます。それはヘルプやダブルチームに間に合わなくなっている相手ディフェンスの都合もあり、シューティング好調なチーム事情もあります。
ヤニスを際立たせるために極めてシンプルな構図が復活したどころか、バージョンアップされて戻ってきたわけだ。今回はそんな
ヤニスの効率が向上している
という数字を追いかけてみましょう。ちなみにリラードがベンチに下がると元に戻っているので、数字として「劇的」ではないと思います。ただ、そもそも止められないヤニスなのでね。
数値だけ見るとラシャードルイス加入直後のハワードみたいですね。
現状モンスター感あるスタッツですがプレーオフでどこまで成果が出るかたのしみですね
バックスは(リラード&ヤニスのピック)を減らして、ヤニスハンドラー、ロペスやポーティスがスクリナーのピック、DHO、スタンピード、インバーテッドピック等の(ヤニスがハンドラーかつ加速しやすいプレー)を増やしました。
リラードは(ロペスとの超ハイピック)を増やして、驚異的に広いスペースを与えて、プルアップスリーやポケットパスをやり易くしてます。
またヤニスハンドラーのピックが増えたことで(リラードのコーナーステイ)が増えてます。これはリラードはフェイスやトップロックで付かれるので、それを逆手に取ってスペーサーにしてるのだと思います。
リラードがコーナーにいると、ヤニスが広いスペースを使えるし、2019TORみたいに壁を作られた時の対策にもなって、これがヤニスのドライブ増加、ゴール下の確率向上に寄与しています。
このようにリラードとヤニスのピックを減らして、敢えて分けて使うことで、各々に広いスペースを与えたことが最近の勝率向上の要因だと思ってます。
MILファンではないですが、デッドラインでディフェンダーを連れて来れば、一気に勝ち上がるのかなと期待してしまいます。
ヤニス&リラードのP&Rを期待してたら、リラード&ロペス、ヤニス&ロペスでバックスが復調したのが面白い。
ミドルトンのアバウトなロブパスですらフィニッシュ出来るヤニスなのに、リラードからのロブが一向に生まれないのは不思議です。