〇タッチ数
77.7回 ⇒ 79.1回
〇ボール保持時間
5.2分 ⇒ 4.6分
〇1タッチあたり
4.05秒 ⇒ 3.50秒
まずは文字通りのダムダムタイムの減少です。1試合あたりでボールを持つ時間が1割ほど減ったわけですが、興味深いのはタッチ数が増えていることです。リラード加入により「ヤニスがボールを持つ時間が減る」とは予想されたものの、それはリラードがキープする時間の長さだけヤニスの時間が減るものでした。
しかし、実際にはヤニスのタッチ数は変わっておらず、リラードからヤニスへテンポよくパスが出ています。ヤニスが不満を抱くようなスタッツではないということです。ちなみに圧勝しなくなったバックスにおいてヤニスのプレータイムは伸びており、タッチ数増は誤差の範囲内でもあります。
これまで通りのタッチ数だけど、自分がダムダムして考える必要はなく、シンプルに仕掛けるようになったことで1回のボールタッチで悩む時間が減りました。そのためドリブルの回数も劇的に減っています。
〇1タッチ当たりのドリブル数
2.98回 ⇒ 2.53回
なんだったら2回以下に抑えて欲しいくらいですが、ヤニスの「悩んでからのドリブルアタック」なんてシーンは激減しています。キャッチ&アタックみたいなシチュエーションだらけだもんな。
〇シュートまでの時間とEFG
2秒以内 5.6本 69% ⇒ 6.0本 71%
6秒以内 9.3本 52% ⇒ 8.6本 58%
6秒超 5.3本 53% ⇒ 4.7本 64%
実に微妙な変化ですが、2秒以内にシュートに行く本数が増え、6秒以上かけるシュートが減りました。ただ「6秒超」の4.7本はヤニスの特徴を考えると多すぎ。ここはリラードがいない時間に稼いでいる印象です。
最も大きな変化は時間をかけた時のFG成功率が向上していること。それはリラードのプレーメイクよりもシューター系を増やしたチーム事情が関係しているようにみえます。2秒超のアテンプト減と成功率アップがセットになっていると捉えた方が自然であり、シューター陣が頑張っている証拠かもしれません。
なお、調子のよいときのヤニス&バックスはパスが回り、苦しくなると個人技アタックを繰り返すので、シーズンとプレーオフでは違うプレーになりがちです。とりあえず今は上手く回っているという数字だ。
数値だけ見るとラシャードルイス加入直後のハワードみたいですね。
現状モンスター感あるスタッツですがプレーオフでどこまで成果が出るかたのしみですね
バックスは(リラード&ヤニスのピック)を減らして、ヤニスハンドラー、ロペスやポーティスがスクリナーのピック、DHO、スタンピード、インバーテッドピック等の(ヤニスがハンドラーかつ加速しやすいプレー)を増やしました。
リラードは(ロペスとの超ハイピック)を増やして、驚異的に広いスペースを与えて、プルアップスリーやポケットパスをやり易くしてます。
またヤニスハンドラーのピックが増えたことで(リラードのコーナーステイ)が増えてます。これはリラードはフェイスやトップロックで付かれるので、それを逆手に取ってスペーサーにしてるのだと思います。
リラードがコーナーにいると、ヤニスが広いスペースを使えるし、2019TORみたいに壁を作られた時の対策にもなって、これがヤニスのドライブ増加、ゴール下の確率向上に寄与しています。
このようにリラードとヤニスのピックを減らして、敢えて分けて使うことで、各々に広いスペースを与えたことが最近の勝率向上の要因だと思ってます。
MILファンではないですが、デッドラインでディフェンダーを連れて来れば、一気に勝ち上がるのかなと期待してしまいます。
ヤニス&リラードのP&Rを期待してたら、リラード&ロペス、ヤニス&ロペスでバックスが復調したのが面白い。
ミドルトンのアバウトなロブパスですらフィニッシュ出来るヤニスなのに、リラードからのロブが一向に生まれないのは不思議です。