WCプレビュー 日本

●vsスロベニア

結局、渡邊雄太が出ないことになり、最終調整なのか、なんなのか。ここまで書
いたことの検証みたいなスロベニア戦の感想に行きましょう。

やっぱり3P滅多打ちだったスロベニア戦。序盤こそ決まったものの、途中から決まらなくなり、にっちもさっちも。さらに後半には川真田+ホーキンソンorルーク・エバンスを試すと、パスを出す先がなくなり、ハンドラーにすべてを託すようになりました。どうにもならないオフェンスというのは3試合で一番強く出てしまったよ。

〇3P 10/46
〇2P 13/25

乱れ打っているだけで決まらなかった3P。本数を増やしただけなのでよいオフェンスというか「3Pを打つオフェンス」が出来たわけでもありません。無理くり打っているとか、他に何もできずに打ったとか。

スロベニアは日本対策をしてきたわけではなく、富永を捨ててヘルプに行くこともありましたが、マークの受け渡しミスが多かったフランスに比べてヘルプ&カバーも出来るので、日本はまともな3Pではなく、タフな3Pが多くなってしまいました。もう少しオフェンスパターンに工夫があってもいいのにね。

一方で外しまくったこともあり、12のオフェンスリバウンドを取っています。ほぼセンター陣の頑張りですが、滅多打ちしているガード陣をインサイドが支える構図は出来ています。オフェンスクリエイトが出来ないのは何が悪いんですかね。

ディフェンス面を見ると例によってコールしてもらえないドンチッチがレフリーだけでなく、ホーバスにまでクレームしていましたが、前半は日本がハイプレスからボールを奪い取るシーンがある一方で、ドンチッチにダブルチームしては簡単に長いパスを捌かれていました。

33-32と1点差になった2Q残り6分半から、ドンチッチがファールドローしてハードなディフェンスにクレームをつけると、ちょっと緩くなったところで見事なキックアウトパスから3Pを決めさせれば、今度は自分がもらいなおして3P・・・フェイクでファールドロー。

日本はここから10本の3Pをすべてミス。前半終了時には50-36になっていました。17-4のラン。点差を詰められたので本気出したドンチッチにボコられたし、既にチームファールが5つのスロベニアに対して、3P乱れ打ちで助けてしまったような印象もあります。オフェンスパターンの少なさが招いたランでした。

後半になるとドンチッチのキックアウトを嫌がったのか、インサイドのヘルプを減らし、しっかりと3Pラインの選手を捕まえるディフェンスに変更したホーバス。

するとインサイドのトビーが空きまくり。好き勝手にパスを回してインサイドを攻略していったスロベニアは、そこにヘルプが来るとエクストラパスで展開して3Pをヒット。パスを出すたびに日本のディフェンスが走り回るので、シュートが外れてもマークはズレているからリバウンドも取っていたよ。

〇スロベニアの3P 12/36

確率は上がらなかったスロベニアでしたが、インサイドが空きまくったことで2Pはなんと68%も決まりました。ってことで完全にハーフタイムの修正ミスでボッコボコにされた後半でした。途中からヤル気ないスロベニアが適当にパスを回すと、日本が追いかけまわし、追いかけまわるからマイボールになってもトランジションは出せない感じでしたとさ。

「3P40%決めれば勝てる」っていうけどさ、そりゃあ、あんなタフな3Pを40%も決めれば勝てるに決まってるぜ。「40%決めるためのプレーメイク」がないんだもん。

ということでドンチッチにぶっ壊されたとは言えども、運動量の多い日本が、わかりやすくパスで振り回され、スロベニアの倍くらい走って疲弊した試合でした。

3試合通して河村&富永、富樫&比江島のユニットだったので、これでいくんでしょうね。対戦相手からすると3試合で日本のことは理解したと思うので、対策も練りやすそうですが、フランスのようにパスが上手くないチームがどんな攻略をするのかは興味深い。

渡邊の融合をしないまま終わることになった3試合。わかりやすくオフェンスパターンの少なさが際立ったぞ。

WCプレビュー 日本” への8件のフィードバック

  1. この3試合で管理人さんと似たような意見ですが富永にはもっと自身が囮になるようなプレーが出来ればなぁと。というかホイバーグはそれを仕込んでいないのか、はたまた富永がそんなプレーをする気がないのか。日本代表だけでなくNBAを目指す過程で必ず必要となる技術だと思うので何処かできっかけを掴んで欲しいです。

    1. ホイバーグは囮だらけだったんですけどね。あの頃も囮になりたがらないミロティッチが得してたので、ちょっと難しいのかも。

  2. この一年でハンドリング、ディフェンス力を上げて来年のドラフトとのことでしたが、最後のシュートに繋がる所でやられている感じしました。

  3. 勝負が決まった後もディフェンスもオフェンスも大して変わらず、
    3P乱れうちなのは残念でした。
    何かを試す余裕すらなかったのでしょうか。

    1. 一応、プレーコールを変更して試していたのですが、何一つ通用しないどころか、パスひとつ、スクリーンひとつで失敗しており、何も出来なくなって終わったんですよね。

  4. 富永は大学では自信を囮にしたプレイを多用していますよ。それこそ、カリーのように運動量多く引き付けて周囲のプレイを助けています。
    ただそれが成立するのもウォーカーという優秀なインサイドでパスを出せる選手と、ハンドリング能力の高いPGがチームにいるから可能な事であって、日本代表ではそれをできる選手が居ないと思います。
    富永はまだまだ自分一人でクリエイト出来ないのでチームで合わせていかないといけないけど、見ている感じ富永への信頼度はディフェンス含めそこまで高くないのかな?とも思います。(一応全員バスケをうたっていますし)

    1. なるほど。やっぱりインサイドのプレーメイカーが必要ですよね。
      そこんところで代表は「富永に打たせよう」なので、上手くいかない感じです。ホーキンソンが逆サイドに振るくらいかな。

      須田をいれてればシューター使い分けだったけど、入れなかったので、富永を出し続けたそうな、でもやり過ぎるから交代させたそうなホーバスでした

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