◎MVPケイレブ
3連勝から3連敗。その理由はセルツオフェンスの変化にありましたが、同時にバトラーを止めるホワイトというのがシリーズを大きく変えました。このアジャスト力で完璧に力関係が入れ替わったので、そのままセルツが押し切るにおいでした。
〇ヒートの得点
ゲーム1 123
ゲーム2 111
ゲーム3 128
ゲーム4 99
ゲーム5 97
ゲーム6 103
ゲーム7 103
なんてわかりやすい構図。ゲーム4から明確に点がとれなくなったヒート。バトラーとアデバヨのFGが急激に落ちました。ゲーム6は接戦になり、ゲーム7はヒートが勝ったわけですが、見ての通りディフェンスの戦いでヒートが勝ち切ったまでです。ケイレブやハイスミスの出番が増えて、守りあいに持ち込んだわけだ。
ゲーム7に至ってはヒートの3Pが50%きまって103点だもんな。なんていうシリーズだ。
https://basket-count.com/article/detail/150258
セルツのキーマンはホワイトでしたが、ヒートのキーマンはディフェンスが理由で起用されたはずのケイレブが、止められたバトラーに代わってエースをしてくれたことでした。セルツからすると手の打ちようがないくらいに3Pを決めて、ドライブで切り裂いていったケイレブ。
〇ケイレブ
19.3点
FG60%
3P49%
6.4リバウンド
特に素晴らしかったのはゲーム6の15リバウンドに続いて、ゲーム7で10リバウンドを奪ったこと。ラブなんて要らないじゃないか!?
セルツからするとバトラーやアデバヨを止めたはずなのに、パスアウト先がケイレブだと止めた意味がなくなりました。強気に打ち切ってくるケイレブに対して、どうしても後手を踏んでしまったし、ここを塞ぎきることが出来なかった。
その点ではスマートとテイタムは比較的カバーリングをしていくディフェンスシステムだったことも響きました。ゲーム6もスマートがバトラー担当になると、周囲へのカバーを気にしたポジショニングによりバトラーが3P、ドライブ、そしてファールドローを成立させたもんね。ここら辺もディフェンス能力の組み合わせが難しい案件だったな。
オフェンスの改善とホワイトのアジャストがシリーズの流れを一変させ、ディフェンス対抗に持ち込んだヒートなのにケイレブがオフェンスで主役になった。
1行でまとめるとコレだろうね。攻守トータルにおいてはテイタムとブラウンのウイングコンビが上回っている戦いと思われましたが、ケイレブが攻守トータルで対抗してしまった。テイタムをマークしながら連日のハイスコアなのだからMVPといえるし、「元気な方が強い」のかもしれない。というほど、ケイレブは休んでないけどさ。