Bリーグファイナル’23

◎戦術ではないけど、戦術だ

琉球は相手を見てプレーしている感じはないし、コンビプレーも少ない。スペーシングも微妙だし、シュートセレクトもよくわからん。そういう意味での戦術要素はなく、クーリー&ダーラムはもちろん、岸本&今村だって個人のジャッジにお任せされた中でプレーしているようでした。

ゲーム1だけしかなければ「なんで琉球が勝ったんだろ」で終わったし、実際にゲーム2は千葉が勝つようにみえたよ。ところが、ゲーム2を見たことで琉球の印象は大きく変わりました。

ゲーム2はスターターの岸本と小野寺が13分、今村も21分とプレータイムが少なく、ベンチからフリッピン27分、松脇22分、牧20分とベンチメンバーのプレータイムの方が長くなりました。ゲーム1をみていると岸本がいないと組み立てられなかったのに、ゲーム2はフリッピンの大活躍で沈めたもんな。

琉球の選手はシングルタスクが多く、上手くいくときもいかない時もあるし、そこから手法を変えるなんてできそうになかったですが、田代も含めて、それぞれのタスクは少しずつ異なり、その組み合わせで成立しているように見えました。

千葉が日本人の層の薄さに困っていたのに比べると、琉球はシチュエーション(というより当日の調子)に合わせて選手交代していき、シューティングを中心にしたタスクで、クーリー&ダーラム戦術にあった選手で構成されていました。ダンカン1人だけ仕事が全然違ったな。

連携というよりは業務分担
戦術というよりは選手の特徴の組み合わせ
シューティングとORな個人技戦術

これはこれで戦術として成立しているよね。ゲーム1だけだと見えなかった選手起用と層の厚さがゲーム2で光りました。だから大きく印象が変わったぞ。連戦が基本のBリーグに適した戦い方だとも思う。

千葉のファンが「富樫のスーパープレーに頼るしかない」なんてことを言ってましたが、じゃあ琉球にはスーパープレーがあったのかっていう話で、日本人には誰かのスペシャルではなく、全員がタスクをこなすことで成立していたよ。

日本人選手だってトップOFトップの選手が揃っているわけではなく、だけど全員が貢献しているから千葉よりも日本人の貢献度が遥かに高かった。最近は逆に珍しくなったジャパン・スタンダードな気合と根性のリバウンド大作戦であり、外国人のフィジカルファイトが全てですが、そのフィジカルファイトを信じ、他の要素を日本人選手全員のタスクにしていたぞ。

ってことで、ゲーム1だけなら勝てたのはラッキーな面もあったけど、ゲーム2をみると「ゲーム3になっても琉球が勝ちそう」だったよね。プレーシェアが進んでいるのは『アデバヨ&バトラーと仲間たち』になってプレーオフで勝てるようになったヒートみたい。まぁヒートはアデバヨとバトラーの働きを止められて困っているんだけど。クーリーとダーラムが止められたら琉球も無理だもんな。

Bリーグファイナル’23” への2件のフィードバック

  1. コメント失礼します。

    Bリーグファイナルに触れていただきありがとうございます!
    NBAのプレーオフでも同じですが、フィジカルに最後まで元気なチームが強いですね。
    特にGame1のダブルOTでの、残り時間あったのに走られたのに心折れ諦めてしまって琉球の優勝が見えてしまった気がしました。

    あとレフェリーのコール問題はモヤモヤしてしまいました。NBAでもレフェリー問題が燃えていますが、戦術やスキルではなくレフェリーのデータ見ても面白いのかもしれません。

    1. レフリーとして何がOKで、何がダメなのかが全く分からなかったです。
      それがフィジカルな戦いを増やしましたね。
      結局、琉球は損したようで、得したのかもしれません。

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