セルティックスvsヒート
一矢報いたセルツですが、ゲーム5は圧勝となりました。なんで急に圧倒するんだよ。問題はヒートがアジャストしているかという点になり、その意味では非常に面白いゲーム5でした。ビンセント欠場ですが、それはそんなに関係ないと思うぜ。
◎徹底
ゲーム4になって「コーナーまでスペーシング」を徹底してきたセルツでしたが、それはセルツの基本形でもあり、「思い切りの良さ」の方が大事に見えました。スペーシングしていても、チャンスで打たなければ意味はなく、全体が打つからこそコーナーまで展開できるし。
しかし、僅か1勝がここまで変えるのかってくらいゲーム4以上にコーナーでのポジショニングを徹底し、そしてゲーム4で自信を得たかのようにパス回しが流暢になりました。いや、マジで何なんだよ。まだゲーム4だとテイタムがダムダムしている時間があったのに「パス回すのが正解ですよね」と気が付いた様子のテイタム。何の迷いもなく回していきました。
コーナー3P 3/12
ゲーム3まで9.3本だったコーナー3Pですが、ゲーム4の16本に続いてゲーム5では12本を放ちました。しっかりとパスを回したわけですよ。えぇ。
で、決まってないんですよ。
これがコーナーから50%決めていたらパスを回す気持ちはわかるよね。でも、3本しか決まらなかったのに、何度もパスを回していきました。これが「1勝」ってことであり、ゲーム4の勝利がコーナー「徹底」に繋がりました。イカレているだろ。
そんなわけでゲーム4と同じようでいて、ゲーム5の感想は少し異なります。ゲーム4はシュートが決まったこともあってパスを回し、それがテイタムがアタックしやすい環境を作りましたが、ゲーム5になるとヒートディフェンスの攻略法を熟知しているかのようにふるまいました。この違いは大きいです。「これをやっていれば間違いない」と信じてプレーできているんだからさ。
〇3P 16/39
ゲーム3まで打てなかった3Pを打てるようになり、その成功率も41%もありました。しかし、考えてみましょう。これが「50%決まったから楽勝だった」ならば話は簡単です。ヒートからすると特に気にする必要もありません。しかし、実際には41%で楽勝なのです。負けたことは仕方がなくても大敗したことはヒートにとって大きな問題です。
〇ターンオーバー
ゲーム1~3 15
ゲーム4~5 10
セルツのターンオーバーは負けた3試合が全て15で、勝った2試合が10でした。TS%でいえばゲーム1も62%あったのですが、最大の違いはスペーシングしてパスを回すことでヒートディフェンスにひっかからなくなったことです。カウンターを食らうことなく過ごせたぞ。
ガムシャラドライブが引き起こしていた大きな問題が、急激に解決したのだから難しいよね。なにがあったてんだい。スペーシング徹底と思い切りよく3P打ったら解決したんだもん。
〇スティール
ゲーム1 6
ゲーム2 2
ゲーム3 3
ゲーム4 8
ゲーム5 13
逆にセルツのスティールは劇的に増えました。こちらはヒート対策が進んだってことでもあります。ゲーム4でも出ていたバトラー&アデバヨ対策は、ゲーム5では更に色濃くなりました。オフェンスよりもディフェンスの方が続きそうなので、ディフェンスのインテンシティを保てるかどうかが重要になりそうです。