さようならリバース

今シーズンについて、もう少し触れてみましょう。プレーオフなのか、今シーズンなのか。

テイタムがエンビードを呼び出して決めまくったことに対して、アンサーがなかったのは事実であり、それはシモンズとサイブルのディフェンス力がカバーし続けてきた部分でもあります。今シーズン最大の謎はサイブルをローテ外にしたことで(次第に使われるようになったけどさ)、エンビードのディフェンス問題をカバーする個人技ディフェンスが足りませんでした。

なお、エンビードは昨シーズンまでに比べて積極的にショーディフェンスをこなすようになり、ワンスクリーンからのプルアップ3Pを食らうことは減りました。サイブルを使わないことで酷い弱点になり、酷い弱点になったことが改善を促した気もします。弱点はさらけ出した方が本人のためなのか。

メルトンがスターターで、マキシーがベンチスタートの頃が最もバランスが良く、マキシーもやりやすそうでしたが、これらのことを理解したうえでマキシーをスターターに戻したはずです。つまり、今シーズンはよりオフェンスに比重を置いた戦い方になりました。

その点ではテイタムvsエンビードで簡単なシュートを打たせなかったのだから、オフェンス勝負で打ち勝てば問題ありませんでした。それが出来なかったゲーム6と10点しか取れなかったゲーム7はあまりにも悲惨な敗戦だった気もします。

一方でオフェンスにどれだけオプションが用意されていたのかという疑問もあります。

エンビード不在でもハーデンとマキシー中心で構築できる反面、エンビードがいるとエンビード中心のプレー構築になってしまいます。この点はシモンズの方が強かったギャンブラー時代、バトラーがいた分業エース時代にはなかった傾向です。TJマッコネル登場で勝ち切ったこともあったよね。

エンビードはMVPになりましたが、エンビードオフェンスすぎるから点を取りやすかったことは忘れてはいけません。そんなオフェンスを作ったリバースは、そりゃあエンビードを称賛するでしょうが、その分だけ死んでいる選手がいるってことだ。この点についてはリバースになって強調された戦術的特徴なので、リバースには大きな責任があります。

ハーデンとマキシーが外のシュートを決めていけば勝てるのも事実でしたが、どうせならば、もっとマキシー用のプレーコールを作るべきでした。今後、マキシーをオフェンスの中核に育てていきたいならば、現状のエンビードオフェンスは減らしていくべきです。自然発生的に複数のオフェンスパターンが生まれればよかったですが、ハーデンもワンパターン最強オフェンスのプロだったので上手くいかなかったのかもしれません。

さようならリバース” への2件のフィードバック

  1. 必要なのはエンビードを輝かせないHCかもしれない
    シクサーズファンとしてすごく納得させられる記事でした
    できるなら、エンビードをチームシステムの一部に落としこめるHCを希望したい
    でも結局無理で揉めてHCが辞める未来しか見えません
    いっそ髭が出て行ってエンビード売って再建のが良いのではと思うのですが
    それも難しいという
    先行きは暗いですね

    1. トバイアスも契約が終わったところで、いったんどうするかってのもあるので、来オフに真剣に考えることになりそうですね。

      それにしてもリバースに何を求めていたのか。外から見ると予想通りの内容だったし、こうしてみると仕事はしたんですよね。

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