ゲーム5
ゲーム4をオーバータイムの末に勝ち切ったウルブズ。ウルブズなのか、アントマンなのか。そして迎えたゲーム5は接戦のワンポゼッション差でも悠々自適なナゲッツが、同点に追いつかれながらもキッチリと逃げ切る展開となりました。シリーズが終わったので、シリーズの総括も混ぜながらゲーム5を振り返ってみましょう。
◎ヨキッチと。
ゲーム4ではFG58%の43点をあげたヨキッチ。それで負けているので「ヨキッチにやらせる」のは正解でした。かわりに6アシストに抑え込んだ。そして迎えたゲーム5はヨキッチ自身も抑え込まれました。
〇ヨキッチ
28点
FG8/29
17リバウンド
12アシスト
FG成功率が異常に悪いですが、3Pは3/8とそこそこ決めており、加えて9つのオフェンスリバウンドで押し込んでいます。自分でとーる、をやってましたが、とられていたのは主にゴベアです。
この試合はメインでヨキッチを守ったのはタウンズでした。ゲーム3でも触れましたが、基本的にタウンズの方がヨキッチに対しては良いディフェンスをします。離して守り、プレッシャーをかけないゴベア相手だとパスも出せれば3Pも打てて、そのうえでドライブアタックしていたヨキッチでしたが、タウンズは距離をつぶして守ってきます。
ヨキッチがドリブルを突いているときに手を出してくるタウンズなので、ヨキッチは余裕がなく、ワイドにパスを振ることが出来ませんでした。そのうえでスピードにも対抗できるタウンズなので、フィジカルに守られているのを嫌がっていたヨキッチ。これがFG成功率を大きく落としました。
ただし、リスクがあります。うまく体をぶつけながらドライブしてくるヨキッチはファールドロー作戦にでます。これを避けられるようなディフェンダーならタウンズの評価は爆上がりですが、勢い余ってファールしてはレフリーにクレームしているような状況でした。
もう1つはセンターがハイプレスをするのでゴール下が空きます。序盤はここにMPJとゴードンが飛び込んで攻略していったのですが、外すわ外すわ。これがロースコアの要因となってしまいました。ヨキッチからの連携を潰すことはできなかったけど、勝手にミスしてくれた。ゲーム5が接戦になったのはMPJが決めなかったからでもあります。
さて、ここで問題です。問題というかウルブズというか。
ヨキッチにプレッシャーをかける形が成立するならば、スピード負けしないウイングプレイヤーが守ればいいわけです。アヌノビーです。しかし、一般的に成立しない理由は、これをやるとセンターがゴードンを守る必要性が出てくるからです。今シーズンはゴール下無双しているようにヨキッチが空けたスペースを使われまくります。
また、ヨキッチは高さのミスマッチならばポストアップします。すかさずゴードンはコーナーに行きます。だからアヌノビーみたいにフィジカル対抗できるウイングじゃなければ意味がありません。
ここに関してウルブズはゴードンにゴベアがマークすればよく、ゴール下無双を避けられます。そしてゴードンがコーナーに行ったら好きに打たせればいいのです。それが一番確率が悪いのだからさ。
〇5試合のゴードン
3P4/12
ゲーム5も3本すべて外しましたが、確率は良くなかったゴードン。しかしアテンプトも少なかったです。控えたといえば控えたわけですが、ペイント内6.8点、FT3.4点とインサイドプレーで得点を稼ぎました。ここがウルブズの失敗要因だったといえます。
とはいえ、ナゲッツのプレーコールはマレーのスクリーンでゴードンがオフボールカットするような形なので非常に止めにくく、結局はヨキッチのパスを乱す方が大事になります。ってことでゲーム5のタウンズのプレッシャーディフェンスはいろいろ考えると正解だったね。
ヨキッチが決まらない、ゴードンは3P外す、MPJは煮え切らない。そんな形のゲーム5なんだからロースコアになるよね。もっとウルブズが点取れればよかっただけなんじゃ。