◎エースが欲しい
ニックス最大の問題は「20-21シーズンに勝ちすぎたこと」でしたが、それはキャブスにも当てはまります。補強をしたとはいえ、そこそこの成績で終わり、ロッタリーピック(ロッタリーじゃなければペイサーズに指名権が移っていた)でエース候補を足すのが必要でしたが、思ったよりも勝ったことでアバジの指名になりました。エースとしては考えにくい選手です。
つまり、キャブスにとって、もう一歩先へ進みたいけど、モブリーの急成長でもない限り、停滞しそうだった事情もあります。
ガーランドに続くエースを獲得しないと、次のステップが見えなかった
だからこそデッドラインでルバートを獲得したわけですが、予想以上にフィットしなかった事情もあり、戦略の見直しに迫られていました。正確には「来オフに迫られそう」でした。
そんな中で降って湧いた26歳のプレーオフ担当エースは、まさにキャブスが求め居た人材といえます。来オフまで自分たちの状況を見極めても良かったけど、こんな案件が出てくるかなんてわからないのだから、手を出したというのは理解できます。
それをニックスの噂話の影で決めたのだから素晴らしい動きでした。天秤に乗せることなく、シレっと奪い取ったのだから、完璧なムーブだったといえます。
もちろん、いくつかの懸念はありますが、懸念を言い出したらキリがないし、キャブスにとってもFA市場が開いたときには意図していなかった動きであることは、ロスター構成にガードが多いことからも明らかです。
少なくともセクストンとアバジは昨シーズンの「現有戦力」ではなかったので、実質的にマルカネンのマイナスだけでドノバン・ミッチェルを手に入れたのだから、
殆ど失うものなく戦力アップに成功した
ことになります。この動きを評価しなければ、何も評価できないぜ。指名権のところさえクリアになれば、つまり優勝を目指せるチームになるか、全くうまくいかなくて解体して指名権を集めるかすれば、良い部分が目立つトレードです。
ガーランドがPGでありながら、スコアリングでも引っ張っていた環境に比べたら、得点面でチームを引っ張り、プレーオフで輝きを増すエースが加わったことは、理想的でした。これをFAやドラフトで手に入れるのは難しかったし、ましてや26歳のオールスターが売りに出されることなんてレア案件だからね。
◎マルカネン問題
ガーランド+ドノバンのディフェンス問題が大きくないですか?
こんな質問も来ましたが、これはイエスであり、ノーでもある微妙な話です。基本的にディフェンスにヤル気のあるドノバンなので、そこまで大きな問題ではありません。詳しくは「取扱説明書」で触れましょう。
しかし、これがキャブスの特徴を考えると、問題が出てきます。
昨シーズンの成功は「ディフェンスの成功」でした。それも3ビッグという変なラインナップでの成功であり、その中でマルカネンのディフェンスはキーポイントになっていました。詳しくは「ディフェンダー・マルカネン」で触れましょう。本当に書くのかはわからない。
いずれにしても個人レベルの話ではなく、チームとしてのアイデンティティにおいて
3ビッグによるディフェンスチームではなくなった
という点に大きな懸念があります。オコロやオスマンがSFでは苦しく、マルカネンになったら大きく改善していることは、モブリー加入を差し引いても大きな事項でした。攻守のバランスにおいてマルカネンがちょうど良かった。
キャブスのビッグマンは実質的にアレンのみ(新シーズンはロビン・ロペスもいる)ですが、PF系統で3ビッグと2ビッグを使い分けました。
モブリー
マルカネン
ラブ
ウェイド
モブリー以外は3Pも多く、この中から2人を起用することでバランスを作っていたのですが、1人欠けてしまうと急にバランスが悪くなります。というか、モブリー以外はツービッグの一角でディフェンスさせる能力に乏しい。
「アレン+PF」ならば成立するけど、ワンビッグは絶対にムリだしさ。ってことで、前述の通り、マルカネンの代役を1人加えないと難しいです。ルディ・ゲイってハマりそうなんだよね。スタンリーでもいいけどさ。
もしも、キャブスがガードエースを加えることを想定していたら、PFに人材を増やしたでしょう。シュート力のあるPFね。ラブとウェイドは3Pは良いけどディフェンスが不安で、オスマンとオコロは更にリバウンド面で不安。
ここの1枚をどうにかしないとディフェンスチームではなくなってしまいます。だから「ガーランド+ドノバンでディフェンスが不安」ってことよりも
マルカネンがいなくなって、3P・ディフェンス・リバウンドのバランスをどうやってキープするのか
これが非常に大きな問題になってきそうなのでした。じゃあ誰ならカバーできるんだって話だよね。
いつもありがとうございます。
数少ないキャブス(ガーランド)ファンです。
NBA観戦歴約10年(プレイ歴0)ですが、このトレードを聞いて最初な思ったのは185センチガードコンビで大丈夫なのか?でした。
でも記事を読んでそれ以外のいろんな角度から事実を捉えられました。(自分の浅さというかやはりプレイ経験のないにわかなんだなーって思いました。)
たしかにプレーオフでスコアリングで大きく貢献できる26歳を手に入れたのは身長問題なんか忘れてしまうぐらいのメリットです。
どうなるかはわかりませんが、プラスに捉えつつモブリーがADになるのを期待しながら来シーズン見ていきたいです!
話変わるんですが、モブリーってワンビッグのセンターかツービッグのパワーフォワードどっちがいいのでしょう?
モブリーほどのポテンシャルあるビッグマンがあるならアレンを売りに出してウイング獲得しろよって思っちゃうんですけど(もしくはモブリー売りに出してアレンで勝負)違うんですかね?
最近ツービッグのチーム増えててワンビッグとツービッグどっちがいいのかとかわからなくなってます💦
というかプレイ経験がないとセンターとパワーフォワードの違いすら分かりません(カペラもルーニーも本来パワーフォワードじゃないんですか?笑)
なんかそこらへんの話しかけたら本当にありがたいです。
よろしくお願いいたします。
モブリーをワンビッグにしてしまうと、ヤニス、エンビード、ADなどなど、フィジカルビッグを相手にしなければいけません。
このレベルの選手と1試合通して戦うのは難しいので、ジャレット・アレンは必要です。まぁアレンほどサラリー高くなくてもいいかもしれませんが。
逆にネッツやヒート相手ならば、アウトサイドまで追いかける走力のあるビッグが必要で、それをモブリーがこなせばOK
相手に応じてラインナップを代えやすいビッグとしてモブリーを重宝するのが正解だと思います。
ミッチェル&ガーランド、ヤング&マレー、シモンズ&カイリーなど新しいバックコートデュオが楽しみな年です。スプラッシュブラザーズやCP&ブッカー等も含めて今シーズンの期待値などの記事が有れば見てみたいです。
スタメン予想をお願いします!
あと、来オフにウィギンスを取ったら全部解決なのでは?
とれないし、サラリー的にも若手で埋めた方が良さげ
ということで、もう1人、とりたいですね。
ガーランド(ルビオ)
ドノバン(オコロ)
ルバート(ウェイド)
モブリー(ラブ)
アレン (ロビン)
モブリーをセンターにして、ラブ&ウェイドと組ませるのは面白そうですね。