さようならテイタム’22

いろんな驚きがあった今シーズンのセルティックス。正直、勝てる気がしなかったシーズン序盤から、まさかのファイナルでしたが、プレーオフではテイタムの成長が観て取れました。その良さをウォリアーズに完封されたのか、はたまた疲労が祟ったのかはわかりませんが、長きにわたるプレーオフだからこそテイタムの良さも、そして悪さも出てきた気もします。

思い起こせばルーキーシーズンからテイタムには大きな課題に満ちていました。そして勝てなかったこの2シーズンと比較して何が変わったのかを考えることで21-22シーズンを締めましょう。

◎タフショット・テイタム

テイタムがデビューした17年は、前年のプレーオフで可能性を示したブラウンに加えて、ヘイワードとカイリー・アービングが加わった優勝候補としてスタートしました。その中でテイタムの立ち位置は「ウイング担当」でしかなく、ヘイワードのケガがなければプレータイムも減っていたでしょう。

ルーキーシーズンのテイタムはコーナーでポジショニングすることも多く、キャッチ&3P48%という高確率と、2P54%のドライブで大きな可能性を示したわけですが、基本ラインは

確率よくフィニッシュするウイング

こんな位置づけでした。FG成功率47.5%はキャリアで最も高く、今の姿とは異なる面がありました。オフにコービーとトレーニングしていたこともあって「コービーの悪影響」なんて呼ばれるほどにプレーが変化していきます。

2年目からはタフショットが増え始めます。ドライブした際にはストップジャンプシュートが多く、マークを振り切れなかったり、ヘルプにこられてのシュートが目立ちました。2年目はまだカイリー他がいたのでプレー機会が少なかったですが、エースとなった3年目はタフショットの多さばかりが目を引きました。

〇3年目のテイタム
ペイント内 37.6%
ミドル   38.3%

特に目立ったのはペイント内の確率の悪さです。ミドルはそこそこではありますが、アテンプト数が多く、とにかく「確率の悪い選択」ばかりしていました。シーズントータルの数字だと

〇3年目のアテンプト
ゴール下 354本
ペイント内197本
ミドル  206本
3P   469本

ノーチャージエリアに侵入しないシュートが多く、EFG40%を下回るシュートのチョイスが多過ぎたと言えます。

タフショットを好み、シュートセレクトの悪いウイング

テイタムの評価はルーキーシーズンから下り坂になっていきました。ただ、この3年目から4年目にかけてはプルアップ3Pが増えると同時に、成功率が上がっており、ドライブすると効率は悪いものの、シュート力の高いウイングとしての地位は上げてきました。

〇プルアップ3P
1年目 0.8本 31.4%
2年目 1.4本 32.4%
3年目 4.7本 40.4%
4年目 5.4本 36.3%
5年目 5.1本 33.4%

ある意味でテイタムをスター候補として支えていたのは、この3Pだったといえます。ショットチョイスの悪さに反して、プルアップ3Pは決まるので得点は向上しており、シンプルに個人で止めるのは簡単ではなくなっていきました。

◎ハンドラーとエース

テイタムの弱点は明確でした。ドライブしてからのシュートチョイスが悪く、タフショットを打ってしまうことに加え、ディフェンスが収縮してもパスアウトが出来ておらず、インサイドで潰せばよいタイプのウイングでした。

それが3年目から4年目にはウイングではなく、ハンドラーとしてボールを持って仕掛ける機会が増え、次第にパス能力も向上していきました。素晴らしいパスセンスを持っているわけではないし、ディフェンスの逆を突くようなパスはありませんが、マークが集中したらフリーで待つ選手にパスを出せるようになりました。特に逆サイドのコーナーをしっかりとみています。

〇アシスト数
3年目 3.0
4年目 4.3
5年目 4.4

〇テイタムのパスから3Pアテンプト
3年目 4.8本
4年目 7.2本
5年目 6.6本

4年目の変化はアシスト数では+1.3本ですが、テイタムのパスから3Pが打たれた本数をみれば、その違いは一目瞭然です。1試合で+2.4本も増えたのだから、言い換えればテイタムはタフなシュートチョイスを△2.4本したのかもしれません。

パスアウトの能力を磨き、ハンドラー能力を高めた

テイタムの進化はポジティブなものでしたが、チームは勝率をあげることが出来ずに苦しみました。まだまだハンドラーとしての能力は足りなかったとも言えます。また、ケンバがいながらハンドラー化していったことは機能障害にもなっていました。

まだまだ未完成であった4年目のテイタムが、まさか5年目でファイナルに進むとは思いもしなかったのです。5年目の今シーズンに何が起きたのでしょうか

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