さようならブレイザーズ’22

さようならブレイザーズはあまりに書くことがないと思いますので、アンファニー・サイモンズの評価、オフでフロントは彼をどうすべきなのか、サイン&トレードなら誰を狙うべきか等ありましたら聞きたいです。

質問の通り、ブレイザーズについて書くことはありません。ペイサーズもなんだけど、どっちかというとドラフト中心の見方になってくるよね。それはYoutubeライブでもやりたいなーなんてさ。

◎サイモンズ

17.3点
2P49.2%
3P40.5%
3.9アシスト
2.0ターンオーバー

4年目のサイモンズはリラードとマカラムの離脱から主役の座に躍り出ました。1月以降の成績だと23.4点、5.8アシストとさらに向上します。わかりやすく代役として機能したわけです。

サイモンズに注目したのは2年くらい前ですが、ここまで成績を向上させるとは予想もしなかった一方で、そのプレースタイルそのものは当時と大きく変わっていません。安定感が増したということと、試合を通じて常に力を発揮するようになりました。NBA選手なんてバケモノばかりだから1試合の活躍で評価しちゃダメだよね。だから「安定感」というのは極めて重要な進化です。

サイモンズに限らず、チームのエースと似たようなタイプの選手は成功しやすい傾向があります。それは戦術的にフィットするため、自分のやりやすいプレーを表現できるからです。その一方で「安定感」を発揮するのは難しくなります。だって、同じことをするエースがいるのだから必要とされないケースも多いもんね。

17-18シーズンにブレイザーズを救う活躍を見せたのはシャバズ・ネイピアーでした。12月まで負け越していたチームを引き上げるシックスマンとして機能し、1月以降は31勝17敗と巻き返しに成功します。

18-19シーズンはセス・カリーが似たような形でシーズン後半に存在感を増しました。いずれも自らのシュートで崩していくタイプなので、リラードの代役的な位置づけでチームの力になりました。セスの方はシューターとしても機能たけどね。

その点でブレイザーズは常にこのタイプを求めていたという事であり、サイモンズをドラフト指名したのは、まさにシックスマンとしての貢献だったでしょう。2年目の19-20シーズンは同じ役割をサイモンズが受け取り、平均20.7分プレーしましたが、まだまだ力不足で(ヌルキッチを欠いたこともあり)チームは大苦戦。35勝39敗と負け越しています。

20-21シーズンは3P42.6%と成長を見せたサイモンズはシーズントータルの得失点差が+0.7になり、チームも42勝30敗と順当に勝っています。マカラムが25試合を欠場している中でも奮闘できたわけです。

ブレイザーズにとってベンチのPGは極めて重要なポジション

結果論で言えば、こんな要因を指摘することも出来ます。テリー・ストッツはサイモンズに期待しながらも、やや信用しきっていなかった印象がありますが、リラードのチームであることを考えると、リラードがベンチに座っている時間の過ごし方がチーム力を左右するとも言えるのでした。

当然、来シーズンはリラードと並べるかどうかの議論になるわけですが、あくまでもシックスマンとしてベンチに置くべきだと思っています。もちろん、試合中には2人を並べることもありますが、並べない時間の方が大事に思えるのでした。

◎何を選ぶのか

サイモンズ最大の武器は確率の高い3Pです。プルアップでもキャッチ&シュートでも打てるし、ムービングしてからも打てるので、セスとまでは言わなくてもシュート力を中心にしたタイプとしては高い能力を誇ります。同じくミドルレンジでも確率良く決めており、ハンドラーとしての有能さがあります。

弱点はフィジカルの弱さも含めて、ドライブからのフィニッシュにあります。これがリラードと似ていて最近でこそキレのあるドライブで決めきるようになったものの、エースもやっぱりアウトサイドこそが最大の武器なので、両者は似ています。マカラムといい、このタイプを連れてくるのが好きというか、無名でもこのタイプを見出すのが上手いというか。

つまり、リラードの代役としては適任だし、シューター役としては並べられるのですが、チームとしては明確に足りない要素が出てくることになります。リラード&マカラムと同様にハマらないと弱い状況が懸念されるわけです。相手との相性が出やすいよね。

リラードとサイモンズがアグレッシブに点を取りに行くため、相棒のガードはリスクヘッジしてくれるディフェンダーがいいし、ドライブの弱さを考えるとフィジカルにアタックできるタイプが好ましいです。それってハートはバッチリ当てはまる気もする。

これらの事を含めてブレイザーズが、どんなジャッジを下すのか。

①リラード&サイモンズを並べて戦う

ドレイモンド・グリーンのようなPGやるディフェンシブウイングを連れくる必要があり、さらにインサイドアタックも考えないといけません。かなりヘビーな案件になるし、チームが完成する頃にはリラードが定年になっていそう。

②サイモンズはシックスマンで、リラード中心を再構築

ある意味でベンチは安定しているので、主力を集めればいいわけです。今年のドラフトでトップ3を引き当てれば有望なビッグマンも手に入るし、リトルやハート、そしてFA狙いという形になります。仮に失敗しても、そのままリラード放出に動く手段が残ります。
ただ、これの問題はFAで選手が集まるとは思えず、中途半端になりそうなことです。ギャンブル性はかなり高いと言える選択肢。

③リラードを放出して、チームを再建する

現実的には最も良さげな案になっていて、サイモンズの相棒となるインサイドプレイヤーをドラフトで指名し、+してリラードの対価で指名権を手に入れていけば2年くらいで若手が揃うでしょう。でも、それをやるにはリラードの存在はポートランドにはデカすぎるし、何よりリラードがいなくなるとFAは絶望です。

個人的には②を選ぶしかないと思っていますが、きっとブレイザーズは①を選ぶでしょう。サイモンズに全てを託すような契約オファーすると死んでしまう気がします。3年60Mが限界って思うのですが、4年100Mくらいはオファーしそうだよね。

でも、今回は強引に②で話を進めます。①はどうしても「誰を連れてくるのか」で全てが止まってしまう。③はトレード相手を探す話になってプレーオフ終わってからの方が現実的。ザイオンと交換とかないかな。ってことで②で考えられるベストを探ってみましょう。全然「さようなら」じゃないんだよね。

◎契約

リラード 42M
ハート  13M
サイモンズ ?
リトル   4M
キーオン・ジョンソン 3M
ブラウン  2M
ワトフォード2M

来シーズンの契約が残っているのは、この程度です。言い換えればサイモンズにはいくらでも払う事が出来ます。でも、払ってしまうとリラード中心に勝利をめざず補強になりません。まずはサイモンズよりも、大型補強のためにお金を使うべきです。それは他のチームへの嫌がらせという意味も忘れてはいけません。リメンバー・アレン・クラブ。

エイトン
マイルズ・ブリッジス

まず、この2人に大金をブッコミましょう。エイトンはとれないでしょうが、サンズにマックス契約させておこう。そしてブリッジスについては獲得する可能性もあります。ポジション的にもタイプ的にも、リラードだろうが、サイモンズだろうが、立派に機能する選手なので遠慮なくぶっ放しましょう。ってことで、

最大のターゲットはマイルズ・ブリッジス

リトルとブリッジスが並んだウイングに、ハートとドラフトのルーキーがいれば、かなり魅力あるユニットになります。マジでパウエルなんかよりも・・・。

そしてマックスクラスのサラリーは出さないけど、リラードの相棒として機能しそうなセカンドガードを探していきましょう。ディフェンス力を持っていて、フィジカルな対応が可能なガードです。時にはリラード、サイモンズと3ガードになることも見越してね。なお、1人はハートなので、もう1枚いれば十分です。

ギャリー・ハリス
ブルース・ブラウン
ジャレット・カルバー
オラディポ
ケイレブ・マーティン
ペイトン

短期的にはエイブリー・ブラッドリーやマシューズなど他にもいるのですが、中期的に考えていける選手となると、ハリスとブルースがおススメです。グリズリーズでディフェンスマインドを手に入れようとしているカルバーに賭けるのも一手ですが、オコギーとなるとシュート力がね。

個人的にはブルース一択で年20Mくらい提示しても面白いと思っています。リラードの相棒として欲しい条件を揃えまくっているので、3年契約くらいで迎え入れて主力としての活躍を期待しましょう。

しかし、ネームバリューも含めるとオラディポという手段もあります。その時はサイモンズとの再契約も怪しいので、ケイレブ含めたサイン&トレードを目指そう。いずれにしても、このポジションはディフェンス力重視で相応しい選手を探しましょう。場合によってはウエストブルックもいるのですが、それは話が180°変わってくるので書くのがメンドクサイ。

ディフェンス力があり、マルチなSGを探せ!

マイルズ・ブリッジスに失敗しても、、、というか失敗するとSGにサラリーを使えるので、どちらかの獲得は可能な気がします。ファーストチョイスはブリッジス、その次がSG+αだと考えています。

◎ヌルキッチとルーキー

3Pを基盤としたブレイザーズのオフェンスにおいてポストでの中継役にも、ピック&ロールのスクリナーにもなれ、カバーリングでディフェンスの弱みも塞いでくれるヌルキッチは、極めて重要な存在です。リラードとサイモンズのオフェンス能力を生かすためにも、再契約は必須。

その一方でヌルキッチの弱みであるシュート力・インサイドの押し込みという得点力の部分と、スピードと高さ不足によるリムプロテクターとしての物足りなさは、このチームが真のエリートチームになれない理由でもありました。

だからといって、そんなセンターはアデバヨくらいしかいないので探しても仕方がありません。それにヌルキッチはサラリーも安かったので、周囲にカバーしてくれる人材を置くことが可能でした。ってことで、アミヌ&ハークレス時代が良かったわけですが、その後もコビントンやナンスを求めており、今シーズンはリトルやワトフォードも出てきました。

そして、今年はドラフトでホルムグレン、バンケロ、ジャバリ・スミスと揃っています。出来ればホルムグレンかな。いずれにしてもロッタリーに当たることを願うしかないのでした。

3P、スピード、リムプロテクトのビッグマンを指名したい

おそらくオフで最大の課題がコレ。神に祈るしかない。

また、ここには違う意味での難しさもあります。バンケロやホルムグレンを獲得したら、それは仮に新チームで失敗しても、中心となる新エースとして再建に踏み出せますが、エースクラスじゃない場合は、再建の再建が中途半端になるかもしれない。

リラードで勝ちに行く + その次の時代のエース

両方を手に入れないと

リラードで勝てなかった + もう一度、上位指名を求めて再建

んあ、めんどくさいね。祈りましょう。祈るしかない。リラードがいるので、他のチームよりも変な難しさがあるわけだ。サンダーみたいに「もう1年まちまーす」とはいかないのだよ。

◎理想

なんだか色々あったシーズン。リラードがケガしたのは仕方がないし、そこにマカラムも加わったので、やり直すってのは仕方がないかな。マカラムの対価として、もっと指名権を求めるべきだったのですが、そこを除けば仕方がないのかな。

その指名権がないことで、トレードへの期待が小さくFA待ちなのですが、ベテランの実力者がFAの安いサラリーで加わる可能性は低いよね。特にリラードを放出したら望みはゼロなので、サイモンズの件も含めて若手実力者に手を出すべきでしょう。ということで理想はこんな感じ

【スターター】
リラード
ブルース・ブラウン
マイルズ・ブリッジス
ホルムグレン
ヌルキッチ

【ベンチ】
サイモンズ
ハート
リトル
ワトフォード

こんな上手くいくわけないか。そんなわけで妄想するくらいしかなかった今シーズン。終盤は若手だらけだったしね。

ここでサイモンズをサイン&トレードにだすと、今度は途端にベンチの得点力が不安になり、それでいてスターターも火力はそこまでじゃないしさ。だからシックスマンとして使いたいんだけど、サイモンズを残すことも大事。

サイモンズがリラードクラスに伸びるってのは、ちょっと想像がつかないけど、サイモンズが残ることで周囲に揃えるべき選手はハードワークが出来て、マルチタイプのウイングを増やせばよいってことで、非常にわかりやすくなります。さて、どうなるかね。まずはロッタリーを当てましょう。

さようならブレイザーズ’22” への7件のフィードバック

  1. ヌルキッチとサイモンズのキャップホールドがあるので、誰かにmax砲打つor2人と再契約、はどちらか一方でないとほぼ不可能ですね。
    フルミドルでブルース、バイアニュアルでドラモンド、1巡目上位でPF、中位でウィング、ヌルキッチサイモンズと再契約、でひとまずそれなりの見栄えで落ち着くと思います。

    1. ブリッジスはMAXではなく頑張りたいですが、最悪MAXでもいいかな。
      サイモンズとヌルキッチは市場価格かんがえたら、割と安いと思います。特にサイモンズは高いサラリー払ってまで欲しがるチームはないかと、、セクストンみたいに。
      かなり安く延長していいんですけどね。他のチームが高くオファーしてからマッチすればいいわけですし

  2. ペリカンズからもらった指名権(と誰か)でピストンズのジェラミ狙ってる説ありました。ディフェンス力のあるマルチタイプのウインクだと思うのですが、ジェラミはブレイザーズに合いますかね?

    1. 合うのですが、残り1年のジェレミに投資するのは避けたいですね。契約延長付きならって感じですがブリッジスの方が魅力的です。

  3. ウィンズローは来期の構想に入りませんかね?フィジカルかつ器用な感じがリラードとフィットする様に思えますが。
    あとヒューズの成長に密かに期待してます。
    マクレモアは、、、お疲れ様でした。。

    1. ウィンズローは残して欲しいし、SGにもウイングにも置けるので使いやすいですね。
      ただ、一緒にプレーしてないから、そこまで考えて無さそうで!

  4. サイモンズはサイン&トレードで出しましょう。居るとどうしてもリラードと並べたくなる。それではCJの時と同じで、ディフェンス出来ないガードを2人並べることになって何も変わりません。彼に指名権付けてグラント獲りましょう。
    FAで望みの2人の獲得は難しいのでブリジッスだけでも確実に獲って貰いたいです。
    ヌルキッチは他にセンター候補が居なそうなので、再契約するしかないでしょう。これで優勝は狙えないよね。やっぱり層が薄い。リトルの成長は期待出来そうだけど、計算出来るシューターとセンターの控えが欲しい。

    そうすると、現実的なスターターは
    リラード
    ハート
    ブリッジス
    グラント
    ヌルキッチ

    ベンチは
    GはFAで1人、ドラフト1人
    リトル
    ウインズロー
    ワトフォード

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