ポール・ジョージをどうするのか

サンズvsクリッパーズ

1位サンズと8位クリッパーズ。どちらも順位が確定しているので、消化試合ではありますが、プレーオフファーストラウンドで戦う可能性もあるので、手の内の探りあいでもあります。サンズからするとクリッパーズよりもウルブズの方が・・・なんて単純じゃないよねぇ。イーストの方がレベルが高い今シーズンですが、8位のくせにポール・ジョージが復活してきたなんてメンドクサイな。

サンズはミカル以外の主力を休ませて自分たちを隠した感じですが、クリッパーズの方はポール・ジョージと合わせる意味もあるのでプレータイムシェアはしながら全員が出ています。

つまり、この試合は「ポール・ジョージが機能するかどうかのクリッパーズ」と「ポール・ジョージ対策を考えておきたいサンズ」っていう匂いがします。なお、試合はクリッパーズが前半で29点差と圧倒しており、最強チームと言えども8位相手に主力抜きではボコボコにされたのでした。

◎スターターに収まる

最近のクリッパーズはスターターが個人技が多く、ベンチはテレンス・マンを置いて連携するような形になっています。そのスターターにはコフィーがはいっていたので、若干の違和感もありましたが、コフィー→ポール・ジョージでスムーズに入れ替わったのでバランスを崩さずに戦い方を継続できます。

それにしてもマン、パウエル、コビントン、ケナードがいるベンチは豪華すぎじゃないか。

ペイン相手にポストアップするポール・ジョージのフェイダウェイから始まりましたが、総じてミスマッチ利用をするので、そこまで連携とか関係なくオフェンスが構築できたスターターです。思えば昨シーズンはリーグ最高の3P%だっただけに、押し込んでいける選手が戻ってきたのは大きく、シンプルなインサイドアウトが可能になりました。

さらにハンドラーアタックからのキックアウトパスを放って行ったポール・ジョージ。最近はマンくらいしか見れなかったパスなので、やっぱり戻ってきたのは大きいね。サンズが早めのヘルプで3人くらい行くこともありましたが、逆サイドのコーナーへと展開する個人技にタジタジ。

スモールラインナップは試されなかったので不明ですが、アタックとキックアウトという武器はシンプルかつ強力であり、コーナー3Pが増えてきそうです。ワイドに展開されるのが嫌ならドライブそのものを許さない対応が欲しくなるね。

皮肉なのはポール・ジョージがいればマンは普通のシックスマンで良さそうな事。1人で連携を生み出していたけど、その役割は全部お任せできそうな勢いでした。

◎厳しかったサンズ

細身のミカル、ペイン、シャメットが並んでいたスターターだったこともあり、フィジカルにきたポール・ジョージでしたが、ドライブが目立ち始めたのはマークがクレイグになってからでした。フィジカルには対応できるクレイグですが、緩急のついているポール・ジョージのドライブについていくのに苦労しており、半歩並ばれると押し込んでくるコース取りによってサンズのディフェンスは崩されていきました。

カム・ジョンソンは比較的よい感じで対応できていましたが、意外とクレイグが通用しない空気は昨シーズンのプレーオフでもあったね。ただクレイグはヘルプとして囲むのも上手いので、誰をヘルプにおいて、誰をマークにするかは判断がわかれそうです。

ちょっと抜かれていたこともあって、スターターに戻ると時にシャメットがマッチアップするなど、ドライブのスピードを止める作戦に切り替えました。後半になるとミカルがボールすら持たせないように密着し、スクリーナーがきたら早めのスイッチとチーム全体で抑え込む形を採用しました。

しかし、ここでパスが冴えたポール・ジョージ。ボールを貰うのには苦労していたけど、逆に持った瞬間に他の選手が空いていることが多いので、華麗にアシストしていきました。なかなか見事なタッチパスを放っていたぜ。

ほぼほぼ止める手段が見つからなかったようなサンズ。何でもやってくるし、シンプルにパスを捌いてもらいなおすポール・ジョージに動きには、対処しても次の手段で攻略されてしまう感じでした。これ、プレーオフはどうするんだろうね。

唯一、効いていたのは早めのダブルチームでしたが、常時その対応は出来ないので、どれだけの情報を手に入れることが出来たのか。なかなかハードな戦いが待っていそうです。

◎ウイング

さて、ポール・ジョージに限らず、ウイング系が多いクリッパーズのフィジカルの部分にサンズは苦労していました。クリス・ポールやブッカーはフィジカルも強いので、そのまま当てはまりはしませんが、相性的には嫌かもね。

〇フリースロー
クリッパーズ 44
サンズ    12

32本差って聞いたことないわ。歴史的な差なんじゃないかと疑いたくなるほど、一方的にフリースローが与えられました。それは完全にフィジカルに押し込めたクリッパーズの強みでもありました。マギーがブロックしようと暴れまわって面白プレーしそうだった。

ファールしない男であるエイトンがいれば展開は大きく違いますが、エイトンのプレータイムが長くなったプレーオフでもあったし、クリッパーズにはスモールというオプションもあります。ウイングの圧力を使って押し込む作戦は有効にみえたので、クリッパーズの方が情報を手に入れたかもしれません。

なお、サンズのオフェンスは、そりゃあ上手くいかないので、参考になったかどうかすらわかりません。前半にオープンの3P外しすぎたので、その差が響いただけの気もします。後半になってドラフト外27歳ルーキーのワインライトが3P4/8を含む20点もとったぜ。打つのは大変じゃなかったサンズ。

◎プレーインは負けないよね

ダラダラ見てしまったので、こんな程度です。点差も離れたからね。いずれにしてもポール・ジョージは非常に厄介でした。攻守に機能するってことも含めて、1人いるだけで大きく変わってしまうよ。しかも、いないことに慣れていたクリッパーズは頼るわけじゃないので、みんながアタックするもん。レイカーズとは違うのだよ。

それくらい怖さがあるわけですが、まさかクリッパーズはプレーインで負けないよね。この試合に勝って5割に届いたわけで、そんなチームがペリカンズやスパーズに負けるわけにはいきません。ワンゲームプレーインなので、何が起こるかわからないけど、ちゃんと7試合みたい対戦カードのサンズとクリッパーズでした。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA