ホークスvsネッツ

2022/4/2

こちらもプレーインでの直接対決が想定される試合です。イーストはそんなカードがいっぱいあるから追い切れないね。ホーネッツが負けたので、この試合に勝った方は8位になります。毎日順位が入れ替わる。

◎スーパースタームーブ

試合はヤングvsデュラント&カイリーのスーパースタームーブ勝負で始まります。昨日のペリカンズ(イングラム・マカラム)もそうだけど、緊迫するほどにエースの個人技で決めきるのがリスクも低くてメリットが生まれがちだよね。もっとも、それはデュラントが史上最高のオフェンスマシーンだからネッツの場合は普通のチームよりもはるかに強い。

普通にスーパースタームーブ対決をすると、ヤングvsデュラントの時点で分が悪いのに、カイリーもいるから2対1じゃん。どう考えても押し負けるよね。しかもヤングはスイッチ誘導からvsドラモンドにしても、意外と平面に強い(高さに弱い)ドラちゃんのプレスに苦しみ、突破できません。1Q最後なんてチームメイトのスクリーンを拒否してカイリー相手に仕掛けていたね。

そんなわけで試合は早々にネッツが飛び出し、このまま行けばネッツが楽勝っていうムードでした。ヤングでは勝てないぜ。そんな展開。

しかし、得点力を競うムーブでは負けても、そもそもPGのヤングなんだからチームとして展開すればいいじゃん。しかもネッツはヤングが個人技仕掛けてくるのでヘルプをしっかり用意してくれたので、キックアウト3Pにインサイド合わせが機能し始めます。プレーオフだとヘルプディフェンスを薄くして「相手エースにやらせろ」の作戦をとるチームがあるけど、その方が良かったネッツ。パスで動かし始めたヤングによりホークスがペースを取り戻していきました。

そしてヤングがいないセカンドユニットの2Q前半で逆転します。スーパースタームーブを警戒しすぎたネッツディフェンスだし、チーム全体でボールムーブしたほうが強かった。層の厚さが強みのホークスだしさ。

〇前半の3P 7/22

確率は悪かったホークスですが、コーナーまで展開しており、良い形で動かすことが出来ました。しかも、ゴール下を支配したカペラがしっかりと押し込みまくってくれるので、インサイドアウトも出来ていた。コリンズ不在ですが、それを感じさせないどころか、いない方がわかりやすかった形です。65点うばった前半。

◎おいおいナッシュ

〇前半のデュラント
25点
FG7/10

はずさないオフェンスマシーンはTLCのハードマークを受けながらもチームの半分の得点を奪ったぜなんでした。ほぼほぼ個人技の強さなので異常だな。

セスが休みのようでミルズがスターターに加わっておりシューターを置きますが、ほぼデュラントからのキックアウトにならなかったように、ホークスの方がヘルプを減らしてマッチアップ勝負を選択しています。チームで連動されるくらいならばデュラントにボコられた方がマシ。1アシストのデュラントなので、決められまくったけど選択肢としては成立していました。

〇前半のカイリー
11点
4/16

そしてもう片方のスーパースタームーブを止めきられてしまいました。止められたのか、外しまくったのかで言えば後者の印象ですが、ドライブをさせてもらえなかったのは事実なので、ホークスの策にハマったと言えます。

また、デュラントがベンチに下がると何故かドラモンド、グリフィン、ジェームス・ジョンソンを並べ、なおさら1on1勝負に見えるユニット構成を採用したナッシュ。スピードがなくなったのでトランジションアタックも減り、自分たちからリズムを失った感じです。攻めてミルズやカム・トーマスを並べておけば違いも作れた気がするけどさ。

セスとドラモンドのコンビプレーが消えてしまうと苦しくなったようにも見える前半でした。シンプルなピック&ロールでよかったんだけどね。それをグリフィンでやればいくらでも形は作れた気がするけど、ドラモンドも並べているからスペースも足りない。ちょっとやっちまったナッシュ。

そんなわけで前半は15点差。デュラントを出し続けることになりそうな後半に移っていきます。

◎修正しよう

後半もトランジション3Pを決めたデュラントですが、6分間の得点はそれだけ。もう少しムーブするようになってハイポストから飛び込むドラモンドへの合わせ、さらにドラモンドからコーナーへのキックアウトでエドワーズの3Pとオフェンスの修正に成功します。修正っていうかデュラント一辺倒を辞めた。

シンプルなピック&ロールも使い、さらにカペラとのマッチアップなのでルーズに守って1人ゾーンみたいなドラモンドがディフェンスでもスティールからの速攻を生み出し、スーパースタームーブに頼らずに反撃していきました。

ところが、デュラントがレイアップを外し、ミドルもミス。前半から頑張りまくっていたからか、ホークスをし止めきるには至りません。まぁデュラントの異常さをベーシックに考えるからダメなだけで普通レベルには決めているどころか、片足3Pまで決めているんだけどさ。3Qまで3P7/8だぜ。

一方で決まらなかったシュートが普通レベルくらいまで決まり始めたヤングで微妙に点差をキープ出来たホークス。カペラやTLCのインサイドで強みを出しつつ、ゴール下ミスもあって突き放しきれない。

しかもヤング以外の3Pも決まらない。全体としてはホークスの方が優位に運んでいるのに、フィニッシュ力に差が出来てしまいました。ジョン・コリンズが欲しくなった3Q。結局は大事な試合でエースが決めるしかないのか。前半のアドバンテージを余裕のあるシューティングに変えられなかったのは痛かったね。

最後にスーパースターのヤングがブザービーターレイアップを決めてなんとか耐え抜いたようです。あとはデュラントが疲れるか、ホークスがチーム力で上回るかの勝負。

◎元気な方が

予定通りデュラントは出続けているネッツ。セカンドユニットのホークス。

ルーの3Pとガリナリのドライブダンク。そしてポストアップからのレイアップで二桁リードに戻すベテラン陣。カイリーとデュラントのシューティングみたいになっているネッツに対してチーム全体の足が動いているのはホークス。デロン・ライトも3Pで続き「元気な方が強い」を体現していきます。

ボグダノビッチとガリナリがダブルチームに来ていても、関係なく抜いていくデュラント。ひたすらスーパースターやっているけど、疲れないのかな。疲れてしまえばホークスが勝つんだけど、デュラントとレナードに関しては疲れるのかどうかすらわからない。

さて、プレーインで対戦するとしたら、やっぱり同じ形になるはずです。キーになるのはガリナリとルーの個人技がどこまで決まるのかという事。ネッツとしても今日の対戦で情報をインプットしたはずで、ここを止めるために何をするか考えておくでしょう。マクミランは変えてくるタイプじゃないし。

ポストディフェンスなのでジェームス・ジョンソンでいいのですが、それをスイッチ誘導でカイリーに変えているので、カイリーは休ませてもイイかもね。どうせデュラントが決めてくれるでしょ。

結局のところネッツはディフェンス優先の選手を集めておけばよかったような。ブルースがいないので、まだ対策は残っているのですが、バックス戦のグリフィンといい、ジェフ・グリーンといい、オフェンスよりもマルチディフェンスが大事って感じ。

さてデュラントが49点目となる3Pをヒットし残り5分で6点差に追い上げます。アドバンテージを得たままスターターにバトンを渡せたセカンドユニットですが、デュラントはどうにもならないことに変わりはなく、ばててくれることを願うのみ。それともこんなに頑張ってきたのに、史上最高のオフェンスマシーンに沈められてしまうのか。

マークのハンターに対してクラクストンがスクリーンに行くのですが、下手なので全然マークを引きはがせない。でも、引き剥がさなくても決めていくからデュラント。普通にドラモンドにやらせればいいのに、終盤にドラモンド起用するのを嫌がるよね。実はクラクストンよりもヤングのディフェンスは上手いんだけど。

ホークスはヤングの個人技で対抗したので、ちょっとずつ追い上げられてしまいます。あぁコリンズが欲しい。鉄板のツーメンゲームをしたいのに、こちらもロールマンが足りておらず、どうしても個人技勝負になってしまいます。終盤だから選択肢としてはいいんだけど、そのエースの差がデカいので、より展開しないといけないホークス。

タイムアウトあけにヤングをブロックしたクラクストンですが、そのクラクストンをカペラがブロック。トランジションのボグダノビッチが3Pをミスしたのに対して、カイリーがドライブを決めて残り2分半で1点差です。

苦しいホークスですが、ヤングを経由せずにハーターのキックアウトを受けたボグダノビッチがドライブレイアップ。カイリーにダブルチームで(パスは出させず)ミドルをミスさせ、ヤングのフローターで5点リードにします。

しかし、即座にデュラントがドライブフローター。ハーターの3Pは外れますが、リバウンドに食らいついたハンターからボグダノビッチに繋いでディープ3P。これが直前のハーターの3Pがリングに当たっていなかったかリプレーになります。24秒をリセットしてしまったオフィシャルミスでしたが、リングに当たったということで、ホークスボールのやり直し。オフィシャルよ!

残り1分で3点差。デュラントはここまで3P8/10なので、ホークスがオフェンスを成功させたら、もう逆ファールゲームした方がマシなんじゃ・・。

ドライブしたヤングはヘジテーションからのフローターをヒット。5点リードにしたぞ。しかもネッツはデュラントじゃなくてカイリーがプルアップ3Pを打ってくれたのでミス。ラッキー。

そしてドリブルでミルズのバランスを崩したヤングは、見事なプルアップ3Pをヒットさせ残り23秒で8点リードに。スーパースターの個人技勝負から抜け出したヤングが、最後はスーパースタームーブで試合を決めたのでした。

〇ヤング
36点
FG10/24
10アシスト

デュラントが時間をかけずにレイアップを返しますが、それが猶更、その前にカイリーが打ったのが問題になってしまうぜ。実際、ヤングとデュラントではデュラントの方が恐ろしかったわけで、トータルでボールを散らしておいたのと、ちゃんと休んだからこその最後の3Pだった気がします。勝負強さも含めてさ。

〇デュラント
55点
3P8/10

エグイ。大事な試合で集中力をあげてこれるのは本物のスーパースターなわけで、それでも勝てなかったのだから頭痛いというか、チームのやり方の問題だね。

〇カイリー
31点
FG12/32

やっちまったね。シンプルに打ちすぎです。ちなみに5点は試合が決まってからの得点です。

ただ、なんだかんだとスーパースターが2人で点を取りまくったらネッツが勝っていました。なんとか片方の確率が悪ければホークスは勝ち切れたって感じだしさ。プレーインでどうなるかはわからないけど「カイリーが外さないと勝てない」なのか「デュラントに決められても勝てる」なのか、どっちの印象を抱いたかという心理戦は大事かもね。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA