ウォリアーズvsサンズ

2022/3/30

強いぞサンズ!スキはなし!

ってことで、サンズの圧勝で終わりそうなウエストのプレーオフ。強いことよりもスキがないのが恐ろしい。例によってクリス・ポールがプレーオフになってケガで離脱したところで、そう簡単には崩れないし、そもそもウエストは対抗できるチームがあるのかっていうね。

グリズリーズには期待が大きいですが経験値が低いし、さすがにマブスが勝ち上がるとは思えないし、ナゲッツもヨキッチのスペシャルだけでサンズには相性が悪いし。ジャズはもう・・・。ってことでポール・ジョージが復活のクリッパーズと、ウォリアーズなんかが対抗馬なのかな。ただ、このまま行くとウォリアーズはその前に苦労しそうだけどさ。

◎パーフェクト

クレイ・トンプソンがハードにブッカーをマークし、CP3にはウィギンズ。両ハンドラーを止めに行く形なので、当然のように活躍するミカル・ブリッジスで始まります。オフボールでマークをずらし、ミドルレンジを正確に決めていく。スペースがいっぱいある中でのペイント近辺のオフボールは怖すぎ。

そうしてミドルにドライブ&ワンを決めたミカルの後で、パスアウトからブッカーの3P。パーフェクトな展開でサンズがリードします。なお、もちろんクレイのオフボールはミカルが止めます。攻守にミカル。

タイムアウトのウォリアーズですが、またミカルの3P。そしてクラウダーのスティールから速攻のブッカーをファールで止めるドレイモンド。攻守に圧倒されているウォリアーズ。プレッシャーを強めるのにペイトンいれたらCP3のうざいファールドロー。これって禁止になったんじゃないのか。

ミカルのドライブからCP3→クラウダー→ミカルのアリウープで点差は二桁に。どうする?おわりにする?隙がなさすぎるだろ。まだエイトンが全く働いていないのにリードが広がっていくぜ。

すると、CP3&エイトンのツーメンゲームをスティールするペイトン。プールの速攻に繋げると、今度はコーナーからドライブねじ込むプール。OPJはCP3のファールドローを見事にかわし、そして再びプールが3P。ディフェンス&プールできっかけを掴み始めます。

イグダラ先輩が戻ってくると、さらに全員が見事にオフボール&スクリーンとして機能し、警戒されているはずのプールをワイドオープンにしての3Pをヒット。お見事な反撃で試合を戻します。サンズはスキはないんだけど、爆発よりも安定だから、この間も点は取っているのですが3P連打のラッシュが効いた。

タイムアウトを挟んでもペイトンがゴール下ねじ込み。そしてプールの3Pで早々に追いつきます。クレイもドレイモンドも下がったら追い付いちゃった。開幕時に思ったことですがイグダラ、OPJ、ビエリッツァのラインナップ強いよね。

そしてプールに打たせる形でサンズが対応してきたところでパスアウトからイグダラ先生の3Pで逆転します。こっちはこっちでパーフェクト。プールの大爆発から始めるけど、その次に繋げていく流れがパーフェクト。

相手の弱みを見事に使ったミカルと、自分たちの強みから発展させたプール

1Qは32-29でウォリアーズリードでした。リードしただけでなくハイペースになったのだから、流れはウォリアーズです。1Qだけど最後の数秒の攻守で、それぞれディフェンス担当とオフェンス担当を細かく切り替えて交代させているのが印象的でした。妥協しないよね。

◎エースを消す

今度はCP3にクミンガ。サイズのある選手をぶつけてシュート系統を封じていく作戦のようですが、ハイプレスでもあるので、細かい狙いはちょっと難しい。ただ、スクリーンで対応されることは許容しており、そこからスイッチ可能なことを想定してそうです。「大きな選手がマーク→スイッチ誘導されてもセンターを守れる」は攻略法の1つだね。

しかし、サンズはノーセンターにします。なかなか珍しいけど、ウォリアーズ対応ってことかな。クラウダーとクレイグでスモールにしているので、それだけウォリアーズのインサイド押しは怖くないってことです。割り切れているけど、これで機能するんだからスキがない。

実際、オフェンスよりもディフェンスでサンズが優位に立ちます。ウォリアーズの強みを消しに来た感じなので、1Qとは違う意味で相手に合わせたサンズ。同点になったよ。

エイトンが戻ってきてツーメンゲーム復活かと思いきや、ドレイモンドが早めのヘルプに行くのを見てスクリーンに行かないエイトン。そうなると中途半端な立ち位置になるので、ハイポストでドフリーになったエイトンのポジショニングの上手さ。ミドルを決めていれば完璧だった。

さらにツーメンゲームを使うとパスフェイクからCP3が自らミドル。機能し始めたコンビプレーですが、一方でウォリアーズはOPJがエイトン相手のステップバック3Pで取り返し、ポストに立つと逆サイドコーナーから飛び込んだウィギンズへのアシスト。お互いの良い部分がでて一進一退の2Qです。レベル高いな。

ブロックショットからワンパス速攻を出しても、必死に戻るブッカーが打たせず。でも同じくダッシュで飛び込んできたプールに繋げてファールドロー。普通なら1本目で終わるんだけどね。トランジションに走ったミカルは見事なダブルクラッチでドレイモンドのブロックをかわして&ワン。ファールしていないとアピールするドレイモンドもシュートの腕をかわしていたね。

残り2分。クレイのドライブでボールを叩いて止めたクラウダー。前半は何もさせてもらえていないクレイ。その分プールを働かせているわけですが、ここでミカルはプールを止めに行きます。一方でブッカーは張り付いたペイトンが止め、両エースが動きを止められます。その分、ミカルとペイトンが決めていくっていうね。

プールがファールトラブルで下がってもクミンガがブッカーの3Pミスを促し、クレイのドライブはエイトンがエアボールにする。前半は50-48でサンズが2点リードで終わります。2Qだけみると21ー16だぜ。ってことでサンズの流れだね。お互いに相手の流れに飲み込まれても、点数的には対抗している前半でもありました。

◎互角

この試合3本目のFGを決めたクレイですが、ミカルがポストムーブでファールドローします。これで前半のプールに続いて3つのパーソナルファール。ここのマッチアップはミカルが優位に立っています。一方でプールをマークするCP3ですが、ドライブについて行けずファールで止めると、ステップバック3Pも食らうので、こっちはプールが優位に立っています。総合して互角。

そんな中、今度はCP3のドライブをドレイモンドが奪い取り、トランジションに持っていくと最後はプールの3P。これで優位に立つと思ったら、ブッカーのドライブにファールして4つ目をコールされたドレイモンド。前半からファールが多いウォリアーズでしたが、後半早々に苦しくなってきます。

一方でサンズはクラウダーがクレームしてテクニカル。チーム全体としてはファールが少ないけど、緊張感の戦いにはなっています。そんなクラウダーがルーズボールにダイブしたのですが、運の悪いことにこぼれ球がプールに渡り、ワイドオープン3Pを決めると、エイトンのゴール下をルーニーとドレイモンドで止めてトラベリング。そしてクレイがドライブレイアップで7点リードにします。

劣勢と思われたウォリアーズがもっていったぞ。しかし、クレイの3Pは引き続き決まらず、突き放すことはできません。するとブッカーのレイアップに続いてクレイグがスティール速攻で取り返す。チャンスをモノにしないと着実に追い上げられちゃうよ。ブッカーのフローターで同点になって残り3分。

ペインのドライブに対して、ウォリアーズはボールを回して、回して、回してペイトンがレイアップを決めれば、プールのドライブ。サンズはエイトンのプットバック。エイトンのポストアップはイグダラが奪って、ビエリッツァの3P。今度はボールムーブからコーナーのシャメットが3P。

互角の点の取り合いになった3Q終盤でしたが、どうしても決まらないクレイ・トンプソン。その分の2点だけサンズがリードして終わります。ブッカーの方が目立っているね。

◎お腹いっぱい

お互いに意地のディフェンスの戦いになり、楽なシュートなんて打てません。こういう展開を見ると「タフショットを決められる選手が欲しい」と判断されるよね。それがプレーオフらしさなのか。シャメットが3Pでリードを取りますが、ペイトンがゴール下ねじ込み。目立っているペイトンのフィジカル。

そしてペインのドリブルに手を出しまくってスティールするイグダラ。オジサンすごいね。そういえばオジサンが見限ったグリズリーズが2位確定とかさ。

3Pが連続ミスになったウォリアーズですがOPJとビエリッツァがリバウンドをとって最後はプールのドライブからウィギンズのゴール下。さらにウィギンズはドライブでファールドローして同点に。残りは7分半。延々と続く接戦。

ここからはエース中心の展開ですね。でも、それをしないのがウォリアーズの強さでもあります。というか、プレーメイクは他の選手がやって、エースはフィニッシュに専念。見事にオフボールで振り切ったプールへドレイモンドのパスが通って3Pをヒット。一方でハンドラーブッカーで外していくサンズ。

しかし、ここでエイトンが見事なポストムーブからのターンシュート。ウィギンズの3Pがミスになると、ブッカーはドライブでファールドローに成功し逆転。シュートが決まらない時はファールを奪うハンドラーらしさです。

クレイの3Pは引き続き決まらないものの、ウィギンズがプットバックダンク。CP3はペイトンのディフェンスに苦労しながらも粘り腰のドライブレイアップ。で、やっぱりクレイのミドルは決まらず。ドレイモンドのフリースローで残り2分も同点。

ドライブ&キックアウトでボールを回すも打ち切れないサンズ。思い切って早いタイミングで3Pを打つも決まらないクレイ。ドライブからファール狙いは失敗するも、ミドルを決めたCP3で残り1分半2点リード。

ステップを踏むプールに振り回されたブッカーのファールでボーナススローになるも、1本ミス。ゴール下でフリーになったクラウダーを押したプール。上手くファールで止めたと思ったけど、危ない押し方って事でリプレー。ノーマルファールだったけど、残り1分でサンズのリードは3点に。

今度はハンドオフプレーにファールしちゃったブッカー。またボーナススローのプールがしっかり決めて1点差。

オフボールから抜け出してミドルのブッカーですが、これをミスするとリバウンドを取ったプールにファールしてしまい、またもボーナススロー。ファールに困っていたのはウォリアーズのはずだったのに、終盤になってファール連発で困っているのはサンズ。残り40秒で逆転。ほぼフリースローじゃん。

サンズはCP3を起点にして、オフボールスクリーンでブッカーを空ける形をチョイスしますが、これにクレイがファール。フリースローで逆転。

ウォリアーズはドレイモンドにボールを持たせると、パスを出すのにジャンプしたらパスの先がなくて着地のトラベリング。笑っているCP3。飛んじゃダメだよね。

時間を使うCP3はフィジカルを使ってプレッシャーを耐えると、ドライブから目の前にいるドレイモンドに膝をだしておいて近づかせずオフバランスのフローター。残り13秒3点リード。

スローインがドレイモンドに渡ると逆ファールゲーム。これはしっかり決めたけど、フルコートプレスで奪う事は出来ず、再びCP3のフリースローになって2本ともキッチリと。フリースローでウォリアーズにチャンスが生まれた終盤でしたが、フリースローで耐え抜いたサンズでした。

結論:フリースローはしっかりと決めよう

〇ブッカー
22点
FG5/21
FT10/12

〇クレイ
13点
FG5/21
FT2/2

お互いのエースを消しに行く見事なディフェンスでしたがファールドローのスキルがあったブッカーの勝ちかな。プレーオフさながらの激しい戦いでした。お腹いっぱい。

さて、プレーオフで戦ったらどうなるのか。カリーが戻ってくると言っても、プールも38点とっているので、そこまでバランスを変えることはないでしょう。双方が相手に合わせた対応と、自分たちの強みを出す変化を繰り返しており、かなり戦略的な試合になりそうです。

ただネックなのはエイトンの存在。本日は16点16リバウンドと活躍したものの、そこまで高さの利を使えませんでした。何回かポストアップを決めたのは良かったけど、ウォリアーズのハードワークに苦戦していたね。ここが輝くとイージーにサンズのペースになるでしょうが、輝かせないことが可能に見えた試合でした。唯一の高さで勝てるポイントなので、アドバンテージをとりたいよね。

まぁそんなことはプレーオフの楽しみにしておきましょう。お互いに情報を手に入れた試合でもあったはずなので、どうやって生かしていくのか。特にブッカーとCP3のプレーを学べたことで、ウォリアーズ側が修正できるかがポイントかな。

ウォリアーズvsサンズ” への2件のフィードバック

  1. ふむ。少し観ましたが、ウォーリアーズとサンズの完成度の高さが際立ちましたねー。プレイオフはサンズの圧勝かなー。タイラージェンキンスとモラントが、そんな予想を覆してほしいです!!!

    1. モラントはその前にウォリアーズ戦があるので、疲弊してしまわないかがキーでしょうね。
      サンズ側でどこかのチームが奮闘してくれないと、あっさりとスタミナ差で勝負を決めてきそうな気が。
      カンファレンスファイナルまでに苦労しないって大事です。

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