2022/3/28
6位以内を死守したいブルズ。プレーインに行くのはキャブスか、ラプターズか、ブルズか。罰ゲームみたいなプレーインなので、勝ち残らないとさ。ニックスはプレーインは遠いし、かといってタンクするってのも違う。目標設定が難しいですが、ちゃんと戦うのはシボドーの良い部分です。
◎変わらない展開
ロンゾはまだだけど、カルーソをスタートにしたブルズ。ジャボンテからカルーソなので、フィジカル面は落ちるわけで4ガードシステムはディフェンスが脆弱化してしまいます。ロンゾのサイズは大事だったよね。
しかもニックスはランドルとミッチェル・ロビンソンなのでインサイドで強みを発揮する。その上でガードもバークスとバレットだから力強いよね。試合開始からランドルのゴリゴリを起点にしていきます。さすがのドスンムもパワーでは勝てんぜ。そこを囲むのですが、ゴール下でミッチェル・ロビンソンが空いてダンク。
一方でブルズはラビーンがミッチェル・ロビンソンを引き出したところで、ドスンムが飛び込んでのダンク。オフェンスは順調です。ニックスのカバーリングも悪いので、タイムアウトのシボドー。
バレットが力強くドライブし、ラビーンが軽やかにスピードで崩す。タイムアウトも関係なく、似たような展開になっていきますが、違いがあるのは3Pで開始から6本全て外すニックスと、3/4のブルズなのでアドバンテージは動かず。7本目でやっと決まると19-15と4点差になりブルズがタイムアウトなので、本当にこれだけの差だね。
ランドルがゴール下を外し、ラビーンはステップバックミドルをヒット。さらにドスンムからインサイドのブーチェにパスが通り、決めたところで再びタイムアウトのニックス。1Q開始8分で3つのタイムアウトという忙しい展開ですが、両HCは守れないことを嫌がっている様子。でも、タイムアウト解決しないっていうね。
ニックスのオフェンスはクイックリーとシムズが入ってきて人とボールが動くようになり、特にフォーニエのオフボールが使えるから、バレットのドライブも含めて、多彩さが生まれ始めます。次回の「さようならニックス」でも触れるけど、多彩になるとランドルが消える印象があるんだよね。
一方のブルズはホワイトがディフェンスリバウンドに飛び込んでキープすると、ドライブレイアップ。PGらしさがなくなってきたけど、現状の中で頑張っているのは好印象。ルーキーシーズンを考えると今の立場はビックリですが、ハードワークが大事なHCになって、そこを頑張れているんだからさ。
そんなわけでブルズが二桁リードになりますが、クイックリーが3P&ワンで追い上げます。割とスターターいなくても頑張れるニックスなんだけど、信用されているのか、いないのか。28-24とブルズ4点リードの1Qでした。タイムアウトで切りまくった割には展開は変わらず。でも点差的には内容通りに収まった感じです。
◎バークス
2Qはデローザンの&ワンから。さらにミドルが続いて9点差に開いてしまいます。そりゃシボドーが渋い顔をするわな。やっと外してくれたと思ったら、帰ってきたパトリック・ウィリアムスがオフェンスリバウンドを奪い、再びデローザンで二桁リードに。そしてトリスタンのプットバックでタイムアウトのニックス。オフェンスリバウンド取られ過ぎだよね。
点が取れないニックスのオフェンスはバレットのドライブコースにクイックリーが走りこむなど、何がしたいのか整理されていません。その一方でインサイドにいたトッピンがドライブに合わせて外に出てくるなど、ノールールってわけでもありません。
基本はハンドラーが強引でも決めきるチームなので、PGに求められるのはドライブ力とタフショット力。パスの出口は用意しているけど、突破は個人でやりましょう。それは非常に厳しい形なのですが、シーズン途中からバレットがやり始めたので、積極的に活用してあげています。
そしてパトリック相手に豪快なドライブダンクを決めたバレットで流れを掴むと、ミッチェル・ロビンソンのアリウープダンクも飛び出し、一気に2点差に詰め寄るとブルズがタイムアウト。今日は流れがわかりやすすぎるな。
スターターが戻ってきたニックスは全体が連動して動き、コーナーのフォーニエがワイドオープンになるもシュートは決まらず。逆にバークスが個人のミドルにドライブからリバースレイアップが決まったので、何が良いのやらってなるよね。ノッたバークスはトランジションの3Pもヒットして逆転します。
「決まり始めたら止まらない」タイプの選手が好まれるよね。その爆発力に賭けていくような戦い方なので、引き続きバークスが自分でいきます。さらにバレットのパスから3P。バークスが連続12点の後で、パスアウトを受けたフォーニエの3Pはやっぱり決まらず。
ちなみにブルズも似たような要素はあるよね。ただ、ブーチェがいるので上手く展開してくれるわけですが、そのブーチェの動きを読んでいるような元相棒のフォーニエが展開させないので、オフェンスに閉塞感が生まれ始めます。要するにラビーンとデローザンのアタックしか可能性が感じない。
残り1分。やっとブーチェがインサイドに飛び込んで&ワン。しかし、ニックスはバレットがコーナーからのカールカットでブーチェとコンタクトしながらの&ワンで取り返します。このプレーコール好きだよね。何度もやられているブルズ。
ラビーンの3Pが外れ、ランドルがクソパスミス。ラビーンのダンクをランドルがブロックすると怒ったラビーンがテクニカルをコールされ前半が終わります。53-50とロースコアだったので、お互いにタイムアウトで切っていった成果だね。
ニックス的には、ニックスらしい戦い方が出来たとおもいます。ビハインドになりながらもフィジカルゲームで食らいつき、バークスの爆発で逆転に成功。ブルズはちょっとパトリックが噛み合っていなかった。仕方ないけどね。
◎独り相撲
後半はニックスの9-0のランで始まります。ミッチェル・ロビンソンのプットバック2発に、バレットのポスト&ワン。ドライブ&ワンも決まって押し込んでいったニックス。それに対して1Qと違って3Pが決まらないブルズなので、点差が二桁に広がります。
ニックスからするとパワーで押し込めており、しかもそれがブルズの弱点なのだから良い流れです。そして遂にランドルのパスアウトからフォーニエの3Pも決まったので、中のパワーから外に繋げられたぞ。バークスもプルアップ3P。もう1つパスアウトからバークスが3P。
苦しいブルズは個人技。ラビーンが(マークのバークスがレフリーにダブルドリブルをアピールしている間に)プルアップ3Pを返すと、ブーチェは何度もフェイクしてファールドロー。なんとか10点差で耐えると、カルーソの顔面にエルボーが当たったバレットがファールコール⇒クレームしてテクニカル。なんとかかんとか。
耐えていたらランドルがクソパスを出したのでカウンターからラビーンがファールドロー。ラッキーが続いたね。ランドルのゴール下ミスも続くぜ。さらにテクニカルもコールされるランドル。独り相撲なニックスだな。
カメラがベンチで横たわるトッピンを抜き、その後ランドルを抜くんだけど、これってやっぱり「ランドルを諦めろ」っていう声が強いのかね?
さて、自分たちが改善したわけじゃないブルズは引き続き厳しい。アウトサイド決まらないし、その状況でドライブしてもカバーが間に合ってしまう。ってことで苦しすぎた3Qでしたが、何とか25点を取りました。そのうち14点がフリースローなので、かなり助けられた感がある。
81-76と5点差で終わった3Qですが、内容的にはもっと差があってよかったよ。改善の兆しが何もなかったブルズのオフェンスでした。シンプルにいえば工夫が足りない。苦しくなるほどにハンドラー頼みなのでした。まぁドノバンらしいか。
◎若さでアタック
せめてディフェンスを改善したいブルズですが、何故かバレットに3人行ってしまいパスを捌かれ、今度はドライブに誰もいかず決め切られたり。なお、抜かれたのはパトリック。どうも試合を通して出来が悪いパトリック。仕方がないんだけどね。あとトリスタンとのコンビはヤバいかもしれない。
トッピンがダンク&ワンで10点差に戻ります。バレットとトッピンで点が取れているんだから、これでいい気がするニックス。レディッシュもいるわけだしさ。
デローザンがミドル&ワンで取り返すと、今度はホワイトがドライブを決め、ちょっと流れが出てきたと思ったら、ホワイトのキックアウトは客席へ。びっくりしているラビーン。フリーで待っていたのにさ。それでもデローザンがフェイダウェイミドルで3点差に。
うーん、ニックスの方がチームオフェンスしていて、ブルズの方が個人技アタック。前半のバークスと言い、両チームとも個人技の方が上回っているのも面白いね。
タイムアウトを挟んでもデローザンがドライブねじ込みますが、ニックスはミッチェル・ロビンソンのパスアウトからトッピンが3Pをヒット。ビッグマン同士の関係だからチームとして作っているぞ。逆にデローザンが2人惹きつけてのパスアウトをドスンムが打ち切れず。バレットのカバーの方が早かったぜ。
さらにトッピンがポストからのターンシュートを決めれば、ミッチェル・ロビンソンがバークスのミスをリバウンドでカバー。若手が躍動しているぜ。そりゃあランドルじゃなくてトッピンて言われるわ。
ブルズはドスンムがPGしていた時は、もっとワイドに展開していたのに、デローザンかラビーンばかり。こういう時こそ、ブーチェの有能性を活用し、コンビプレーで崩せばいいのに、トッピンを狙う事に拘っているような雰囲気で、結局はデローザンのタフショット頼み。
で、それを決めるんだデローザン。パスアウトからドスンムの3Pも決まり、残り3分半で1点差まで食らいつきます。ここでトッピンはお役御免。ランドルが出てきますが、クイックリーのドライブからミッチェル・ロビンソンの合わせでした。さらにバレットがドライブダンクに行ってファールドロー。立派に戦っている若手たち。ここにグライムスもいるんだぜ。
ブルズはラビーンがステップバックで返すと、続けてレイアップに行くのですが、これがリングに嫌われます。そしてバレットのドライブにカルーソがファールコールされてしまいます。チャレンジ要求するけど、そりゃ無理だわ。これで退場のカルーソ。残り1分半で104-100でニックスリード。
ランドル狙いにしたブルズはデローザンがアタックし、レイアップ&ワン。やっぱりトッピン出しておくべきだったんじゃ・・・。これで1点差。
もうバレットのアイソのニックス。ランドルが何すればいいのか困っています。ファイだウェイが外れるも、デローザンのフェイダウェイもミス。
そして残り30秒。クイックリーがドライブから逆サイドのコーナーへ見事なキックアウト。3人に囲まれるところで、しっかりとコーナーのフリーを見つけたクイックリーと、当たっているバークスの3Pってことで、ニックスが若手とバークスの活躍で逃げ切ったのでした。
◎ヤバくね?
今日ほどロンゾが恋しくなった試合はありません。デローザンのアタックばかりのブルズオフェンス。時々、ラビーンが混ざるだけ。そこまで集中するチームじゃなかった気がするけど、しつこいくらいに同じパターンでした。ウエストブルック&ポール・ジョージじゃないんだからさ。
さらに苦しかったのは、キックアウトしても「3Pを打ち切れなかった」こと。1つひとつの判断は悪くないけど、シュートチェックに来るニックスに対してドライブを選択しすぎたので、なおさらデローザンの個人アタックに見えてしまいました。ロンゾは割と打ち切ってくれるタイプなので、ゲームメイクの部分だけでなく、3P担当としても欲しかった。
〇オフェンスリバウンド
ニックス 13
ブルズ 6
ここもね。リバウンドに強いガードが欲しかった。カルーソよりもジャボンテの方が良かった気もするし、頑張っていたホワイトでゲームメイクと3Pでも良かったかも。要するにワンパターンに陥っている中ではカルーソのインテリジェンスは何も効果を発揮しなかった感じです。
うーん、割とまずいよねぇ。ちなみにデローザンは「プレーオフに弱い」印象がありますが、その一因はプレーオフで同じようにワンパターンなアイソパターンを何度も繰り返し、それを相手が読んでいるから通用しないってこともあります。個人じゃなくてチームの問題ね。まぁそれを打破してこそのスーパースターではあるけどさ。
この試合はブーチェが目立たない試合でもありました。13リバウンドこそしているし、貢献はあるけど、もっとオフェンスでのキーマンにならないと、チーム全体は機能しないよね。まだ「ブーチェが3P決めていれば勝っていた」の方がマシ。プレーオフになって、こういうオフェンスが続くと苦しいぜ。
ニックスはまぁいいか。若手たちでいい気がするけどね。どうなんでしょ。
ブルズはヤバいですね…
ブーチェはずっとオフェンスでの存在感が少なく、ディフェンスでのソフトさばかりが目立っていて悲しいです。
またデローザンのアジリティが2月と比較して低下しており、なぜドノバンはPTタイム制限をかけてくれなかったのか、と感じずにはいられません。
ラウリーが恋しいです…
確かにデローザンが神すぎて、デローザン一辺倒になり、それが効率落としている気がします。デローザンの負荷がデカすぎる。
でも、ウエストブルックも同じでしたしねぇ
しばらくぶりにブルズを数戦見て、まだ数字は確認してないんですがこんなにコーナー3ないんだっけ?となりましたね。打ち切ってくれないからか、デローザンからのパスアウトの傾向も変わってそうな印象。
全体的にロンゾ成分が恋しそうですが、それ以外の選手は揃っていてこれだとつらい…。
パスは出ているのですが打ち切れていない印象です。
とはえい、そもそも打ち切る選手を使ってもいないので、ロンゾ待ちですね。