ペリカンズvsホーネッツ

2022/3/11

好調な時期もあれば勝ち切れない試合も多く、中途半端な結果になっているホーネッツ。大体はラメロが悪い。ラメロ以上に欠場しているヘイワードが悪い。ラメロが悪いのはワンプレーそのものじゃなくて、試合に勝つためのゲームコントロール能力。その部分を昨シーズンまで担っていたグラハムの移籍は、ちょっと痛い。なお、別にグラハムがそこまで勝たせてくれるわけでもない。

そのグラハムがスターターに戻ってきたペリカンズ。だってマカラムもイングラムもいないんだもん。マジで最近は主力の欠場が異様に多くないか。カリーが出ていないから他の試合のチケットを頂戴な。

◎ディフェンスのチーム

ペリカンズはバランチューナスとヘイズを並べて、オフェンスに困るけど、インサイドを固める戦略が流行なわけですが、さらに周囲をハーブ・ジョーンズとナジ・マーシャルで固めてスーパーディフェンシブユニットです。ザ・方針転換。

オフェンスはグラハムとバランチューナスでなんとかしろ。ってことですが、そのバランチューナスへのパスを素早い出足でスティールしたプラムリーが速攻ダンク。読まれちゃってるぜ。これで早々にタイムアウトのペリカンズ。

しかし、ヘイズの3Pにハーブの豪快なドライブダンク。さらにハーブはドライブで引き付けてバランチューナスのダンクをアシスト。そしてドライブレイアップのねじ込み。すっかり主力の顔になってきたハーブ。非常に落ち着いた判断と、若さ溢れる豪快さでチームを引っ張っています。

これに対して早々にスターターを交代させていくホーネッツはハレル登場で、さらにディフェンスがルーズになります。かわりにスピードアップして打ち勝ちに行くわけですが、若いペリカンズもイケイケで真っ向から走りあう感じです。それでいてグラハムのスティールに、ヘイズのブロックとディフェンス要素もあるので、ペリカンズが逆転に成功。

ただね。せっかくの速攻をレイアップミスでカウンター食らったり、ワイドオープンになったヘイズの3Pが外れたり。内容は良いけど、必ずしもそれが結果に繋がるわけでもない。イングラムとマカラムがいなくても戦えているのは素晴らしいことで、フィニッシュ能力不足はサポート役の力不足でもある。

それでもやっぱり内容はペリカンズ。スネルがラメロにプレッシャーをかけ、インサイドに出したパスにマーシャルが逆サイドからのカバーで奪い取る。ディフェンス力あげて成功しているじゃん。オフェンスは主役がいれば、そこそこなんとかなるし、スポットシュートを決めてハードワークしてくれれば足りるし。

1Qは25-24で1点ビハインドのペリカンズ。なんせ3P2/10だもん。FG41%なのが響いて点が取れなかったけど、その分だけディフェンスの良さがあって、速攻を出して・・・その速攻を決められなかったりして・・・主役がいないフィニッシュ問題はあったけど、ディフェンスが目立った1Qでした。

◎ウイング負け

ベンチまで含めて10人が登場し、フルメンバーアタックで有望な若手の多いホーネッツ。でも、いつまでも有望では待てない。ガードとウイングの構成で魅力的なオフェンスをするけど、いつまでも魅力では待てない。そろそろ勝てるだけのバランスをとって欲しいのですが、良い時にやりすぎて崩壊しがち。

ゾーンにしたホーネッツはコディ・マーティンが良いプレッシャーをかけるも、グラハムがプルアップ3Pにドライブキックアウトできれいに崩されていきます。逆にオフェンスは仲を固めるペリカンズに対して外打ち一辺倒にならざるを得ず、思うようにリードを得ることが出来ません。

それでもディフェンスが機能するとラッシュになります。プラムリーのスティールからコディのドライブレイアップ。選手交代したらハレルの速攻アリウープ。これでリードを得ると、、、マーシャルがスティールからのトランジションアタックに、ハーブもトランジションファールドロー。うーん、トランジションへの対応が悪いなぁ。

さらにハーブが自らが外したフローターを拾ってパスアウトするとマーシャルの3P。ほぼこの2人でやっている疑惑すらあるペリカンズ。優秀なウイングだわ。イングラムとザイオンが揃ったらどうするんだろ。そしてウイングの戦いで負けてはマズいのに、やられているホーネッツ。またもマーシャルにオフェンスリバウンドをねじ込まれ、どうにもウイングが止められん。

ずっとゾーンのホーネッツですが、そのゾーンが選手間を使われまくっています。せめてセンターのところを高さでカバーしておけば良いのですが、それよりも機動力重視だからね。カイ・ジョーンズの使い時な気もしますが、ハレルを交代させる考えはないよなぁ。

タイムアウトのボレゴ。何を変えたのかわからないけど、一呼吸入れて一気にラッシュします。マクダニエルズのドライブからハレルのダンク&ワン。コディのパスからラメロの3P。あっという間の10点リード。

ところがまたもハーブとマーシャルに切り崩され、最後はヘイズのインサイドフィニッシュ。イングラムとマカラムがいない中で、まさかこの2人にこんなに崩されるとは思いもしなかっただろうね。前半は61-56と5点リードに留まったのでした。

◎ラッシュ

後半もゾーン継続のホーネッツ。機能していたとは言い難くパスで崩されていくのですが、狙いはそれよりも速い展開に持ち込むことだろうね。ブリッジスがトランジションアタックでショーツを落とすもリバウンドを拾ってラメロの3Pをアシスト。ラメロのリバウンドからトラン辞書案アタックに持ち込んでブリッジスのフィニッシュ。オフェンスエントリーで戻り切れていないペリカンズにより空いたワシントンの3P。何と開始2分で点差が17点に広がります。

ってことで、後半にゾーン継続のボレゴ作戦がクリティカルヒット。そんな展開には見えなかったのに、一気にオフェンスの流れを掴んでしまいました。ブリッジスもステップバック3P。止まらんぜ。

前半と違った要素はロングリバウンドへの反応がホーネッツの方が遥かに良いこと。だからゾーンからトランジションに行けるし、オフェンスリバウンドも増えていきます。この事態にツーガード・ワンビッグにしたことでペリカンズは落ち着きを取り戻しますが、開始2分が致命的すぎた。

試合は3Pの打ち合いになっていきます。頑張って走るからゴール下には戻るんだけど、そこからキックアウトされると間に合わなくなっていった。そうなると個人ではなくチーム全体の走力に勝り、シュート力でも勝てるホーネッツの流れだね。まぁここにマカラムがいたら話は違うから仕方ないか。

次の試合もあるし、まとめていこう。

ホーネッツはこういう叩きあいの展開は得意。層が厚く、オールラウンドなウイングも多いからね。それをハーブとマーシャルが阻害していた前半だったけど、一気に抗えなくなった後半でした。ある意味で「どこかで自分たちが一気にラッシュできるはず」というホーネッツの作戦が機能したともいえます。主力を欠いたペリカンズならオフェンスの戦いについてこれないわな。

ホーネッツのゾーンはアグレッシブにプレッシャーをかけてくるので、相手はスローダウンするのが難しい。代わりにパスでしっかりと繋げば、ギャップも出来るのでドライブもシュートも打ちやすい。その後のリバウンド勝負も含めて運動量勝負になってきます。これがホーネッツらしいハイペースなオフェンスの戦いを仕掛ける要因にもなっているよ。攻守は一体。

一方で、もっとジリジリした展開になると弱さを出してしまうし、ガマンできなくて3P打って崩壊することも多い。そっちを見たかったのと、シーズン後半なのでバレてきている印象もあるので、何かしらの改善があるのかどうか。この試合では確認できなかったぜ。

フルアタックモードの戦いになれば優位性を発揮するので、それを狙いまくっていることはポジティブに捉えよう。しかし、なかなか勝率5割を超えられないのは、もう一歩の工夫が足りないのか、ゲームコントロールが下手なのか。後者のイメージが強い。

プレーインは濃厚なホーネッツですが、今の順位だとホークスに勝ったうえで、ネッツかラプターズに勝たないといけません。ホークスとネッツは似たような形で戦った時にスーパースターによって負けてしまいそうな相性だし、ラプターズのウインガー達を相手にするとディフェンスの差が響きそうです。これらをどうやって覆せるのか。ネクストステップに悩んじゃうね。

ペリカンズはハーブとマーシャルがここまでやってくれるなら期待したくなる。イングラムとマカラムのディフェンスは不安だけど、それすらもカバーしてくれそうじゃん。スネルもいるし、急激に方針転換したのが成功しそうな空気です。こっちはプレーオフまで行けなくても失敗って感じじゃないしさ。

ただやっぱりツービッグは辞めて、イングラムを含めたスリーウイングの方が面白そう。ヘイズがどこまで自分を伸ばすことができるのか。っていうか、そこはザイオンがいるんだけどさ。今日はチームに同行していたし、本人がヤル気出せば出れるんじゃ・・・

◎トレイ・マーフィー

ところでペリカンズは1巡目指名が活躍せず、ドラフト外のマーシャルと2巡目のハーブが活躍するっていうドラフト失敗チームですが、今日は主役がいない中でトロイ・マーフィーが存在感を出そうと頑張っていました。3Pがしっかりと決まったこともあり、チームハイのスコアを稼いでいる(まだ試合中)

それがウイングが躍動するチームという印象を後押ししてくれています。ハンドラータイプのマカラムとイングラムがいると、スポットシューターっぽくなって同じ活躍は難しいかもしれないけど、チャンスのあったこの試合で結果を残せたのは大きいね。

・・・マカラムのトレードに巻き込まれてブレイザーズに行った方が幸せだったかも・・・

さて、そんなマーフィーの爆発によって、4Qに暗雲が漂い始めます。止まらないマーフィーに困ってタイムアウトをコールするも、その後もコーナーから3Pをヒット。そうなるとハーブやグラハムの怖さも増してセーフティーリードだと思っていたのに、ハイテンポゆえの不安が出てくるホーネッツ。

ブリッジスが個人技で取り返しまくるのですが、時間を使ったオフェンスはあまり上手くないホーネッツ。アグレッシブに取り返すか、ペリカンズの勢いが止まるのを待つしかない。それでも残り4分半、ロジアーとのツーメンゲームでプラムリーがダンク&ワンで16点差。

大ベテランのアイザイア・トーマスが誰にもパスをせず、時間も使わず、プルアップ3Pなんて打つから不安は尽きなかったけど、そのアイザイアのハイアーチ3Pも決まり、無事に逃げ切ったのでした。ちょっとアーチを変えたのかな。

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