ネッツvsレイカーズ

2022/1/25

ブルックリンなのでカイリーがいません。でもADが戻ってきたぜ。レイカーズ観察期間なわけですが「ADが戻れば解決」に見えていたし、そのADタイプの控えを用意していないことが最大の問題って感じでした。ハーデンのワンマンチームという楽しさも含めて観察しましょう。

◎AD

レブロンからADへのアリウープで始まる試合は、レブロンのドライブ、ラスのパスアウトからADの3Pという展開になりました。つまりはストレッチして、インサイドでも合わせるビッグマンで形になっているわけだよね。レブロンとラスのドライブアタックがより効果的になるために、スモール採用だったけど、ADがいればどっちも出来る。

さらに守ってもリムプロテクターとして1Qだけで3ブロックです。ずっとレブロン&ラスがヘルプ担当だったのが苦しかったことを示す立ち上がりですが、レイカーズは平面のプレッシャーは機能しているように見えていたので、本当にゴール下担当だけが足りなかった雰囲気です。

しかし、ハーデン担当のスタンリーが早々に2ファールで下がってしまったので、思うほどには守れない。しかもADが下がるとオルドリッジにインサイドを支配されます。オルドリッジに支配されちゃダメだろ。

ハーデンvsスタンリー、オルドリッジvsカーメロなので、スクリーンを使ってカーメロを引き出して1ON1するハーデンを止めることが出来ず、懐かしのロケッツ戦術の中でネッツが点を取れる展開になりました。ADが戻ってくれば解決だけど、ADの代役がいないことは何も変わらんぜ。っていうか、ここは代役じゃなくて、単なるディフェンダーの問題か。

みえる、みえるぞ。ボーゲルがADをコートに出し続ける未来が・・・

ところでネッツはシャープみたいなスピード系ビッグマンを好むナッシュのもとで、機動力重視のはずなのに、むしろハワードが欲しそうに見えるぜ。お互いのためにはトレードしたら面白そうだけど、フロントはそう考えないからこその現状だよね。

リードしていたネッツですが、ハーデンワンマンなので、さすがにお疲れになってきた1Q終盤。逆にモンクとカーメロの3Pで逆転したレイカーズは、レブロンがポストアップからの押し込みも見せていきます。要するに完全にネッツ側の失速だよ。

レブロンとの1on1を挑んで、見事に抜いておきながら、レイアップをミスしたラストプレーのハーデン。そこからカウンターに持っていったレブロンのレイアップがブザービーターになり、レイカーズが33-25とリードします。

◎ハードワーク

レイカーズのビッグマン問題を書いたけど、ネッツはそもそも小さい系統のチームなんだよね。レブロンのパワープレーに抗えないセカンドユニットなのでゾーンを導入します。なんとかしたいんじゃ。そんな時はブルースがPGに戻ってトランジションレイアップ。

実はハードワーク系のチームなのがネッツで、そこにビッグ3の個人技で何とかするのがセオリー。本日はハーデンが下がったら誰もいなくて困るわけですが、動ける選手を揃えてハードワークで誤魔化しに行きたい。

ってことで点が取れないけど、にゃんとかしていたのですが、ベンブリーのレイアップミスによってトランジションからカーメロの3Pが決まると13点差に。こりゃあ前半だけでいいかな。それくらいの内容になってきました。ハーデンだけじゃ苦しいのよ。

・・・でも昨シーズンはハーデンだけでも勝っていたよね。今はあの頃よりも全員が足を止めてパス待ちになることが多く、個人の仕掛けから展開を待っています。まるでレイカーズみたいなんだけど、両チームは実は似たような課題を持っているのかな。ビッグ3の突破力から作るチームの宿命。

しかし、余裕って怖いもので「あれっこの試合って楽勝じゃん」と感じたレイカーズは、ビッグ3全員をベンチに置き、カーメロのポストアップやリーブスの横断パス、モンクのシューティングで攻めていきます。スタンリーもクラクストンに正面から仕掛けてレイアップ。完全に舐められ始めたネッツ。

戻ってきたハーデンはレイアップを決めてチーム総得点の半分を稼ぎますが、あとはハードワーク軍団がなんとか頑張るくらい。退屈じゃ。ダントーニいなくなって、細かいポジショニングへのこだわりが減り、ハーフコートの精度が落ちた気がするよ。

ならば、とばかりにディフェンスから走り、点差を一桁に縮めるのですが、それを続けていると今度はラス&ADの強さに次第に飲み込まれてしまいます。ネッツってカイリーとデュラントだからハーフコートので勝つのが大事なんだよね。ムズカシイネ。

完全にレイカーズペースになっていった2Q後半でしたが、流れに反してアウトサイドが決まらなかったので、致命的な点差にはならず。あとあれだね。もう守り切れないから中を固めて正解だった。

助かったネッツだけど、どうみてもお疲れなハーデン。スタミナよりもメンタルが疲れていそう。それでも最後に意地のドライブを決めたハーデンで62-53と一桁点差で終わった前半でした。うーん、でも苦しかった。点差以上に苦しい。

◎粘り腰

ラスのワイドオープンエアボール3Pに沸く会場なので、後半開始早々にレイカーズが走ることもなく、苦しみながらのタフ3Pを決めたミルズでネッツも奮闘します。

面白いもので、苦しい状況に慣れてきたようなネッツは、ムリならパスを戻し、何度もオフェンスをやり直していくので、レイカーズの方が疲れていきます。上手くいかないなら、上手くいかないなりの戦い方があるよね。そしてハーデンがプルアップ3Pで6点差に追い上げるぜ。前半からは信じられないけど、ボールを動かして守らせ、自分たちもハードに守ればロースコアでチャンスが生まれるじゃん。

そんなわけで、なんだかボーゲルがやりたそうな展開をネッツがやっていきます。開始6分で10点取れなかったレイカーズ。耐えて耐えて、ハーデンで仕留めているようなネッツ。イラついたブラッドリーのテクニカルもあって、一気に1点差まで来たぞ。

ディフェンスはレブロン担当のエドワーズと、高速ヘルプ担当のシャープのルーキーコンビが奮闘し、オフェンスはミルズが3Pで続いて抵抗。このまま粘れそうだったのですが、インサイドがオルドリッジ&ジェームス・ジョンソンに変更されると、レブロンの3Pに、ポストアップからラスのインサイド合わせ、そしてラスのドライブと攻略されてしまいます。

このレイカーズオフェンスに関しては、レブロンが中心で、フェイダウェイを決めていくのが最も厄介でした。なんだけど、それは止めるのが難しいプレーであり、外から1on1シュートを決められていく分には諦めるしかないよね。問題だったのはヘルプ側がラスに飛び込まれてしまったこと。スピード差でやられてしまったぜ。

かといって、前半のようにインサイドで優位に立てなかったネッツオフェンス。どっちかというと前半のオルドリッジが出来過ぎなので、こんなもんでしょ。

残り2分。ブルースのレイアップで9点差と耐えていたネッツですが、レブロンとラスが下がったレイカーズは、インサイドにADを置いてリーブスとモンクがプレーメイク。そのモンクの3Pが決まると、ハーデンのドライブはリーブスが叩き落し、カーメロの3Pミスもリーブスが拾ってパスアウトから再び売ったカーメロが3Pをヒット。

リーブスは当たり負けしまくっているんだけど、立ち上がっての再びボールに絡みに行くハッスルプレーが目立ったぜ。そして最後はブルースのオフェンスファールを生み出したリーブスのディフェンスでレイカーズが92-78と14点リードにして3Qが終わります。なんだよ、ビッグ3じゃないところで差がついたじゃん。

〇オースティン・リーブス
4オフェンスリバウンド
6アシスト

リーブスの粘り強いプレーによって、1オフェンスリバウンド、2アシストのブルースを上回ったのがデカかった・・・かもね。

◎おしまい

レブロン、ラス、ハーデンのいない4Q序盤。開始2分ほど得点が動きませんでした。外れたシュートを拾うADとリーブス。球際に強くいくディフェンスのネッツ。ただ14点差あるわけで、ネッツの方が積極的に仕掛けない限り、このまま10点差が続いてしまいます。でも動こうにも点を取る手段が足りない。

そんな時はトーマスの爆発に期待するのも一手ですが、ハーデン不在の時間に使ってあげないナッシュ。走り勝ちたいけど、レイカーズもスモールラインナップだし、どうにもならん。ってことで、時間ばかりが過ぎていきます。

なお、レイカーズも点が取れない。でも、なんかボーゲルっぽい。点は取れないけど、相手にチャンスも与えない戦い方。

まぁそんな感じで延々と同じリードで過ぎていった4Qでした。18-14と超ロースコア。もう一歩を踏ん張るスタミナもなかったな。まとめです。

ネッツはネッツで頑張ったけど、ルーキーズの奮闘なんかもある中で、これが最終的にチームの力になるのかどうか不明。どうにもデュラントが戻ってこないとオフェンスの一手が足りない。ただし、一手が足りると動ける若手たちの仕事も生きて来るぜ。

かとってカイリーまで戻ってビッグ3になると、それはそれで機能しない気もするじゃん。機能しないっていうか、今やっている事が無意味になるようなオフェンスの戦いでしょ。「どっちもいけるぜ」というメリットが勝つのか、「熟練度が足りない」のデメリットが勝つのか。どう転ぶのかわからん。

レイカーズは待望のADが帰ってきて機能した・・・のは1Qまでかな。ただビッグ3なので、ローテは格段に楽になった。特にモンクとリーブスのガードコンビにしておいてもOKってのが新発見。誰もドライブしない布陣なのに戦えるってのはボーゲルっぽいじゃん。

そして前提にあるのがディフェンスで耐えている事なので、ネッツとの相性の良さや、主役不足ってことも無視すれば、2年前の優勝時みたいな戦い方になりました。守ってカウンターが基本路線。そこでレブロン、ラス、ADってのは怖いよね。

ってなことで、一応はレイカーズが帰ってきた試合でした。ボーゲルのレイカーズが帰ってきた。これで解決なのか、どうなのか。とりあえず健康こそが一番大事です。

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