ジャズvsグリズリーズ

2021/11/22

プレーオフの再戦です。ステップアップしたモラントは、そのプレーレベルをシーズンにも持ち込み始めましたが反比例してディフェンス力が低下中。ある意味で目指すところは「ジャズを倒す」にあるだろうから、真価を見れるのかどうか。

◎「緩い」

グリズリーズといえば「ペイント内重視」のショートレンジを打っていくバスケですが、プレーオフってのはある種の脱皮みたいな面があって、3Pを決めながらゴール下に果敢にアタックしていました。固いインサイドを攻略するのは難しいけど、ショートレンジを攻略することで安定していたシーズンから、強い相手を倒すためには強気なアタックも必要だとね。

一方でディフェンス面はブルックスのハイプレッシャーが目立ちましたが、ベインやカイル・アンダーソンを並べ、アダムスとJJJが待ち構えるディフェンスは固いけど、プレッシャーには乏しい。それが今シーズンのルールと合っていないのかもね。序盤からドライブ→ゴベアへのアリウープをされます。まぁされたんだけどアダムスが止めるシーンもある。

「普通なんだけど緩い」という感想から始まります。昨シーズンまでの感覚ならば普通の守り方。今シーズンの感覚だと緩い。ボール(手)を叩きまくり、フロップ気味に倒れると優位になっているシーズンなので、現代化されたグリズリーズにはマイナスなのかもね。

そういえばブレイザーズvsシクサーズの後でキングスをみたら、キングスの方がしっかりとしている印象すら受けました。でも、キングスのディフェンスが良いって事はないよね。それは「際のディフェンスが緩い」ってことでもあるわけで、細切れだとなんとも言えません。1Qだけみても、1試合だけみても、正しいとは言えないかもね。

そういえば、この「緩さ」ってジャズも同じなんだよね。クリーンに守る前提のシステムで、リムプロテクターに追い込むわけですが、今シーズンはクリーンよりもクラッシャーなディフェンスの方が優位だもんね。オニールの守り方とか、クリーンすぎるかも。

この状況において両チームが「ドライブコースを止めれば3Pを決められる」っていう形で失点していきます。うーん、緩いね。昨シーズンまでのNBAみたいだ。ただ、アグレッシブなモラントが少し距離のあるレイアップを続けてミスし、ドノバンが3Pを外すのでエースのところだけはお互いに決まっていない。

ジャズはボグダノビッチが、グリズリーズはベインが中心になってオフェンスが作られていきます。ベインのギブ&ゴーは見事だね。そしてオフバランスのレイアップが上手い。オフバランスになるシーンでも体幹の強さで、バランスを保てる感じ。

モラントがプレーオフを思い出させるダブルクラッチでゴベアをかわして決めるとグリズリーズがリードに。ベインも止まらず、得点が積み上げられていきます。なんだけど、やっぱりサラッとドライブを食らうグリズリーズなので、今度はドノバンからホワイトサイドへのアリウープ。インサイドとアウトサイドのディフェンスが連携できていないよね。なんでだろ。

1Q終盤にモラント、ベイン、アダムスがベンチに行くと、オフェンスミスからカウンターで失点し、さらにハーフコートもイージーに突破されるわ、ゴベアに見事なステップワークを決められます。ゴベアに手玉に取られているぜ。

1Qは30-27でジャズがリード。しかもジャズの3Pは1/8と決まっていません。ボッコボコにされたインサイド。というかドライブがフリーレーンになっています。ディロン・ブルックス待ちといえば待ちだけど、ちょっとプレス担当が足りないね。誰か、トニー・アレンを連れて来て!!

◎エース君

ジャズも緩さを感じているのか、3Pラインの外にいたコンリーがペイントでポストアップしたゴベアにパスを入れます。いや、普通のプレーなんだけど、ポストアップのゴベアなんてめったに観ないプレーであり、今シーズン初めて見たパスです。慣れていないからかパスミスになったしさ。

さらに今度は走りこんできたゴベアにパスが出てスピンムーブからファールドロー。ウケる。前の試合ではホルムズにきりきり舞いだったのに、相手がJJJだと楽勝に感じているらしい。ここまで3P決めずにリードしているジャズは珍しいし、ゴベアがこんなに手ごたえを感じている試合も珍しいな。

しかし、ディフェンス面では鉄板のゴベア狙いというか、ゴベア外しでJJJは3P&ワンを決めて逆転します。JJJとゴベアの戦いになってきたな。でも、JJJは続かないし、ゴベアを続けるのは怖いし。あっJJJはドライブでも切り裂いた。

さて、ゴベアとJJJがやりあっている間にモラントとドノバンが戻ってきます。ドノバンだけには収縮が早く、ペイント内で止めているグリズリーズ。エースに対しては形を作っているって事は、こりゃあスカウティングが機能していないのかもね。でも、そのドノバンからのキックアウトでクラークソンが3Pをヒットし再逆転。ここまで3Pが決まらなくて互角だから、一気に差が付きそう。

うーん、でも、ここでモラントがプルアップ3Pで反撃し、続けてミドルも打ちます。外れたけど、ステップアップしたそうなモラント。続けてドライブフローターだけど、これもミス。ドフリーのレイアップもミス。どうしたモラント。

モラントも気になりますが、モラント任せになるグリズリーズも気になります。オフボールでの動きが減っており、ハンドラープレーが多いな。エースがボールを持つと周囲の足が止まるパターン。ベインだけは動いているというか、ベインに対してはスクリナーが用意されていますが、どうもバランスアタックじゃなくなっています。

ってことで、ドノバンが個人でツッコミながらも、チームオフェンスが仕込まれているジャズと差が付き始めた2Q後半。ボグダノビッチにボールを預けたコンリーが大きなオフボールムーブからカットしてファールドロー。うん、なんだかんだとジャズはよくできているからな。オフェンスは3Pさえ決まれば問題ない。今日は3P決まらないけど問題ない。

終盤はカイルをPG役にしてモラントがオフボールからの崩しでフローターを決め、さらに強引に行ったモラントをコンリーがブロックしたけどファールコール(チャレンジ失敗)。これで反撃したグリズリーズでしたが、全体的にオフェンスに意識がいっているシーズンなのかもね。チームをコントロールして上手くいっていた昨シーズンまでと変化しているのでした。

フォックスの件と言い、エースがエースすればOKってわけでもないからムズカシイネ。カニングハムはカニングハムで、あれが正解なのかな?

最後はフルコートプレスに出たグリズリーズ。初めて緩くないプレッシャーを見せると、シンプルにパスを回され、オニールのブザービーター3Pで60-54とジャズがリードして前半が終わります。

◎アダムス

コンリーとオニールの3Pから始まり10点差。うーん、試合が決まりそうな3Qです。さらにパス回しで広げられた後でゴベアのダンク。

グリズリーズといえばモラントとタイラー・ジェンキンスのチームであり、試合中のアジャスト能力も高いわけですが、こんなに負けているって事は、それも機能していないんでしょうね。選手がついてこれないのか、修正が間違っているのか。どっちもありそうですが、前半の内容的にはスカウティング問題にも見えたので、HCなのかもね。

オフェンスの問題をモラントを使いすぎだとすれば、そこは1Q同様にベインを使い、モラントをオフボール担当にし、JJJのゴール下で修正しています。ただ、ディフェンスはドノバンのハーフスピードドライブからゴベアのダンク。どうもアダムスが合っていないのかもね。

基本的にバランチューナスよりも2レベルくらい上で守れるアダムスですが、ある意味で「鈍かった」バランチューナスに比べて、中途半端な対応が目立っています。前に出て潰すのか、ゴベアを止めるのか。どっちも狙っているから、どっちにもチームメイトのカバーが足りないのかも。バランチューナスはわかりやすかったもんな。

そんなわけで3Q序盤もお互いのオフェンスが成功していきます。モラントではなくカイルとJJJの3P!オフェンスの修正が効いて、ディフェンスの修正が効いていないグリズリーズ。ジャズは、なんというか、通常営業だから、ニャンとも言えない。ディフェンスに合わせて上手くリアクションしています。相手に合わせて淡々と過ごしているともいう。

タイムアウトあけもJJJのカッティングレイアップ。モラントを使わない方が良さげだね。それこそがグリズリーズの強みなわけだし。これって難しいわけでして強引さよりも論理性が大事で、だけど手の内を読みあったプレーオフで勝つためには、強引さが求められるんだよね。それをルーキーシーズンからやっていたのがドノバンだから、両チームの成熟度に差があるのは当然か。

そんなことを書いていたら、モラントはホワイトサイド相手に正面衝突のダンクに行ってファールドロー。強引さだよ、強引さ。ドノバンと比べるとキャリアの差があるけど、モラントだって立派にバランスをとっています。

そのモラントがレイアップにいって倒れている間に、数的優位を生かしたカウンターをしかけるドノバン。凄いプレーが出ているのはグリズリーズなんだけど、なかなかラッシュになりません。・・・あっホワイトサイドのクソパスからベインの3Pで追い上げている。ボグダノビッチのダンクをクラークがブロックして、再びベインの3Pで同点。

ボカスカと得点が入る展開となってしまったので、両チームともディフェンスは何も対策できなかったね。そんな中、ドノバンがクラーク相手のアイソを仕掛け、パスアウトするとゲイが打ち切らずにフェイク。クラークソンがドライブすると同じくカバーが来たんだけど、フリーのはずのゲイがディフェンスの影に隠れてしまいます。

ってことで、新加入が噛み合っていなかったジャズは少しトーンダウン。それでも、前半同様に3Q終盤になると選手交代によって失速してしまったグリズリーズ。失速っていうか、ゴベアの高さに逆らえないっていうか。コンリーの3Pとフローターで96ー92とジャズリードで終わります。

といっても、一気に差が付きそうな気もした展開だったので、ジャズの方が「リードを広げられなかった」と言った方が正しいかな。オフェンス面ではグリズリーズは立派に対抗できています。うーん、アダムスが噛み合っていないね。

◎ゲイとホワイトサイド

グリズリーズはメルトンとブリッジスがいないからガードが手薄だよね。コンチャーが頑張っているけど、エースキラー代役も含めてクリス・ダンを残しておけばよかったのに。

さて、再びゴベアに抗えない展開となります。それでもJJJはドライブからのコンタクトでゴベアを吹っ飛ばしてダンクなので、オフェンスは対抗できている。どっちも3Pが決まらないのが悩み。JJJの3Pが決まっていればグリズリーズがリードしていそうでしたが、逆にクラークソンの3Pにザイアーがファールしてしまいジャズのリードが少し広がります。

ところが今度はジャズがゲイ+ホワイトサイドの時間になって微妙に狂ってしまいます。単純にゴベアと差があるホワイトサイドと、ボールムーブを狂わせてしまうゲイ。そしてJJJがホワイトサイド相手に3Pをヒットして追い上げ。どっちもどっちな試合だな。

タイムアウトでゲイ⇒ボグダノビッチにすると、さっそくドノバンのパスからボグダノビッチが3Pです。それも連発。ゲイが異分子的であること自体は悪くないのですが、パスアウトを打ってくれないとジャズオフェンスは成立しないんだよね。なんだかずっと悩みそうな案件だ。ゲイなのかスパーズなのか。

グリズリーズはホワイトサイドがヘルプに出たところでアダムスにパスが渡りファールドロー。続いてモラントがドライブでホワイトサイドからファールドロー。ってことでゴベア登場です。ジャズってホワイトサイドでプレーオフを負けそうな匂いがプンプンしているんだよね。ゲイよりも匂う。

ドノバンがドライブするとアダムスがヘルプ。その瞬間にモラントがゴベアをボックスアウトし、パスコースを消して守り切ります。やっぱりエース対策は出来ているっぽい。なんとかリードを守っているジャズですが、残り4分半、ベインの3Pで同点になりクラッチ勝負です。

◎JJJ

アダムスではなくJJJとクラークにスイッチしたグリズリーズは、2人が奮闘してゴベアを止めます。JJJの見事なブロック。これはノーファールだぜ。そしてモラントがコンリーを吹っ飛ばして逆転。

ジャズはドノバンではなくコンリー中心にして反撃するも、ここにきてディフェンスが激しくなったので、どっちもミスが増えます。モラントのドライブはゴベアがブロックし、オニールのトランジションからボグダノビッチの3Pで逆転。この時、ベインがボグダノビッチのカバーに来ていたんだけど、それを見て半歩ずらしたボグダノビッチのオフボールが見事でした。

さらにドノバンが苦しくなって出したパスに、ボグダノビッチはクラークのチェックを受けながら、サイドステップからコーナーでタフ3Pを打つも、これも決めて6点リードに。ぼーぎー、ぼーぎー、コールがあったような、なかったようなユタ。

残り1分、モラントがフリースローで返すも、再びボグダノビッチ勝負。これはミスになるも時間を使ったので、逆にグリズリーズは急ぎます。ボール運びからそのまま行ったベインのレイアップはゴベアが止めるも、リバウンドでファールドローしたJJJ。が、フリースローを1本ミスし3点差。

決めれば勝ちのジャズ。コンリー狙いだけど、フリーになれず、結局はドノバンアタック。しかし、ここでハンドリングミスのドノバン。奪ったモラントが走ってファールで止められ、1本目を決めて残り15秒2点差。やっちまったドノバン。ボールか、ボールの責任にしておくか。

2本目をミスしてしまったモラント。リバウンドをテンディングという謎のコールから、五レビューしてジャンプボールに。まぁJJJは仕方がないね。ただ、JJJとモラントがそれぞれ1本ミスしたことで同点にならなかったのは事実だ。

ジャズ的にもマイボールになるはずが、何故かジャンプボール。ワンチャンできたグリズリーズ。飛ぶのはJJJ。その前のフリースロー時にコンリー→ホワイトサイドにしていたので、タイムアウトをコールしたジャズってこともあって作戦は練ったはずだ。

これにかったJJJ。そしてモラントが突っ込んでキックアウト先もJJJ。見事に3Pをヒットし逆転。わおっ!フリースローミスを全て清算したJJJだし、リバウンド、ジャンプボールとすべて負けてしまったジャズ。レフリーコールにやられたジャズ。

残り5.7秒。ドノバンが持つとステップバックミドルを打つも決まらず、まさかのグリズリーズが逆転勝利でした。敗因は「テンディングをコールしたけど、どっちもテンディングじゃなかったわ。ジャンプボールね」というレフリーコールですが、それを逆転に繋げたのはJJJでしたとさ。

〇ドノバン・ミッチェル
18点
FG5/20
8アシスト
4ターンオーバー

ジャズの敗因はここなんですけどね。これはどっちかっていうと「グリズリーズの勝因」でした。8アシストしているし、そこそこ活躍していたドノバンなのですが、グリズリーズディフェンスはドノバン対応だけはしっかりしていた。だからこそ「スカウティングが機能していない」気もしてきます。相手エースへの対策は出来ていて、他がダメっていうさ。

まぁシュート決めろよ!なので、敗因は敗因。緩かったようで、エースには緩くなかったグリズリーズディフェンスでした。

うーん、ジャズは途中で突き放せなかったわけで、ラストプレーよりも問題でしたが、その理由を何に求めるかは難しいですね。やっぱりディフェンスだろうなぁ。

〇JJJ
26点
3P4/11

上手くいかなくっても、JJJの3Pは打てるので、そこを決めきったことで離されなかった感じ。もっと決めていれば楽に勝っていただろうね。わかりやすいジャズ攻略法が機能したわけです。それはアダムスには出来ないし、そのアダムスはイマイチだったな。モラントに点を取らせる役割だろうけど、モラントばかりになると失敗って感じ。

〇モラント
32点
FG9/30
7アシスト
1ターンオーバー

ターンオーバーの少なさは見事ですが、そんなに怖かったわけではないよ。アテンプトが多いな。これにフリースローが11本もありました。モラント特攻って感じだけど、上手くいったと言えるのか、言えないのか、よくわからん。もう少し観察していきましょう。

ジャズは負けちゃいけない試合だったね。その程度かな。ここを勝ち切れないのがプレーオフで勝てない要因にも見えてきてしまうよ。つまりはディフェンス面でアジャストできない。する気もない。守れない問題ってグリズリーズよりもジャズの方が深刻な気もするのでした。

ジャズvsグリズリーズ” への4件のフィードバック

  1. ずっと守れないんですよ。勝てる試合はオフェンスで抗えてるだけで、ディフェンスで我慢する!みたいな時間・展開は全くないです。負け試合は惨敗だらけ!!アダムスなのかチームなのか微妙だとは思うのですが、そろそろアジャストしていかないとなー。ゴール下イージーになりすぎ!!
    モラントのオフェンスは、今日は特別打ちすぎな気がします(笑)タッチ悪くてむきになったのか、ジャズに負けたくなかったか、前のミネソタ戦が効いたのか・・・
    ジャズはホワイトサイドの時間をスモールにするだけで、変わる気がしました。ホワイトサイドにやられる時間もありましたが、それでもディフェンスのマイナスが大きすぎるなーと。ま、スナイダーはスモールやらないのかな?

    1. ゴール下はちょっとね。何が原因なのか、よくわからないのでアダムスに押し付けるしかないのかなー。

      カムバック・ティルマン!

  2. たしかオフシーズンの記事でベンシモンズの移籍先はユタがいいのではないかと管理人さんが仰ってましたが、あれはどういう意図だったのでしょうか?
    ロイスオニールをアップグレードしようということ??

    私はずっとホワイトサイドは懐疑的に思ってます。ホワイトサイドがフェイバースだったらいいのになぁ

    1. 異分子を入れたかったのと、ハイプレスできるディフェンダーが欲しいのです。
      オニールは素晴らしいディフェンダーですが、きっちり守るタイプなので、奪いに行く選手も欲しい。

      あとはスモールのセンターが欲しくて。

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