オリンピック 日本vsアルゼンチン

3試合目です。アメリカがフランスに負けた上でチェコとイランをボコってくれたので、勝てば3位通過が決まります。一番勝てそうな相手だけに、最後に回ってきたのはラッキー。まぁそれはアルゼンチンも同じ。酷い内容に終始していますが、「日本に勝てば決勝トーナメントに行ける」で予選敗退したらマズすぎる。

しかし、しょっぱなからターンオーバー連発するアルゼンチン。本当によろしくないね。どうしちゃったんだろうか。自信も失ってしまっているようだ。

◎スモール

ギャビンのいない日本は比江島をスターターに。そしてゾーンになります。ここでゾーンなのか。不思議なラマス。

オフェンスはアタッキング担当が増え、インサイドが減ったことで、気持ちよくドライブしていきます。田中・比江島・馬場でこれまでになく積極的だし、ポジションも流動的になってきました。この方がラマスらしい。PGへのこだわりなんてなくて、プレーメイキング担当を増やそうぜ。だからやっぱりフランス戦の八村登場から乱れているんだよな。

ドライブフィニッシュはそこそこ。「そこそこ」であって、悪くはない。特に比江島は良い感じに決めていくし、仲良しライバルコンビの田中は比江島とやりやすそう。「気を使わなくていいじゃん」みたいな面も含めて。比江島・比江島・比江島で得点していく日本。八村が決まらない以外は良い感じに。

そしてゾーンは機能します。えっ!点を取られているって?
うん、だって、日本は3Pを守る気ないじゃん。これはゾーンとか関係ない話なので、かわりにインサイドはアルゼンチンも攻めにくそうにしている。カンパッソが当然のようにコーナー3Pを決めていきますが、日本は落ちるのを祈るだけ。

幸いにしてスロベニア相手には悪手でも、アルゼンチンはこの大会の3Pはイマイチ。安定しているのはカンパッソくらいじゃないかな。そこに加えてオフェンスリバウンドが弱いチームなので、これはこれで悪くない。「スロベニアには悪手でも、アルゼンチンには有効」っていうか、そこに手を出すと日本は守れなくなるしさ。

ところが次第にインサイドも攻略され始めます。理由は単に自分たちのシュートミスからゾーンを出来なくなり、セミトランジションの形からインサイドのデリアにポストアップされている。この大会7点のデリアが7分で10点。そこには「簡単にポストアップされている」という問題もあるので、ギャビン不在が高さではなくポジション争いでガッチリ出ています。ある意味で、ラマスが戦略変更したのは

ギャビンがいないから守れない

っていう部分もありました。まぁでもシェーファーもヒューもいるわけで、そんなポポビッチみたいなことしなくていいのにね。あと、渡邊と八村は一体何をしているのか?お前ら、NBAのインサイド担当だろ。そんな簡単にポジション取られてどうする。決められることよりもポジションを取られるのがマズい。ウィザーズらしいけどさ。

1Qは26-16でアルゼンチンがリード。日本はこれまでになく良いオフェンスで、NBAプレイヤー以外で16点を奪いました。つまり八村と渡邊で0点。全然シュートが決まらない八村。なんでこんな極端なんだよ。あれか、ウエストブルックのトレードか。

◎スコラおじさん

2Qはスコラおじさんのプットバックから始まります。頑張る働き盛りの40代。一方でスコラオジサンに対してワンドリブルからミドルの八村。事なかれ主義の20代。そんな構図。

しかし、さすがに40代。スコラのショートレンジは次々に落ちていきます。ここが日本からするととてもやりやすい相手。そもそもデリラに無双されたところでねぇ。デックのパワーにはこまる雰囲気もあるけど、こっちもシュートミス。大したことないぜ。

ところが日本もシュートが決まらない。富樫投入でスピードでぶっちぎっても、余裕のチェイスダウンブロックを決められます。これはハッキリ言って「判断が悪い」となるシュート。スピードで抜いても密集地帯はそれをされるよね。ちゃんと先に把握してドライブしないと。

この富樫はわかりやすかっただけで、日本のオフェンスは例のエアポケット状態になります。ここまでの2試合は「八村さん、頼んます!」なBリーグ戦術で困った時間をやりくりしていたけど、今日はギャビンのスクリーンもないからボールを持つのも苦労して、八村に頼めないという不運なオーダー。だから、何がしたいのかわからないオフェンスに。

そんな時に馬場が戻ってくるとドライブダンク一閃。目立っていなかった馬場が、打開役になりました。ちなみに平然とアンダーでスクリーンをかわしているアルゼンチン。「プルアップ3Pはない」と舐められてんで。だからアルゼンチンペースかと思いきや、デックの完璧なパスでゴール下をミスするデリア。どっちもどっち。こういうのがアルゼンチンの苦しさだよね。

馬場ちゃんは更に飛び込みのオフェンスリバウンドも一閃。NBAみたいよ!
これをシュートミスしたけど、渡邊が拾って&ワン。ツキもめぐってきたな。ラマスは八村を休ませるときにだけシェーファー投入し、そうなるとアルゼンチンのオフェンスは余裕でしたが、余裕見せたところで馬場のオフェンスが効きました。

金丸が出て切るとポストアップに対してビビったように飛び上がってファール。そしてスコラおじさんのマークを振り切れずに3Pを打てない。スクリナーが両サイドに用意され、オフボールで動き回るけどスコラを振り切れないし、シュートまでが遅い。そんな3Pシューターなんて企画倒れじゃん。

でも馬場がスピードで何とかします。バーバー!バーバー!

戻ってきた八村の初得点も決まって何とか9点差に追い上げた残り3分。つまり「八村が決めていれば勝っているんじゃ」なので、この戦い方は勝機のある戦い方です。スロベニア戦の勝ち目がない戦い方とは違う。ただ人数が少ないのにハイペースすぎる。

しかし、またも八村のミスからカウンター速攻。なんでこんなにリズムを掴めないのか。あれか、ウエストブルックのトレードなのか。ハンドラーやらせているのが間違いではあるけどさ。

最後も馬場がプットバックして前半はアルゼンチンの8点リード。八村が2点でも戦えるじゃねーか。スロベニア戦は何だったんだ。マジで何だったんだ。

〇前半の3P
日本 3/16
アルゼンチン 6/16

まぁ3Pの差ってことにしておこう。本当は違うけどさ。

◎3Pを守らないからさ

八村がブロックかまして、速攻を追いかけてプットバック。気合入れてきたハーフタイムで一気に4点差にします。いまいちシュートがはいらないアルゼンチンなので、ここが勝負所。一気になだれ込む時間帯だ。

ただ、オフェンスは止まってしまうとハンドラー任せ。なんせギャビンがいないからノースクリーンだもんな。八村にスクリーンしまくっていたギャビンのありがたみ。そこにヒューを出さず、ハンドラー増なのでラマスの計算自体は否定しきるものではないのがまた。

今までは「もう少し連動して動けよ」だったのが、「もう少しスペースを作るためにとまれよ」に見えてきました。なんだかギャビンがいなくて動くけど、無駄に動いている感じがする。これは見直さないと分からないけど、見直す気はありません。

そんな感じで3Pが決まらないアルゼンチンとハーフコートが決まらない日本で、なんだかゆっくりと時間が過ぎていきます。久々に決まったのは比江島→田中の仲良しラインによるミドル。でもカンパッソが3Pで返す。

なんか気が付いたら13点差に広がっていました。これが難しい所ですね。走れないと点が取れない。でも失点もされていなかったはずが、打たせているアウトサイドが決まると一気に持っていかれる。当たり前といえば当たり前。打たせるからペースアップしているし、それでトランジション決めれないのは厳しい。

タイムアウトの日本はインサイドで渡邊が頑張ると、再び点差は一桁に。また3Pは入らなくなったアルゼンチンと、また馬場が3Pで打開する日本。今日はほぼ馬場だな。このタイプのオフェンスだと馬場はやりやすくて、スクリーンセットが皆無でスペースだけだと渡邊はやりにくいのか。ギャビンからのパスもないし、一気にオフェンスが変わって苦しそうな八村&渡邊と、2人がいないときはこれに慣れている他の選手カモ。

デリアのマークを嫌がっていた八村は張本を呼んでスコラオジサンに切り替えさせますが決めきれず。おなじくスコラを呼び出した田中はドライブレイアップ。これで日本は少し流れが出来そうなのですが、ブラッシーノに連続3Pを食らってしまいます。2本目はディープ3P。

ってことで、せっかく詰めたんだけど、3Pが決まると切り返されます。なお、
「3Pが決まったから仕方がない」は間違いで
「3P打たせているから、どっかでこうなる」が正解です。
代わりにインサイドは厚くフタをしている。ただ、ギャビン不在が痛すぎるのか、リバウンドはとられまくっています。ほぼデリア。うーん、八村と渡邊はヘルプに出まくるから、そこをボックスアウトするのは難しいよね。ゴベアが欲しくなるな。

3Q終わって65-53は悪くない戦いぶり。でもとにかくギャビン不足を感じまくる展開です。シェーファーもヒューも起用されないけど、起用されても結果が変わるかは知らない。ただ、選手構成としてどうするかを考えた時に、そこに張本でOKってのはオプション攻撃過ぎるよね。

◎ばてた

富樫投入のラマスですが、雰囲気的にはベンドラメの方が効きそう。アタッカーが多過ぎて、ドライブからの展開がありません。しかも富樫はカンパッソ相手に仕掛けちゃダメだろ。スピードの活かし方を間違えている。っていうか落ち着いて組み立てようよ。
なお、逆にディフェンスでカンパッソのマークは馬場。しかし、なんてことないスクリーンで振り切られ、張本がステップバック3Pを食らいます。さらにピックプレーからのスコラの3P

それでも小さくなった日本は比江島アタック。1Q以来だな。ただアルゼンチンは意図的に張本に打たせていきます。周囲はマークしている中で張本だけ浮いているし、マークマンは頻繁にカバーに出るからパスを受けると打ちやすい。ベンドラメで展開させた方が良さげ。

だから苦しい日本、ってときにまたも 馬場ちゃんがパスカットからの速攻ダンク。今日の日本のエースは馬場。でも渡邊へ投げやりなロブパスしちゃった。それを決められるなら、渡邊はもっとスーパーになっているよ。

とにかく追いつきたい日本は、落ち着きのないハイペースアタックをしていくので、決まるスーパープレーもあれば、なんでもないミスも増えていきました。

シンプルなピックプレーでなんでもなく崩していくカンパッソとスコラ。3人目のカバーがないというか、よりインサイドを固めている日本なので、ボールムーブが楽。そしてカンパッソが3Pにデックのカットプレーにアシストし、18点差に広がります。

ここで寝ていた八村の3Pが決まり、渡邊もドライブミドル。4Qになって疲れてきた中で、空き始めた2人がやっと活躍し始めたわけですが、アルゼンチンの圧力も減ってきたし、日本も動けなくなってきました。

寝ていたっていうか、今日のアルゼンチンの守り方は
「八村と渡邊を要警戒だから。他は普通に遅れてもカバーリングでOKね」
なんだよね。だから馬場がエースだし、序盤は比江島が決めまくった。しかし、時間と共にトーンダウンしている事と。なによりも
「八村と渡邊を囮にするぞ」が出来ない日本。NBAだとあまりやらないけど、国際ルールだと当然な気もするよね。

残り3分半、スコラの3Pでフィニッシュです。結局は4Qでこと切れたわけですが、11人しかいないのに、試合に出たのは9人。しかもシェーファーは2分、金丸は5分。実質7人ローテでハイペースな戦いを挑んだので、そりゃあ力尽きるぜ。

ポポビッチじゃないけど「だったら、もっとガードを呼べ」になってしまいました。呼んだベンドラメは起用していないしさ。「国際大会は20~25分のプレータイムで総力戦」といってたラマスはどこへ消えたんだ?って感じなので、ラマスのミスにも見えるし、見えない力が働いたようにも見えるし。

◎まとめ

はい。3試合目が終わりました。結果は大敗ですが、今日は「ギャビンがいれば」なので、この2試合よりも可能性を感じましたが、どうですかね?少なくともあと2人使える選手がいれば4Qの失速はなかった。でも選手はいたけど起用しなかったからわからん。

でも問題なのはスロベニア戦との内容に差があることで、本当はこれくらいの差があるけど、お茶を濁す戦略で得失点差だけ抑えたラマスにより、更によくわかんないことになったと思います。

〇八村
13点
FG6/17
11リバウンド

〇渡邊
17点
FG7/14
9リバウンド

結局シェーファーは2分しか出場せず、インサイドファイトは2人に全てを振りました。ずっと得点を頼み切っていたと思ったら、今度はインサイドをすべてやらせる鬼畜のラマス。なんでこんなことをしているのか、理解に苦しみます。だって予選やWCは竹内譲次でカバーしていたじゃん。

この2人を大黒柱にするのはいいけど、他の選手には求めないのは違うじゃん。そして、これだけの活躍をしながら批判するのはどうかと思うぞ。ちょっと八村が1on1を決めきれなかったくらいだ。あとワイドオープンも外していたので、なんだかウエストブルック先輩がトレードされたショックを引きずっているような気はした。関係ないだろうけど。

さて、これ以外の選手ですが、起用されてスクリーン用意されてスコラにマークされて、それでもシュートに辿り着けなかった金丸は論外。これはかなり別の話なので無視しましょう。

〇プレータイムと得点
富樫 25分 3点
比江島 25分 13点
ベンドラメ 0分
馬場 34分18点
田中 22分10点

インサイドを2人に託したからには、他のアタッカーで点を取ろう作戦だったと思います。ちょうどアルゼンチンが八村と渡邊を徹底マークしてきたのでハマった気がします。そう考えた時に馬場はともかくとして、全体的にはちょっと物足りなかった。でも、比江島は初めだけだったことを差し引いても及第点ではあるかな。

「現在の実力通り」かもしれません。

田中も比江島と一緒だとしっかりと得点するね。

一方で富樫がダメでした。でもベンドラメは出てきませんでした。ここら辺が突如として「アタッカー重視」になった印象です。沖縄大会はそんな感じじゃなかったのに、何故か本番で振り切ってきたラマス。

いずれにしても選手からどんなコメントが出るか不明ですが

実力通りの内容が出て、世界の中での位置づけが良く分かった試合

だった気がします。これは変な意味じゃなくて、ここら辺の選手がもう一歩ステージをあげないとダメってことです。オーストラリアで頑張った馬場ちゃんを含めて、ハンドラーたちがやるべきことは、もっと個人の得点力をあげる事でした。決して高さに負けたわけじゃないし、ちゃんと得点も取れる。でも「もっととらないといけなかった」という雰囲気です。

一方でディフェンス面については苦しすぎたわけで、ここはギャビン不在がより大きかったですが、じゃあなんでヒューとシェーファーにしなかったのか。ラマスは散々「ディフェンスが大事」といってきたわけで、その言葉は正しいことが証明された試合ですが、ラマス本人はオフェンス優先にしてしまった。というか、バックアップセンターが信用されなかった。

何が足りないのかが、示され切らなかったディフェンス

そんな試合でもありました。もちろん「田中と比江島は、もっとインサイドも頑張れ」なら、それはそれでOKですが、チーム作りがそこになかったので、突然言われてもさ。はい。まぁそんな感じです。

アルゼンチンはこのグループでラッキーだったのか、損をしたのかよくわかりませんが、この内容で決勝トーナメントに進めてラッキー。本当にそれだけって感じです。今日も2P51%、3P39%で100点取れてしまった。なんでそうなったのかよくわからないし、本来はペースアップされたら苦しいのに、先に日本がばててくれた。

気が付いたらデックはインサイド担当になっていて、フィジカルの強さで押し込んでいたように、ちょっとインサイドのタレント不足。スコラが頑張っているのはそういうことだな。カンパッソは凄いけど、どうしても展開する先が少なかったね。ハンドラーは良い選手もいるんだけどさ。

スペイン戦で爆発していたラプロビトーラが8本全て外しフリースローのみの4点だし、どうにも不安定。まぁラッキーとしか言いようがない。日本の特徴を掴めた3試合目だからかわせた感もあるしさ。それでも決勝に進めたわけだし、フランスかオーストラリアでしょ。比較的戦いやすそうじゃん。そういう巡り会わせも大事。

オリンピック 日本vsアルゼンチン” への4件のフィードバック

  1. Bリーグ組はフリーでボールもらうと、ポンプフェイク→アルゼンチン引っかからない→ちょっとドリブルして横にパス
    を繰り返してて、すごくイライラしましたね。勝つことより責任から逃れようとしてるようにしかみえなかったです。
    Bリーグの外国人任せスタイルの影響ですかね…

  2. 全くもって同じ感想です。
    スターティング5を見て「分かるけど…」みたいな感じでした。
    ギャビンって本当にありがたい存在だったんだなーとつくづく思いました。

    八村のブロックは強烈ですけど、さすがにセンター守らせて得点も期待だと、ちょっと負担が大きすぎたのかなと。

    個人的には難しくても初めからシェーファー出して、八村にはオフェンスに力入れられるようにして欲しかったです。

    まぁ八村にしろ渡邊にしろ、ボール貰える位置がかなり高かったので、そこから打開するのは大変でしたよね。

    ほんと、八村を囮に…ができない以上手詰まりになるのは仕方なかったです。

    でも日本はまだ作り始めたばかりなので、オリンピックの結果と経験を受けてどんな選手を育てていくのか楽しみにもなりました!

  3. ディフェンスに関しては人材レベルの話だと思うので無視するとして、オフェンスの単調さは何とか出来ると思うんですけどね。そんな簡単な話では無いでしょうが。
    ガード陣のシュートアテンプトスキルの無さが気になりました。別にジノビリやカイリーみたいにやれとは言いませんが、もっと平面的にでもやれるスキルが欲しいなぁ~と。へジテーション各種とショートジャンパー各種みたいな。
    そこの揺さぶりがないから相手からしたら守り安いと思うんですよね。

  4. 協会からの圧力でもあったかのような主力の酷使っぷりでしたねぇ
    怪我しなくて良かった

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