ECF ホークスvsバックス ゲーム3

何故かゲーム1では発生しなかったバックスの強さが強く出る現象が、ゲーム2でまとめて倍返しされた感じでしたが、1勝1敗でホームに戻れたのはホークスには良いこと。あとはゲーム2の反省をどうみているか。

◎反省とポーティス

早速、連続速攻のホークスですが、それも両方ともカペラ。ヤニスに渡る前の段階でチェックに成功したスティールと、ヤニスのキックアウトをハーターが読んで自分のマークを捨ててカット。そしてヤングはホリデーのハードマークにあっているなかでシンプルに捌いてボグダノビッチの3P(ミス)、ハーターの3P(決まる)によって先手を取ります。

試合開始直後ってこともあって、対策が強く出た印象があり、特にハーターは攻守に狙っていたね。ヤングではなく他の選手がやろう。そんなプレーが混ざった後にピック&ロールでホリデーは剥がしたヤングがディープ3Pに、フェイクからヤニス相手にファールドロー。ホリデーの相手はしてはいけない。

コリンズのチャージドローやヤニスのレイアップミスもあって、ハーターの3Pで15-2と4分で13点リードです。上手くいきすぎなくらい上手くいっているホークス。そう思っていたら、ヤングが3P早打ちして、リバウンドからワンパス速攻が決まるホリデー。うーん、ヤングは調子乗りすぎ。マークが変わってポーティスになったら、コリンズがスクリーン&ダイブすると誰もヤングを追わずにワイドオープン3Pにもなったけどさ。

さて、オフェンスは非常に論理的にハードにヤングを守りたいバックスの狙いを外したけど、それよりも守れていることが大切。守れているっていうか、ヤニスがフリースローもミスしてバックスの問題に見えます。

ブルックがインサイドに飛び込んで連続得点すれば、交代で出てきたポーティスがドライブレイアップ。コリンズがヘルプに出ることが多いので、そこのマッチアップは空きがち。でも、ヤニスがボール止めているな。そのヤニスが下がると、ミドルトン中心に反撃したバックス。

仕方がないからかタイムアウトでソロモン・ヒルを投入。でも早々にミドルトンのドライブ。そしてインサイドで合わせるポーティスとブルックで追い上げます。しかし、カナートンのスローインをホリデーをチェイスしたボグダノビッチが奪い取るなど、ホークスの方もゲーム2の敗戦があったから、より強く出ようとしているかもね。強く出てきた裏を取るのは、あまり上手くないバックス。

ヤニスが戻ってくると、ちょうどコリンズがローテになっていたのでオコングがマークに。ガリナリとのコンビが苦戦しまくっていたわけですが、今日も苦しむインサイド。1on1なら、まだ対応できる部分もあるけど、オフボールで動いたヤニスについて行けない。フリースローになりまくるヤニス。ここでは決めて点差を詰めていきます。

さらにポーティスが連続得点。これってホークスオフェンスがスイッチ誘導してルーやヤングがポーティスを狙うんだけど、守り切れなくても、しっかりとチェックに飛ぶポーティスはそのまま前を走ります。そこでシュートが外れるとワンパス速攻。とにかくミスマッチ連発で決めまくったポーティス。

〇1Qのポーティス
6点
FG3/4

ちなみに常にヤングにマークされているタッカーでもイージーに起こせるはずなんだけど、タッカーはミスマッチ押し込みが出来ない。ポーティスを起用された方が苦しいホークス。

1Qは32-27とバックスが追い上げて終わりました。序盤のラッシュは効いたけど、やっぱり守り切れているわけではないんだよね。バックスは3Pが1本も決まらず、アウトサイドのチェイスには苦しんだけど、その分だけインサイドは薄くなっていた感じかな。それはゲーム2で悪かった部分がわかっていても、簡単に解決することは出来ないってことなので、ホークスはオフェンスで取り返すしかないのでした。

◎ヤニスvsコリンズ

2Qもブルックがゴール下で踏ん張る形から。代わりにカペラがヤニスへのピック&ロールのパスを前でカットしての速攻は出るし、オフェンスではルーが3Pにガリナリへのキックアウト&3Pも成功。ビッグマンは空きがちなのがバックスディフェンスだから、そこを突いているルー。

ただ、ボグダノビッチのレイアップが連続ミスで、リバウンドを取ったカペラも決まらない。インサイドの強みはバックスらしさ。オフェンスではわずかに抜けだただけのフォーブスが3Pを決めシューターの役割を果たすと、今度はヤニスのオフボールスクリーンを使ったフォーブスが走ったところで、ゴール下のヤニスにパスが出てきます。ディティールから改善させていったバックス。

そしてポーティスがベンチに下がっても、似たようなワンパス速攻をダンクで決めるヤニス。タッカーの3Pミスを拾ってレイアップ。リードを保っているのはホークスだけど、それは3P次第で一気に崩れそう。

それでもホークスはコリンズがタッカー相手のポストアップを決め、ヤングは一瞬のスキを突いてボグダノビッチへのワンパス速攻を成功。ガリナリも外さないし、コリンズは動いていからのターンシュートもヒット。リードを保っていたホークス。

ここでコリンズがヤニスとのマッチアップになりますが、見事にスピン&ワンのヤニス。さらに超強引なねじ込みドライブも成功。トランジションでマークがずれてコリンズが捕まえていないとイージーダンクだし。とりあえずなにも正解がないのでオフェンスで対抗しないといけないホークス。

そしてまたもヤニスがコリンズ相手にドライブファールドロー。うーん、やっぱりここが成長しないとダメだぜ。まぁヤニスがフリースローをエアボールしてくれて、逆転はされないけど、コリンズよりもオコングの方が守れているくらいだな。

逆にバックスもホークスを止めることは出来ていないわけですが、それもまたバックス。ネッツにやられまくってもマッチアップこそ帰るけど、具体的な戦術変更はなく、「ジョー・ハリスが外して勝つ」というミラクルを起こしたしな。

ヤングが一度はパスミスでエンドラインを割りそうになったのを飛びついてコーナーにキックアウトしハーターが3P。残り2分でも7点差をキープしています。ヤングに2人で襲い掛かっても、パスを出されるのであまり意味がないし、ゲーム2とは違うね。そりゃそうだ。

ただ、またポーティス。ポストアップからターンフックを決め、ヤングにはスピードで襲い掛かる。これで点差が縮まると、ここまで決まっていたガリナリがミスを連発し、残り10秒でカナートンの3Pで56-56の同点になって前半が終わります。

「終わってみれば」って感じの前半でした。もちろんゲーム2を考えれば劇的に改善してきたホークスだし、同じようにヤングを潰すことは出来なかったバックスですが、ディフェンス面では解決策がないので、五分五分。あとはホークスがオフェンスで決め続ける必要がありますが、3Pは打たせるのがバックスだし、そこはガマンね。ガマン。

◎耐え抜いたホークス

守れなかったけど、ポストアップからのミドルは決め続けているコリンズ。ところが、レイアップに行ったらヤニスとコンタクトしてオフェンスファール。ちょっとオフェンスファールには見えなかったぞ。ヤニスのファールってわけでもない。そしてドライブの勢いがあって当たっているコリンズなのに、垂直ジャンプのヤニスにコンタクトして負けているので、これを埋めて守り切るのは、このシリーズじゃ難しいか。

これでコリンズはベンチへ。一気に苦しくなるホークス。ヤニスとのマッチアップは負けていても、ヘルプで助けているのがコリンズだったので、攻守にキーマンがいなくなっていまった。

そう思っていたら、オフェンスはヤングが連続得点で救います。うーん、ちょっとこの場面はバックスも強く出ていないのでどうなんだろ。それでもガリナリとのピック&ロールになると、例によってガリナリが空くので、キックアウトからのドライブも決まって、立派に対抗している。ガリナリの方が3P信用できるし。

そしてカペラがスクリーンに来ると、珍しくフルスピードドライブでレイアップのヤング。後半開始5分で11点の固めうち。が、それでもリードは5点だけ。ヤニスのゴール下アタックが止められず、ホリデーからヤニスへのアリウープパスが、そのままリングに吸い込まれるしさ。

トランジションでブルックまでがゴール下に行ってのポストアップ。うん、ゲーム2でも感じていたけど、前半のポーティスといい、これはバックスの狙いだよね。積極的に仕掛けるヤングがPGしているから、ヤングがシュートを打った後に、ビッグマンが走ればセーフティーが足りないし、ヤングが戻っていたところで意味はない。「デカい選手こそ走れ」みたいな。

タイムアウトを挟んで、ヤングへのマークを強めたバックス。なのでヤングからではなくハーターやボグダノビッチで攻めるホークスですが、ここにきてミスショットが増えてしまいます。一方でヤニスもゴール下をミス。うーんフィジカル負けしない選手の方がヤニス向きだよな。

それでもヤニスのパスからブルックのダンクになったバックスに対して、速攻のボグダノビッチがカナートンにチェイスダウンブロックを食らいます。ヤニスのアタックも決まってバックスペースになる雰囲気。

でも、ここでハーターが3Pを決めると、ホリデーの3Pをブロックし、リカバリーのドライブも止めきってゆずりません。そうね。ここはぐいーーーんと成長しているよね。ゲーム2のような活躍が出来ないホリデー。

ヤニスの3Pで2点差にしたバックスは、カナートンがヤングからターンオーバーを誘発。そしてヤニスがvsカペラでのドライブレイアップで同点。そして、またもポーティスが走っていてvsルーのゴール下を決めきります。うーん、狙い通り過ぎるぜ。ヤングとルーが並ぶ限り、走るであろうポーティス。

これで一気にバックスが行くかと思ったら、ヤングの3Pファールドローで逆転すると、ガリナリがヤニスアタックからスティール。そして3Pを決めて再びホークスが前に出ます。

ところがホリデーがスティールされたヤングが戻ろうとし、踏ん張るために後ろに足を出すと、そこにまさかのレフリーの足があり、踏んで痛めてしまいます。ロッカーに戻るヤング。

85-83となんとかリードは保ったホークス。ある意味、ここで逆転できなかったバックス。コリンズがいなくなってからのガリナリの踏ん張りがききましたが、これでガリナリを4Qには引っ張れないよね。

◎ミドルトン

またもポーティスに速攻を食らうも、そのポーティスの荒いファールもあったりして。ルーのドライブからハーターのフローター、そしてルーからオコングのアリウープで再び5点リードにします。ヤングはロッカーから戻ってきたけど、少しルーに託したほうが良さげな雰囲気。

ここまで「カペラへのアリウープ」を徹底して塞いでいるイメージのあるバックスですが、ヤングからルーになったら決まってしまうわけで、ルーレベルの選手がいるならバックスが慣れているヤングパターンではなく、的を絞らせない方が良さそうに見えます。

そしてミドルトンが連続でオフェンスミスになると、ヤニスのアタックに下がりながら対応したオコングがヘルドボールに。コリンズよりも守れているじゃんオコング。ミドルトンが狙ったヤニスへのアリウープもカットすると、ヤングが戻ってきます。その後、コリンズも戻ってくるよ。

でも、ルーよりもヤングの方が守りやすそうなホリデー。見事なプレッシャーで追い込みます。それでもヤニスはオコングのマークとコリンズのヘルプで連続でストップ。カナートンが空いていたけどキックアウト出来なかったヤニス。さらにオフェンスでもオコングはマークが薄いのでフローターを決めてリードを広げます。

今度はミドルトン。プルアップ3Pを決めると、カナートンが速攻。さらにヤングとの1on1の姿勢を見せると中途半端にやってきたボグダノビッチで一瞬フリーになったら3Pをヒット。これで逆転。コーナーからvsコリンズでドライブを仕掛けると止められるのですが、戻りながらのターンシュートを決める荒業。

最後はカナートンのドライブキックアウトからエクストラパスを受けての3Pで一気に101-98と逆転して残り5分に。なんというか、多分こんな形で3Qにリードしたかったと思うんだ。そしたらイージーに勝っていただろうに。とはいえ、ちゃんとリードして終盤勝負です。

ヤニスが決めるもコリンズが決め返し、ミドルトンが決めるとボグダノビッチのワイドオープン3Pが・・・はずれてバックス優勢。ここでタイムアウトのブーデンフォルツァーはボグダノビッチを狙ったミドルトン勝負で見事に成功します。うん、ひさしぶりにボグダノビッチが終盤に出ているな。

ホークスはコリンズがポストアップに行くもホリデーがスティール。ハーターの3Pも決まらず得点が止まります。ヤングで行かない選択をして、ハーター&コリンズ連続ミスになったのはこの試合初めてじゃないかな。

それでもオフェンスリバウンドを繋いで、ガリナリの仕掛けからヤングがワイドオープンになって3P・・・これもミス。一気に止まったホークスのヤングビッグ3。ヤニスがフェイダウェイを決めて9点差で残り1分半。っていうか、なんでその難しいのを決めるんだヤニス。

試合の大部分でリードを得て、追いつかれても接戦でリードを保っていたホークスでしたが、終盤に一気に試合を決められました。ほぼヤニス&ミドルトンに対して、ヤング&ハーター&コリンズがオフェンスで対抗できなかった形です。ってことでまだまだ修行が足りなかったね。バックスは何年も修行してきてここにいるからさ。

しっかりと決めきったバックスが2勝目を手にしました。まぁホークスも頑張ったけど、さすがにちょっと差があったし、ある意味で試合終盤に外してくれたシクサーズの弱さみたいなものも感じてしまうよね。

〇4Qのミドルトン
20点
FG8/13

トータル38点だけど、ほぼ4Qでした。「ミドルトンを止められない」ってのは予想通りだし、ここにソロモン・ヒルをぶつけてこなかったマクミラン。それはオフェンスがマズいと思ったんだろうね。あと、地味にカナートンが効いていて、バックスは4Qにブルックをあまり起用せずに済んだものディフェンス面で穴を作らないことに繋がったのかもね。

ってことで、ヤングだけじゃ勝てないよ。カナートンを攻めこめないとか、ポーティスに走られるとか、ゲーム2からの反省を生かしたホークスだったけど、そんな細かいところまでは追い切れないよね。って試合でした。

〇ホリデー
6点
FG2/11
12アシスト

アシストはおおかったけど、よくわからんぜ。上下動しすぎで読めないな。

◎ゲーム4に向けて

ゲーム2は派手に出てしまったけど、ゲーム3は地味にバックスの方が相性の良さを感じさせました。だからまぁこれくらいが適正かな。
①ヤニスを止められない
②ミドルトンを止められない
この2つはしっかりと残り、一方でオフェンス面ではヤングを潰しに来られる前提で、周囲にプレーを促したホークスでした。でも途中からパスが減ってしまったヤング。だからルーの方が良い部分も大きかったね。

〇ヤング
35点
3P6/14
4アシスト

得点は多かったけど、3Pが決まったことが大きかったくらいかな。後半はアシストが1しかなく、ちょっと自分でやりすぎたのが最後に奮闘できなかった要因の気がします。その中の1つはコリンズのファールトラブルなので、セットでダメよ。

〇ハーター
11点
3P3/7
7アシスト

一方でハーターのアシストが増えており、得点が少ないのも含めて、もっとハーターにやらせるべきだったかな。うん、全体的にヤングにやらせすぎというか「やりすぎ」なヤング。

〇ボグダノビッチ
8点
FG3/16
3アシスト

でも、これがなきゃ勝っていたか。うーん、やっぱりそこまで上手くはいかないね。ホークスがカンファレンスファイナルまで進んでこれたのは、全員のオフェンスが上手くいかなくてもディフェンスで耐え抜くことが出来たから。でも、やっぱりバックスが相手だと苦しい。

ちなみに普通にピック&ロールに弱いんだけど、その弱みを使われずに負けているから更に苦しい。オコングの奮闘はあったけど、ディフェンスでの工夫がないと、このままバックスに押し切られる気もします。

〇ヤニス
33点
FG13/21
FT 6/13

そんでもって十分にモンスターだったヤニスですが、とにかくフリースローが決まらない。これはホームのホークスファンが徹底したカウントコールでプレッシャーを与えたから。だからゲーム4のホームでは勝っておきたいホークス。ミルウォーキーではそこまで期待できないぜ。

フリースローさえなければヤニスのプレーはやりすぎもなく、良かったんだけど、どうしてもね。

〇オフェンスリバウンド 15

バックスはオフェンスリバウンドで圧倒しましたが、カナートンが4つも奪っています。タッカー、ヤニス、ブルック、ポーティスのビッグマンが2つずつ。だからインサイドの強みを思い出しているわけだ。ここがネッツ戦との大きな違い。ホークスの粗さと、ヤニスを1人では止められないことで浮いてしまう事情と。

だからホリデーが外していても、それだけではあまりデメリットにはならない感じのバックス。普通にハードワークを繰り返し、ヤニスがフリースローを決めれば問題がないシリーズにも見えます。

ってことで、負けたから当然ではあるけど、ホークスがなんとかしないといけません。バックスは気楽にゲーム4に臨めそう。ホークスが優勢に進めたゲーム3だからこそバックスの方が強く見えたのでした。

ECF ホークスvsバックス ゲーム3” への2件のフィードバック

  1. ヤングの3Pに対して見切り発車での速攻はゲーム2でホリデーもやってましたから、狙ってるのでしょうね。 ヤングが戻ってもダメなのでチームとして修正をマクミランはどうするのかな。

    1. これがまさかの「ヤング欠場」でバックスが困るという、ウルトラCでした。凄い展開だ。

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