ズバッツが欠場になったクリッパーズは、スターターにマンをいれてくる対応で、試合開始からゾーンにします。これが見事に効くスタートとなり、予想外の事態は強いなって感じです。
◎奇襲成功
ここまでとにかく悪いのがモリス。でも、今日はスモールのセンターなので、3Pラインの外で待っている形とはちょっと違う。ブッカー相手に押し込んでのターンシュート。それ以外はトランジションアタックだらけのクリッパーズ。
ベバリーがクリス・ポールからスティールしての速攻。マンのトランジションアタック。モリスがディフェンスで粘ってからマンが奪ってポール・ジョージの速攻&ワン。ゾーンなので前にいるマンが走り出しやすいのが特徴になっていて、クリス・ポールの遅さに合ってもいます。
先制攻撃が効いたクリッパーズはモリスがハーフコートオフェンス3連発で決めた事もあって18-5のランで圧倒し、サンズがタイムアウト。ちょっと遅かったなモンティ。
サンズのゾーン攻略法はマンツーと大差なくて、クリス・ポールへのスクリーンで1枚剥がして、そこからのパスで展開です。でも、これがイマイチ上手くいかなかった。ウイングたちは3Pを決めるミカルに、カッティングするクラウダーなんだけど、あまり崩さないうちにパスを出しているクリス・ポールなので、3Pを打ち切れないことも。打ちに来ないクリス・ポールという前提の守り方。
といっても、時間とともに慣れてくるし、ミドルを1本決めると、そこからは周囲のアグレッシブなシューティングで対抗。珍しくエイトンが酷いオフェンスファールをしたのもあったけど、ペインが登場するとハンドラーがブッカーになり、スクリーンからの強気なシュートになるから、守りにくくなるゾーン。
そしてペインがコーナー3Pを決めたところでタイムアウトのクリッパーズ。うーん、ゲーム4でブッカーvsベバリーでやらせたクリス・ポールを思い出すわ。このゾーンに対しても「ブッカーにスクリーン」の方が攻略できているっていうね。
一方でシュートが決まり始めると速攻にならないクリッパーズオフェンス。ハーフコートではモリスがポストアップで押し込むパターン以外だと、マンがエイトン相手に仕掛けるくらいになります。なんでかっていうと例によってアウトサイド渋滞なので、ドライブするのが難しい。1枚抜けばイージーなんだけど、ちょっとお疲れだよね。
ってことでタイムアウトからカズンズが登場。さっそくレジーとのピック&ロールからカズンズのダンクが決まりると、カズンズとのパス交換でレジーの3Pです。続いてレジーがドライブファールドロー。奇襲としては決まったスモールだけど、止められなくなったらセンターがいた方がオフェンスは機能する。なお、またもプレーが止まったときにテクニカル案件をぶっ放してカメラに抜かれているカズンズ。
ここからは一進一退な雰囲気だったけど、サンズのシュートが外れ、モリスのドライブからカズンズがゴール下を押し込み、レジーのブザービーターレイアップで加点したクリッパーズが36-26でリードして1Qが終わります。
うーん、モリスが活躍するっていう突然の現象だったけど、序盤にポストアップが決まったことで調子に乗れた感じがします。エイトンをインサイドからおびき出したことで発生したと思うので、マジで作戦大成功でした。そして終盤はカズンズですが、相手がサリッチなら強いのはわかっていたことで、でもテクニカルばかりだから使いにくいっていうね。ズバッツいないなら使おう。
◎モリス
2Qもクリス・ポールからカズンズがスティールして速攻を決めるというスタート。さらにポストアップから押し込むカズンズ。でも肩で息をし始めているな。
さらにベバリーもスティールしてポール・ジョージの速攻。クリッパーズが決めているのは2パターンで①速攻、②インサイドの押し込み。でも、そこだけは勝てるっていう局地戦です。そこから3Pに繋がればより強いですが、なかなかね。
カズンズが下がった開始3分。ここから②がなくなります。ポール・ジョージのドライブから3Pに繋がるのですが、外れまくるので追い上げられます。エイトンのプットバックに、ブッカーのドライブ&ワン、そしてカム・ジョンソンの3Pで2点差。
タイムアウトを挟んで踏ん張ったのはポール・ジョージ。ドライブにミドルで流れを戻すと、モリスもフェイダウェイ。でもケナードの3Pはこない。とにかくこのシリーズになってから3Pで苦しみ始めました。サンズのディフェンスがワイドオープンを作らない事もあるけど、チーム全体の疲労だろうね。
一方でそんな展開ながら、なかなか追いつけないのがサンズ。どうしても守り切れない。実はやられるのはブッカーが多く、モリスは狙って押し込んでいるけど、他は偶然みたいな感じかな。多分ブッカーもオツカレなんだきょね。そりゃそうだ。
残り3分3点差になるも決まらない両チームの3P。で、またブッカー相手のポール・ジョージのドライブ。うーん、これは完全にブッカーを狙っていたな。3Pミス、ターンオーバー、3Pミスって感じで続き、やっと決めたのはまたもモリス。マジで今日は別人だな。
クリス・ポールの3Pが外れると、前を走っていたモリスがすぐにポストアップしてクリス・ポールからファールドロー。ブッカーの3Pが外れ、レジーは持ちすぎての24秒オーバー。最後はエイトンの上手いハンドパスからブッカーがブザービーター3Pを決めて、59-52と7点差で前半が終わります。
よく頑張ったよねクリッパーズ。そしてゲーム2からずっとオフェンスがイマイチなサンズ。それもスゴイ話だな。勝っているんだもん。モリスがしっかりと決めていればクリッパーズが3勝1敗だった可能性もあるわけで、でも追い込まれて助けているのもモリスだったりして、とっても難しいな。
◎ポール・ジョージ
クリス・ポールのレイアップに、ミカルのドライブジャンプシュートで追い上げるサンズ。だけど、3Pはクラウダーもミカルもミス。ブッカーはvsモリスにしてもらったらドライブジャンプシュートをヒット。クラウダーのゴール下で3分で1点差にします。その間、クリッパーズはポール・ジョージしか決まらなかった。
タイムアウトを挟んでクリス・ポールのミドルで逆転。オフェンスが手詰まりのクリッパーズですが、またもポール・ジョージが&ワンで再逆転。なんか、らしくないスローステップを上手く使っているな。この1本がわかりやすく流れを変え、レジーのファールドローに、ポール・ジョージのミドル、馬場リーのレイアップで再び突き放します。
逆に止まってしまったサンズ。3Pが決まらないからインサイドカバーでOKなこともあって、次第にドライブ出来なくなっていきました。9点差。
エイトンのスクリーンを使ったクリス・ポールはベバリーがファールしてくることを見越して、ベバリー側に倒れこみながらジャンプします。そこに足を滑らしたべバリーが倒れこみながら足元に当たったので、回転して背中から落ちるクリス・ポール。どっちも悪い。足を引っかけに行ったのはクリス・ポールだし、必要のない隙間に飛び込もうとしたのはベバリー。フレグラント1がコールされますが、まぁ妥当だろうね。
3ショットにエイトンのアリウープが決まり、一気に4点差にします。さらにエイトン狙いなんだけど、ちょっとパスも遅いし、エイトンも決め切れないので、ブッカーに頼ることになっていくサンズ。その間にポール・ジョージの3Pを食らって再び9点差。さっきのプレーがなければ大量リードだったな。
やっと3Pを決めたのはカム・ジョンソン。前半もブッカーとカム・ジョンソンだけが決めていたよね。でも、クリッパーズはポール・ジョージのパスからベバリーも3Pが決まります。12点差でタイムアウト
エイトンのインサイド押し込みとカム・ジョンソンのドライブ。そしてブッカーのファールドローと、この試合決まっている武器だけで3連打していくサンズ。それをまたもポール・ジョージが今度はディフェンスでスティールするんだけど、カウンターをカム・ジョンソンがスティール返し。
カズンズがはいってくるとエイトンを止めることになり、さらにカム・ジョンソンがポール・ジョージにエルボーでオフェンスファール。普通ならエルボー食らう位置じゃないけど、張り付く守り方をしたポール・ジョージ。そして3Pもヒットして再び11点差。
うーん、凄まじいほどにポール・ジョージだった3Q。ヤバいレベルでプレーしていた。疲れているはずなのに、メチャクチャ足が動いているし、そのうえでシュートが正確。どうしたんだポール・ジョージ。あのフリースローミスが逆に火をつけたのか。
◎ポール・ジョージ2
この試合初めてクレイグを出してくるモンティ。さっそくエンドラインを走り抜けて&ワン。サリッチもきめるんだけど、どうしてもカズンズvsサリッチがカズンズが圧勝なので、守れません。ヘルプがきたらバトゥームの合わせもあるし、局地戦が効いている。残り10分あって96点までいってるし。
ただサンズは、そのカズンズを狙ったブッカーの1on1で取り返します。なので早々にカズンズを下げたルー。勝っているから引っ張る必要もないしね。交代した後でモリスはクリス・ポールに逆を取られてミドルを食らい5点差。
でも、こうなってから粘るのが今日のクリッパーズ。早々に戻ってきたポール・ジョージがドライブ。ブッカーの速攻も守り切り、再びブッカー狙いの1on1を仕掛けます。ところが、これをハンドルミスでカム・ジョンソンが速攻に行くと後ろからブロックに来たモリスのファールで&ワン。なんかもうブッカー、エイトン、カム・ジョンソンでやっているな。
このフリースローが決まるのですが、リバウンド争いでクレイグを吹っ飛ばしたポール・ジョージのファール。思いっきり吹っ飛ばしているけど、「ユニフォーム掴んでいただろ」とクレームしている。さっきのクリス・ポールの件と言い、ファール関連で追い上げるサンズ。
でも、また決め返すポール・ジョージ。マジでどうした。凄まじいぞ。クレイグのフィジカルをものともせず、カバー要員を吹っ飛ばしながら決めるんだけど、ダブルチームがきたらしっかりとパスを出してレジーの3Pに。守ってもエイトンへのアリウープパスを防いでスティールし、レジーの速攻をお膳立て。
残り5分12点差でサンズがタイムアウト。ポール・ジョージのマークがクラウダーになりますが、早速ドライブからのステップバックでユニフォームを掴んでいたのに振り切られると、クラウダーが伸ばした手はポール・ジョージの顔面へ。完全にアフターシュートなので、酷い目つきだったな。フレグラント1。
フリースローを2本決めたポール・ジョージは、ポゼッションでもミドルをヒット。もう止まらん。ちょっとえげつなかったよ。鬼気迫る迫力と正確なミドル。エグイ。パスミスになっても自分のところに戻ってくるほどに引き寄せるパワーを放っていた。
〇ポール・ジョージ
41点
2P12/14
3P3/6
13リバウンド
6アシスト
もっと点を取ることはあっても、ここまで3Pの爆発じゃない形で得点しまくったポール・ジョージはエグイ。
ズバッツがいなくて、どうなる事かと思ったら、ポール・ジョージが1人で何とかしてしまった。ただ、他にモリスとカズンズがインサイドで踏ん張ったことももちろんね。レジーは23点取ったけど、自分で仕掛けたわけじゃないし。
特にモリスはPFだとダメで、スモールの5番だと輝くことが多い。その点だけはズバッツがいなくて良かった面だけど・・・うーん、それよりもチーム全体のディフェンスマインドがこれまで以上に強かったのが印象的でした。
結局はゾーンにした奇策でえたアドバンテージで試合を通して優勢にしたことが勝因でもあるし。でもポール・ジョージが全てな気もするし。ものすごく苦しかったであろう試合で見事なプレーを見せた個人の奮闘に尽きる気もします。
〇ブッカー
31点
FG9/22
3アシスト
〇クリス・ポール
22点
FG8/19
8アシスト
ゲーム4のようにターンオーバー連発はしなかったし及第点なんだけど、本当に「及第点」って感じのガードコンビでした。ブッカーはアグレッシブに仕掛けてフリースローを得ており、結果は残したけどポール・ジョージと比べてしまうとね。
〇3P
クラウダー 0/4
クリス・ポール 0/6
ほか 9/16
そして痛かったのがここね。ブッカーとカム・ジョンソンはしっかり決めたけど、全体的に低調。だからディフェンスを広げることも出来ず、クリッパーズはエイトンを潰せばよかった。スモールになったら10点しか取れなかったエイトンっていう逆転現象ですが、そもそも自分で点を取りに行くわけじゃないし。
〇サンズのFG
ゲーム1 55%
ゲーム2 50%
ゲーム3 39%
ゲーム4 36%
ゲーム5 45%
まぁこれでも前の試合よりは良かったのか。クリス・ポール復帰してからオフェンスが上手くいっていないサンズ。それで2勝しているんだから不思議というかラッキーというか。でも、さすがになんとかしないとマズいよ。ネイダー使っているけど、あまり解決していないしさ。
違う言い方をすれば「ペイン負傷後に点が取れない」サンズ。今日のペインはそこそこだったけど、13分のみ。ターンオーバーした瞬間にクリス・ポールと交代させられたこともあり、ちょっと堅実路線に走りすぎている気もするモンティ。
追い込まれているのはクリッパーズだけど、内容が悪いのはサンズっていう変なシリーズです。この試合はとにかく「ポール・ジョージ凄かったね」ですが、裏に流れている状況通りの結果に『やっとなった』という試合でもありました。
何故ロケッツからトレードされたのかを思い出させるクリスポールですね。個で打開することが厳しい、トランジションではパスでしか脅威になれない、この状態でミドルもスリーも入らなければ、そりゃークリッパーズは守りやすいよって感じですね。加えて管理人さんがおっしゃているクリスポールのピックアンドロールからブッカーへのパスはベバリーで効果的ではない。これならブッカーのピックからペインの方がスリーもリムもガンガン攻めてくれるし、クリッパーズからすれば脅威ではないかと思いましたね。
クリス・ポールは生きても、その分だけブッカーが死んでしまうってのは厳しいですね。
モンティがクリス・ポールに拘る雰囲気も意外でした。
単純に3P決めるだけで全然違うでしょうが、わりとオフボールのクリス・ポールを警戒しなくて良いのは、さらにブッカーに対して守りやすくしています。
モンティはウイングの選手で違いをつけてきますが、ここまでハンドラーが目立つと手を打てないのかなー
スモールラインナップに対して、今まではそれなりに対応出来ていたものの、今日は今一つの対応でした。
クラウダー、ブリッジズのスリーがほとんど入らなかったのも痛かった。
特にクラウダーは、酷いタッチでした。
ディフェンスでは、今日もブッカーが狙われていましたね。
まぁ、今シリーズずうっとですが。
かなりマーカスモリスにやられてから、やっとダブルチームの対応を取りました。
今日はモンティの対応がかなり後手後手になっていたように思います。
カズンズのポストも全く同じ。
サリッチでサイズ負けしているのなら、積極的にダブルチームに行くべきでしょう。
クリッパーズのプレイヤーは、ピックで弱いディフェンダーを選び、ポストプレーを仕掛けて来ます。
ブリッジズは、ポールジョージのような体格差のあるプレイヤーを守るのは、あまり上手くありません。
今日は、特に前半、何故かネイダーをベンチから使っていましたが、個人的にはここはクレイグでしょうと思うケースが多かったです。
終盤でクレイグを使いだしてから、ディフェンスも安定感が増し、リバウンドも取れていたように思います。
この辺りの起用法は、game6でも生きてくると良いのですが。
やりたい放題のポストプレーに対する対応が一番気になりました。
後、気になったのは、ドライブからのキックアウト、そしてコンテストのないスリー。
ドライブに対して、収縮し過ぎじゃないですか?
3人も4人も行けば、そりゃ、何ヶ所も空いてしまいますよね。
相手は、ファイブアウトなんですから。
マンやべバリーのドライブなんて、フィニッシュなんてさほど狙っていないので、キックアウトに備えるべきかと。
それでも最後はポールジョージが出て来れば、やられてしまうケースは多いのでしょうけど、それ以外の部分では出来ることはやっておきたいですよね。
オフェンス面では、やはりエイトンの弱気が出ましたね。
彼の最大の弱点だと思っています。
最初にモリスに当たって、オフェンスファウル吹かれたら、全くと言っていい程ポストアップも出来なくなりました。
ビバリーにもバツームにもポストアップ出来ませんでした。
アリウープパスは、極度に警戒されているのでまず通りません。
頑張って、ポスト取って、押し込む。
相手はスモールなんですから。
これが出来なきゃ、そう簡単にペイントで点は取れません。
押し込んでフック。
ダメならキックアウト。
押し込めば、ファウルもらえて、自然とフリースローも増えて来ます。
こういうプレーがサンズには必要だと思いますが。
ブッカーもクリスポールも、まずまずだと思います。
エイトンで確率良く点を取り、コーナースリー担当のブリッジズ、クラウダーがキッチリ決める。
早くこのカタチを追加したいです。
そして、激しいディフェンスからの速攻。
なかなかやらせてもらっていませんが。
王手はかけているものの、現段階では苦しいのはまだサンズの方でしょうか?
べバリー有りのスモールへの対応。
モンティには是非、お願いしたいものです。
攻守に後手を踏みましたね。
ズバッツがいなくなって完全にサンズペースになって良かったのですが、3Pきまらないからエイトンに収縮してOKになってしまったクリッパーズでした。
ここをジャズは決めていたんですよね。クリス・ポールがタフにしてしまうことが多く、しかも決まらない。ハンドラーが気持ちよくボールを動かせば、穴が出来るはずなのですが、クリス・ポールはそれが出来ないので、うーん。
モンティが手を打っているイメージがないので、さすがにゲーム6は違いを作って欲しいのですが、クリス・ポールは同じことをやりたがりますし。どうなんだろ。