◎復活のクレイ・トンプソン
そんな新たなスタイルにおいては、誰もがドライブアタックを繰り返していく積極性はいいけれど、チームで何をするかっていう共通意識が足りなくなることがあります。その点ではファーストオプションとしてシューターを動かし、そこにスクリナーやらなんやらを噛ませ、ディフェンスを動かすのは大事なことでした。いろいろと動いてからドライブアタックの方が決まりやすい。ほんとダンカン・ロビンソンのヒートなんだよな。
そこにクレイ・トンプソンというのはムリがありました。もう、あのオフボールムーブで走りまくってからの3Pなんて、完全にバランス崩してしか打てないから決まるはずも・・・えっ、どうしたの。全盛期のようなダイナミックなオフボールムーブからディフェンスが反応できないスピードで打ち切って決めているんだけど・・・。
何故か、突如として、シーズン後半になって、復活したクレイ・トンプソン
人格改造されたようなクーパー・フラッグの変化にも驚いたけど、ケガ以降はシューティングフォームすら怪しかったクレイが、何がどうなったらシーズンの途中から戻ってくるんだろうね。不思議で仕方がない復活劇でした。
今シーズンはマックス・クリスティが開幕から素晴らしい確率で3Pを決めていきましたが、クレイがやっているのは「高確率で決める」ではありません。相手ディフェンスはオフボールムーブを追いかけ、オフボールスクリーンにスイッチ対応し、クイックリリースに反応しなければならず、そんなことをしている中でもクーパー・フラッグのドライブにヘルプは必須になので、クレイなんて見ていられません。いわゆるシュータームーブだけど、大前提はクレイが怖いことなわけです。
そんなこともあってか、マブスは最近になってシューターを増やす動きをしています。ドラフトでもここを狙ってよさそうだよね。というか、シューターじゃなくてもシューティングの良い選手は必須かと。小さいガードを選んで守れないってのが最悪のパターンの気もする。
〇2月以降の3P成功率
クレイのオンコート 37.3%
クレイのオフコート 32.0%
〇2月以降のオフェンスレーティング
クレイのオンコート 109.1
クレイのオフコート 106.4
直近のマブスの課題としてクレイのオン/オフで3P成功率が大きく変わってくる点があります。このタイプのシューターがいないと3Pがきまらないってことです。その一方で3P成功率も大きく異なれば、シュータームーブでディフェンスを引っ張ってくれる・・・わりにオフェンスレーティングは大差ないというのも問題です。理論上は活用されるけど、実際にはそこまで大きな変化を起こせていないわけだ。
クレイ・トンプソンが異様な復活を遂げたことはサプライズだったわけですが、あくまでも個人レベルの話にすぎず、これだけのシューター能力を発揮しても、まだまだマブスはチームとしての改善には繋げられていません。タンクして知らない若手を使っているチーム全体に言えることですが、個人の活躍はチーム力になるとは限らないんだぜ。そういうことを出来ているチームは稀なんだよ。
クーパー・フラッグの未来に期待したくなるし、個人レベルでの活躍もある。相性の良さそうな選手もみえてきた。だけどチームとして何をするかは未知数って感じです。「チームつくりが遅い」なんてことは全く思わないけれど、短期的な成功を求めるのではなく試行錯誤を繰り返す気持ちは持たないとダメだぜ。
そしてマブスの課題はここにあります。
主力をしっかりと起用しているのに、ダンダンと弱くなっている今日この頃。本来であれば少なからず連携があってきて改善するはずなのですが、勝つ気がないからか衰退しているというね。比較的健康にもかかわらずだ。
スタイルを早々に切り替えたのはいいけれど、やりたいことがなんなのかは決まっていない感じです。あるいはスカウティングでアジャストされていく中で、次に何をするかというアイデアがない。アイデアがないから、なんとなく試合をこなしているように見えてきてしまうのでした。
なぜ弱くなるのかといえば「変化しない」から。NBAってこれがあるから怖い。短期間ではあるけれど、特にマブスの場合は準備されているパターンが少ないから対策された時点で止まってしまうんだよね。あとはクーパー・フラッグの理不尽さに頼るしかない。
ドンチ時代からどのウイングを揃えるかで悩むDAL。クパフラの場合は優れたタイプよりも仕事をハードにこなしてくれるタイプの方が合ってそうに思えます。ですが、キッドないしHCがハードワークするけどミスも多いタイプを許容できないことも考えると選考はかなり難航しそうな匂いもします