非常に難しいことは、何故かアンダー世代はスペイン人のマルチネスがHCになって、個人技に頼らないチームオフェンスの構築を学ばせています。間違ってはいけないのは、それで勝てるわけではなく、タレントがいるから勝てるのは何も変わりません。でも、マルチネス世代(ジェイコブスや川島、白谷など)は代表に来た時に共通意識をもっていることになります。
ちなみにマルチネスは多彩ではありません。ここ大事よ。多彩なオプションと共通戦術ってのは別なんだよね。特別なシュート力とか、異様なリバウンドの強さとか、ポストムーブの上手さとか、そういう個人の特徴を組み合わせることで多彩さは生まれるわけだし。スペイン代表だっていろんな使い分けをしている。
日本に必要な共通戦術を作り上げられるのか
そんなわけで伊藤強化委員長になって期待されるのがここです。なにも代表=ジャパンウェイである必要はありませんが、世界一の個人技を目指していた前技術委員長の世迷言から脱却して、個人技を磨きながらも共通理解のもとでバスケをしていくエリートプログラムが必要になってきます。
この先、NCAAへと進むレベルの選手が増えるほどに、共通戦術は必要になってくるのがポイントです。河村がNBAいったら終わってしまうホーバスの戦い方では、本当の意味で代表レベルの強化にはならないってことです。優秀な選手が増えると苦しくなるって意味ないじゃん。
長崎ヴェルカのGMである伊藤強化委員長なので、その点はいろんな考えを持っていそう。ポジションレスなバスケが普通になっている時代に、川真田や狩野でなければダメ(2人は自分らしくいればいいが、チームとしてこのタイプのみではダメ)な戦術ではやっていけないわけです。ちょうどヴェルカはそういうポジションレスなバスケをしていながら、センターとしての川真田も残しているんだしさ。
この点において八村のいう「世界レベルの指導者」である必要はありません。特にNBAに拘るのは無意味です。FIBAルールとも違うし、NBAは世界最高の個人技を有効活用するのも大事なので、国際試合における日本の立場とは大きく異なるもん。
また、育成において2mの選手を重視してエリートプログラムにしていくのも大事ならば、190センチ台の選手を適性に応じてガードからセンターまでコンバートするのも大事になってきます。Bリーグでジェフ・ギブスがセンターやっているんだから、そういう日本人が出てきたっておかしくないじゃん。
ポジションレスがスタンダートなのは、言い換えればそれぞれが複数のポジションの役割をこなすという事。センターまでやっていた193センチのブルース・ブラウンが日本からも出てくれば、強くなっていくよね。でも、1on1と3Pばかりを叫んでいる現状では出てこないタイプじゃん。チーム戦術の中で必要なスキルを理解し、伸ばしていかなければならない。
ちょうどBリーグのドラフトではハンドラーばかりがエントリーして、殆ど指名されなかったわけですが、Bリーグのチームだって理解しているわけだよね。ハンドリングやシュート力、得点力のある選手を集めたってチームにはならないってことだ。
まぁ道のりは長いです。次のHCで成功しなくても仕方がないとすら思います。もっと長い目線でみていこう。同時に別にワールドカップ予選はホーバス継続でもよかったし、多分そういう動きだったよね。
ラマスがワールドカップへ連れて行ってくれたことを忘れがちなホーバス信者からは嫌われまくるかもしれない伊藤強化委員長。ある意味でHCに左右されない強化策を作っていってください。GM兼任でやっていける仕事じゃないだろ。