◎ニュー・ロールマン
タイソンの魅力は何と言っても高精度なこと。3Pだけでなく、2Pも高水準なのです。シーズンの半分が過ぎたけど、いまだに高確率なのは凄いぜ
〇今シーズンのタイソン
27.2分
13.4点
2P55.6%
3P47.5%
5.3リバウンド
2.0アシスト
1.0スティール
13.4点はリード・シェパードを上回っており、2年目としては7番目。それでいて確率もシェパードより上なのだからびっくり。リバウンドやスティールでも貢献しており、20位指名だけど当たりでした。
〇エリア別
ゴール下 140本 60%
ペイント 57本 51%
ミドル 13本 39%
コーナー 83本 49%
他3P 79本 46%
どこを切り取っても高確率ですが、特徴としては「3Pかゴール下」の傾向が非常に強いことで、特にゴール下に関してはオープンで打てる状況を見極めてドライブアタックしています。同じくカッティングでの得点も多く、アウトサイドでフリーになるだけでなく、スペースを見つけて飛び込むのが上手いタイプです。
加えてフローター系が抜群に上手い。ゴール下にリムプロテクターがいる場合は、少し離れた距離から高いアーチで決めきっています。とにかくディフェンスに「守らせない」のがタイソンの良い部分なわけです。いいかえればエースムーブで狭いところでもこじ開けるような人ではありません。ザ・ロールプレイヤーなシュートチョイスであり、それを高水準で決めていきます。
〇ディフェンダーとの距離別
オープン 1.4本 36.5%
ワイドオープン 2.7本 51.0%
ワイドオープンの確率が異常にいいです。20試合以上、2アテンプト以上の選手で言えばタイソンの上にいるのはスペンサー弟とハーダウェイ(!!)の2人だけ。ちなみにドノバン・ミッチェルも50%決めており・・・なんでチームとして困っているんだ状態です。しっかりとワイドオープンで決めきるのがタイソンの良さだし、逆にタフでも決めるような(打つような)タイプではありません。
その一方で「ザ・ロールプレイヤー」というには、ステレオタイプのロールプレイヤー像とは異なります。
「ハンドラーからのパスをコーナーで待っている」のではなく、自分で動いてフリーになっていくのが強みであり、カッティングでゴール下に飛び込み、コーナーへ移動し、スクリナーになり・・・という動きを繰り返しながら、ワイドオープンの状況を作ってパスを待っています。これらのシューティングの良さをサンプルとしてみるために、シクサーズ戦のハイライトを貼っておきましょう。
スクリナーになってからのロールマンプレーでカッティングを決めるシーンもあれば、その動きでカバーが来たところで外に広がっての3Pあり。それもスピンしての3Pをキッチリと決めています。
オフェンスリバウンドでマイボールになるとコーナーに広がってパスを呼び込んでいるし、ディフェンスの配置を見てコーナーからウイングへ、あるいはその逆へとオフボールでポジションをずらす上手さもあります。
ディフェンスがクローズアウトしてくればカウンタードライブ。そこもフローターの上手さが光っているし
オフボールムーブでディフェンダーを動かして逆を取る上手さもあります。
その一方で39点も取っているのに、1on1シチュエーションがありません。この試合のシクサーズのディフェンスプランとの兼ね合いもありましたが、ここまで鮮やかに点を取りまくれるのは見事です。いわゆるロールマンプレーが中心なのですが、その精度が高いだけでなく、オフボールでの選択肢が多いし、ディフェンスとの駆け引きも存在している。
3Pを決めることが普通になってきた時代なので「3&D」という言葉は死語になっており、よりスペシャルなディフェンス力か、シューティングが求められるようになっていますが、タイソンがやっているのは基本的な3&Dなんだけど、より「状況判断能力」が求められる仕事です。
スペースを使い、ディフェンスと駆け引きし、ボールを持ってからの決断が早く、1つひとつのプレーが高精度
今後のロールマンはパスを待っているだけじゃダメで、こういう要素が強く求められていく気がします。そして優勝チームに求められるような仕事をやっているタイソンだし、そんな選手が加わったのに思ったより勝てていないキャブスでもあります。あー、難しいもんだな。