ウェンビーを止めるサンズ

◎間違えた修正

２Ｑが始まるとウェンビーがコーナーに立っています。ゾーンへの対処じゃないんだから、それは悪手だぜ。その次のオフェンスではトップからのピック＆ロールに絡んでハイポストでボールを受けた。さらに３Ｐラインの外からのドリブルをイグダロに止められます。

はい。修正を間違えています。１Ｑそのままでよかったし、サンズからしても
・ローポストへのダブルチームから展開される
・ゴール下合わせを狙うウェンビーとドライブするＰＧ
こっちは止めることが出来ていたわけではないのです。ただスパーズの３Ｐが決まらなかっただけ。続けていれば、そのうち３Ｐが決まって止めにくくなるはずなのに、３Ｐラインの外やハイポストのウェンビーなんて普通に１ｏｎ１で守っていればＯＫです。昨シーズンまでのウェンビーです。

ただ、この問題を難しくしたのは守れないサンズのセンター。ニック・リチャーズがヘルプポジションに入る役割ならば、ウェンビーとか関係なく、スペースのある所にハーパーがドライブすればいいじゃん。要するにウェンビーにスイッチ対応させる必要もなく、ただただ、ＰｎＲからドライブすればよかっただけというハーパー。

ところが、ここからミスを連発するスパーズ。ハーパーがコーナーへパスを出してオニールに奪われ、ゴール下へパスを出したらカーター・ブライアントがゴール下ミス。さらにトランジションを外したカーター・ブライアントに、そのオフェンスリバウンドを取ったのにパスアウトをスティールされたシャンパニー。

ってことで、再び点差が広がります。ウェンビーが下がってからハーパーとケルドンがオフェンスリバウンドをねじ込むなど、ハッスルしていますが、チーム全体でのミスが多いスパーズ。ちなみにウェンビーを下げたタイミングでビヨンボは起用せず、スモールにしています。スモールでターンオーバーが多くなるんだからな。コーネットもソーハンもオリニクもいないのが悪いってことか。

〇２Ｑのスパーズ
ターンオーバー　５

なんだろう。「サンズがウェンビー対策をしっかりした」という試合なのに、他のところでミスが多いという前半。あまり参考にならないともいえるし、スパーズなんてそんなもんだから、ひたすらウェンビーだけ対策しておけば、他は勝手にミスしてくれるというか。

２Ｑ残り４分。ウェンビーが戻ってきたところでエルボーでポストアップ。そこにパスを出そうとするバーンズが、マーク・ウィリアムスを押してオフェンスファールです。あんた、アメンやリード・シェパードみたいな若手じゃないだろ。誰も届かない高さを持つウェンビーへの２ｍのパスを出せないなんて、どういうことだよ。

それでもウェンビーが「ローポスト⇒パスアウト⇒エクストラパスでバーンズがコーナー３Ｐ」は決まりました。これを続けていれば何の問題もないわけですが、ヒートのゾーン時みたいにハイポストへ出てきてしまうウェンビー。それは警戒されないのよ。キャッスルがドライブするスペースは出来るけど、サンズからしたらドライブでレイアップされるよりも、ドライブからのアリウープ合わせの方が怖いのよ。

この形が多いことについてヒート戦では「疲れているだろ」と書きましたが、マーク・ウィリアムスのゴール下をブロックしたウェンビーが、自分でボールを運んでいくと、そのマーク・ウィリアムスに追いつかれてバックファイアーされました。うん、疲れているだろ。走れていないじゃん。

２Ｑ終盤はバーンズ、シャンパニーとコーナー３Ｐを決めていき、サンズのウェンビー対策は単にウェンビーに打たせないだけで、周囲にはオープンショットを打たれていきました。ってことで、あまり効いていなかったともいえるし、だからこそウェンビーをエンドラインに近い位置でポジショニングさせるべきスパーズでした。