ウェンビーを止めるサンズ

〇ウェンビー
９点
２Ｐ３/９
３Ｐ１/５
９リバウンド
２アシスト
４ブロック
６ターンオーバー

今シーズン初めての一桁得点に抑え込まれたウェンビー。抑えたのはサンズ。まさかのマーク・ウィリアムスが・・・ではなく、初めにマッチアップしているのはオニール。ここまで上手く封じ込めた要因は何なのか。そこを中心に試合を見ていきましょう。

◎オーソドックスな対策

初めのオフェンスでオニールがマッチアップ。ここをＰｎＲで崩しに行くスパーズですが、ウェンビーへのパスをブッカーがカット。そこからポストアップするウェンビーに対しては、オニールが張り付きディフェンスですが、後ろにマーク・ウィリアムスがカバーポジションを取ります。

当然、スパーズは１人余ります。ここにしっかりパスが出てきては３Ｐを外していくスタート。それとなんだかんだとキャッスルを空けておけば、そこそこドライブをチョイスしてくれるので、インサイドならば人数が足りているというメリットを生かしているサンズです。

しかし、この程度ならばよくある話。それこそペリカンズもザイオンやクイーンで止めていました。問題になるのは、これ以外の部分です。

・ＰｎＲでスイッチ誘導されたときにどうするのか
・ゴール下合わせのアリウープへの対処
・シンプルな押し込みフェイダウェイは諦めるしかない

何が起こったのかは試合全体を見ていかないとジャッジしにくいですが、スイッチ誘導に対しては普通にスイッチしていたのはポイントです。オニールをぶつけてフィジカルで負けず、外からのドライブはドリブルをさせない＆奪う対応になるわけですが、他の選手はそれができないじゃん。

・・・とならなかったのがポイントの１つめ。ライアン・ダンやブッカー、グレイソン・アレンでもフィジカルに押し出す対応を続けました。この点についてはヒートがダビオンでウェンビーを止めていたので勇気を貰えた気もします。サイズ差なんて気にしないでフィジカルしとけばＯＫさ。

問題はセカンドプレーメイカーであるギレスピですが、これがさ。ウェンビーがベンチに下がってから登場しました。そしてサンズが差をつけたのもベンチメンバーになってから。ウェンビーがいる時間はトランジションアタックを重視していましたが、あまり点に繋がらずに互角。しかし、下がったとたんにディフェンスの負担が減ったからか、一気に二桁点差にします。

ウェンビーが戻ってくると、再び対応に追われるわけですがマークが厳しくしたので、逆に楽になったキャッスルとハーパーにドライブを決められていきます。ただ、ウェンビーがボールを持つと、やっぱり複数人で囲み、パスアウトさせては３Ｐが決まらない感じに。

そのウェンビーに初得点のチャンスがきたのはオフェンスリバウンド。そう、オフェンスリバウンドのチャンスはしっかりと合ったんだ。でも、このゴール下を外したウェンビー。うーん、やっぱり疲れている気がするよね。

１Ｑのスパーズ
３Ｐ２/９

１Ｑは「ウェンビーを止めた」というよりも、「ウェンビーからのパスアウトを決められなかった」スパーズの問題でした。別にウェンビーに限らずエースにダブルチームなんて珍しくないし、そこからパスを捌けているかが大事。ちゃんと捌けていたウェンビーと、全く決められなかった周囲でした。決まった２本はウェンビーのパスからではありません。

ハーパーとキャッスルはドライブから合計１２点。まぁこっちはそれなり。その程度の内容だし、序盤はディフェンスを攻略するのは大事だから、やっていることは間違っていない。対策通りのサンズと、対策へのアジャストをしているスパーズ。なんのためにいるんだヴァッセル＆シャンパニー。そんな感じです。