◎5アウト
マルチネスを初めて見たのはジェイコブス世代のU18でしたが、この時は小澤君がコーナー担当としてチームのバランスをとっていたのが印象的でした。「コーナーで引っ張る」「コーナーからプレーする」ことが出来る選手がいることは日本では珍しいよね。なので、当時からマルチネスのオフェンスは両コーナーに大きく広げていました。
その上で真ん中にいるガードとセンターで起点を作っていくわけですが、今回はセンターに預けてもほとんど何も起こらないので、基本は5アウトでペイント内のスペースを空けておき、ドライブ&パスアウトによるオフェンス構築になっていきました。白谷がパスアウトを多く出していましたが、広くスペーシングして的確にパスアウトをすることはチームの絶対的なルールだったはずです。
ドライブといっても個人技アタックではないことは後述しますが、「しっかりとスペーシングする」というのは「しっかりとパスアウトする」ことで成立するわけで、このバランスが崩れると急に得点が止まっていました。ここ大事。ドライブで点を取れている時間帯は基本的に、その前にパスアウトが決まっていたから。逆もまた。
〇3P 34.8%
そして3Pを良く決めるチームでした。ちなみにオーストラリア戦が3/28と酷かったので、この試合を除くと41%の成功率です。殆どがパスアウトからのキャッチ&3Pなので、基本的なことをしっかりとこなしたことによる高確率でしかありません。乱れ打ちで40%決めるとかムチャな目標ではない。
特に目立ったのはロールマンのホーキンスが3P50%を決めたこと。2Pも70%決めており、「ロールマンに良い形で繋ぐ」ことが出来れば、高確率でのフィニッシュになっていました。このホーキンスの活躍がイラン戦勝利に重要だったし、それはU17出場権をもたらしました。
スペーシングをしっかりと行い、ペイントを空ける
パッシングを的確に行い、オープンショットを打つ
ロールマンが高確率でフィニッシュする
この3点が成立することで、ビッグマンが弱くても勝利できたわけです。逆に言えば、これでハンドラーが打ちまくっているといいことはありません。チーム得点王はハンドラーの越でしたが、スペーシングが出来ていない中でのドライブは効果が低く、あくまでもチーム全体が上手く回った中で、ドライブアタックが決まっています。
サイズのないビッグ役は、少なくともロールマンとしてアウトサイドからしっかり決めようぜ。決まればドライブにも繋がるじゃん。ってことで、ある意味ではサイズが足りていない世代がやるべきことを明確にしたような今大会のプレーでもありました。
とはいえ、問題は色々あって、パスアウトの形はいいんだけど、ダイブに対するパスが下手だったのが今回のチームでもありました。角度のつけ方、パスのタイミング、ロールマンとの呼吸などさ。バックドアカットはマルチネスが多用する形ですが、ガードとロールマンで意思が合わないケースが多発していたし、タイミングも悪い。もっと悪いのはパスが出てこない・・・。
ここのレベルを上げないと2年後のU18は厳しいでしょうね。一見すると「サイズがないから3P精度を上げること」が重要なようですが、今回できていないことは「3Pで広げておいてのカットプレー」であり、カッティングの動きもパスも両方を上げていく必要があるのでした。