◎ツインタワー
でも、逆に「ヨキッチがいることで、こうなってしまう」可能性もあります。今回のオフェンスを見ていると、決してそんなことはないのだけど、ワールドカップあたりでは、そんな傾向もあったような気が。
ナゲッツのことを思い出してみましょう。マレーがハイポストやトップにいるヨキッチにボールを預ける場合、そのままオフボールムーブで貰いなおすことや、サイドに動いてスクリナーになっていきます。クリスチャン、MPJ、ゴードンと全員がスクリナーにもカッターにもなるのがナゲッツです。
しかし、セルビアだとヨキッチに預けた後のアクションが『待ち』なのが問題だとしたら、1つにはスクリナー不足というのもあげられます。ポイントセンターは偉大なんだけど、ポイントセンター用のオフェンスを出来ないチームは持て余しがち。ヨビッチが持て余してどうするって感じなんだけどさ。
かつてのセルビアはヨキッチがいてもツインタワーにしていたんだよね。それはナゲッツで言えばゴードンのようにゴール下での合わせをするセンターがいた方が、ヨキッチのパス能力が活きるから。今回も33番ミルチノフと同時起用もあるけれど、メインでは使わなくなってきました。オフボール能力が活きるヨキッチオフェンスならば、ツインタワーの方が機能するかも。
ヨキッチに頼りすぎの点や、3Pが少ない点はボグダノビッチ不在ということで説明がついてしまいますが、カッティング不足については関係ないんだよね。スクリナー不足とゴール下カット不足についてはツインタワーにすると解決してしまう。
しかし、これらの点はヨビッチが頑張るべき事項でもあります。セルビアに限らず、ヒートでも必要な事じゃん。カッティングもオフボールスクリーン利用も、もっとアグレッシブにオフボールでの絡みを増やさないと、居場所はなくなるぜ。
いずれにしても平均得点が落ちているセルビア。ちょっとヨキッチがいるチームとは思えない感じなんだよね。勿体ないというか、物足りないというか。そして動きに乏しいチームになっているからヨキッチの『インテリジェンス』も感じにくいのです。個人で出来る事でいえば十分に発揮しているんだけど、チームとしての連携があるからこそできるものが見えてこない。
グループ2位になり、順当に行くと準決勝はドイツ。オリンピックの3位決定戦ではセルビアが終始リードしての10点差で勝っており、ヨキッチは18点、12リバウンド、11アシストのトリプルダブルでした。ヨキッチらしい活躍。
しかし、今回のセルビアだとアシスト数が5つくらいで終わって負けてしまいそう。そこまでに解決することは出来るのか。セルビアらしくない、ヨキッチらしくないユーロになっています。