卒業証書授与~ケイド・カニングハム殿~

『モンスターレベル』と評するには、大きく2つの要素があると考えており。その2つ目は

優勝するには論理性も必要ならば選手層も必要ですが、時には論理性もなければ戦力も足りていないのにプレーオフには進めてしまうことがあります。カリーがいなければウォリアーズはプレーインに進むのも苦しいし、今シーズンのバックスはヤニスがいなければどうなっていたのかわかりません。

ケビン・デュラントのジャンプシュートは論理をすべて超えた精度を誇り、ディフェンスの良し悪しをすべて超えてきます。いいオフェンスをして、いいディフェンスをして勝つはずが、あのジャンプシュートが全てを狂わしてきます。ただし、今シーズンは精度が高くても勝てなかったように、年齢もあってか少しずつ非常識さが失われてきてもいます。

SGAのフェイダウェイは「ミドルは効率が悪い」を無視した戦術構築を可能にし、チームをリーグ最高へと引き上げました。このフェイダウェイが決まり始めた時期とサンダーが勝ち始めた時期も一致しており、ディフェンスという論理と戦力も加わってファイナルを戦っていますが、SGAしかなかったとしてもプレーオフには進んできそうです。

デマー・デローザンのミドルは「神」と評されるほどの脅威であり、現代バスケの常識にはない確率に加え、そこからのプレーメイクも備えています。しかし、相手が良いディフェンスをすれば止められるのも事実であり、理不尽なまでに「チームを勝たせる」武器までは辿り着いていません。残念ながら論理的に推移してしまうデローザンのミドルと、論理をぶっ壊しているデュラントとSGAには『人間とモンスターの壁』を感じずにはいられません。

ルディ・ゴベアのリムプロテクト力は常軌を逸しており、ゴベアがいるだけでディフェンスレーティングは大きく下げることが可能で、普通は出来ない効率を生み出します。このプレーオフでも103.7/115.4とオン/オフで圧倒的な違いを出しています。

しかし、ゴベアの攻略法は一般的に知れ渡っており、なおかつ特段珍しいものでもないため「ゴベア対策」とまではいえません。ある意味では論理的すぎる選手であり、しっかりとディフェンスを強化し、しっかりと弱点もだし、『非常識』には見えてきません。レーティングは下げてくれるけど、論理を超えた勝利はもたらしてくれないといえるのかも。

NBAプレイヤーになっている時点で、一般人からすれば化け物レベルの身体能力やスキルを備えています。そんな人間としての最上級レベルから『モンスター』の領域にはいるには、他の選手では不可能な戦術を作り上げてしまうことや、意味が分からないけれど勝利をもたらしてしまう凄味が求められます。

ケイド・カニングハムにしかできないようなピストンズ戦術であり、戦力と比例しない勝率でプレーオフへと進んだからこそ卒業証書を渡すのです。

卒業証書授与~ケイド・カニングハム殿~” への5件のフィードバック

  1. この成績でHC交代はありえないと思いますが、タイラージェンキンスでみてみたい!

  2. 現役選手で他の卒業生は
    ヨキッチ
    KD
    ヤニス
    カリー
    ザイオン(卒業と取消の繰り返しかもですが・・・)
    レブロン(今はともかく)
    以外に誰かいますか?

  3. もし、OKCがカニングハムの指名に成功していたら、どの様なチームになったと想像しますか?

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