◎ウエストブルックと若手
1年前のナゲッツの課題は「選手層」と共に「困ったときの打開役」でした。前者はわかりやすいですが、後者はヨキッチオフェンスから異なる起点や展開が欲しいというか、要するにメチャクチャにしなければいけないパターンも欲しかったわけです。
そこで両者をカバーしてくれる存在としてウエストブルックがナゲッツにやってきました。激安サラリーでマルチポジションという便利な存在ですが、同時にナゲッツのインテリジェンスに適応できるか不安しかありませんでした。
その結果、プレーオフではウエストブルックらしいミスは多発しているものの、ナゲッツ戦術にすんなりと溶け込みました。つまりレイアップミスとかパスミスとかはあっても、ボールを持ちすぎるとか、1人で違うことをしだすとかはなく、戦術的な違和感はありませんでした。
問題児まで戦力として馴染ませたナゲッツ戦術の脅威
さて、ウエストブルックの話はいいのですが、問題は「ウエストブルック以外」です。選手層が問題だったナゲッツですが、ウエストブルックすら馴染ませることが出来るのだから、他の若手だっていくらでもフィットさせることが出来ただろうとね。
実際、ナゲッツといえばヨキッチ、マレー、MPJを中心に自前で育てた若手たちを戦力化してきたチームです。クレイグみたいなのも連れてきたしさ。
〇700分以上プレーした選手
ヨキッチ
マレー
クリスチャン
MPJ
ウエストブルック
アーロン・ゴードン
ペイトン
ストローザー
今シーズンは9人目のデアンドレ・ジョーダンで690分のプレータイムでした。ちなみにNBAには700分以上プレーした選手が326人いました。
ナゲッツとしても22-23シーズンは11人いました。なんでこんなにプレータイムシェアというか修行時間を割かなくなってしまったのか。マイク・マローンらしい様々な謎がありました。
前述のとおり、フロントも現場もスペシャルな選手を求めすぎたんじゃないかって。
逆に言えばウエストブルックさえも馴染ませたのだから、若手をしっかりと起用していれば馴染んだんじゃないかっていうね。サリッチやチャンチャーが20試合もプレーしていないのはどういう事なんだろって思うしさ。
さて、ここに1つの問題がありまして、プレーオフのナゲッツは7人ローテで回した驚異があります。要するにウエストブルックとワトソンだけで5つのポジション全てをカバーしていたっていうことです。言い換えれば
ポジションごとの役割分担が曖昧でオールラウンダーを求めすぎた
そもそも偽センターやっているクリスチャンですらSGとは言い難いわけなので、もっと役割整備しないと多くの選手を起用するのは難しかったよね・・・いや、むしろオールラウンダーを集めればよかったんじゃないのかね。
MPJが例年通りのプレイをしていれば
今頃ファイナルだったのではと考えてしまいます
まぁそのMPJをどうするかがオフの課題でもあるのですが…