さようならマジック’25

飛躍できなかったシーズンは、飛躍の準備になるのか

「トップ4に入るのは簡単だと思う」と自信満々に語る3年目のシーズン。その言葉を証明するかのように開幕4試合目で50点ゲームをしたパオロ・バンケロ。さらにその4試合中2試合で9アシストとスコアラーとしてだけでなく、プレーメイカーとしての能力も見せつける好スタートを切りました。

しかし、その直後にケガで離脱してしまい、ここから本当の意味で今シーズンのマジックが始まりました。バンケロがスーパーエースとして君臨するのがマジックの未来かと思われたのが、良い意味でも悪い意味でも様々な変化がありました。

バンケロ中心と思いきや不在になってからチームの強さが発揮され、それはフランツがいなくなっても続きました。満を持してバンケロが戻ってくるとチームバランスが大きく崩れてしまい大苦戦。そこにフランツが戻ってきても苦しいものがありました。

エース頼みのチームにならなかったのは良いことだし、ベースとなる強さが出来ていたことを確認できた意味では非常に良かったシーズンであり、ただしオフェンス戦術が微妙過ぎるのでベースにエースの力が乗っかるとはいえない悩みもハッキリしたわけです。それでもプレーオフの内容次第ではチームの完成度に満足できたかもしれませんが

ディフェンディングチャンピオンが相手だったとはいえ、勝利した第3戦以外はディフェンスレーティングも115を超えており、守り切れるチームとは言い難く、オフェンス力のなさが際立つことになってしまいました。

コーリー・ジョセフがスターターのPGならそんなもんな気もしますが、ここまでディフェンス志向だと戦術的な問題だけでなく、個人能力にも懸念が出てしまいます。

その中でもバンケロはルーキーシーズンからフィニッシュ力に改善があるのかないのか。まだ3年目。されど3年目。万能性は十分に発揮しているのですが、精度向上には未だに課題が残っています。

エースの課題とチームの課題は一致しているので、バンケロが伸びればそれでいいのですが、ルーキースケールの契約も来シーズンまでなので、マジック自慢の層の厚さをキープできる期間も間近に迫っています。本当の意味でエースになれるのかどうか。3年目では判断できない結果となってしまったわけです。

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