さようならシクサーズ’25

まだまだプレーオフの可能性は消えていないシクサーズですが、そんなこといっていたら何も書けないので触れていきましょう。書いている時点では再建へと走っているはずのネッツに競り負け、20勝36敗。しかし、プレーインラインまで1ゲームしか差がないっていうのも怖い話だ。

ネッツ戦はエンビード、ポール・ジョージ、マキシーが揃っていたので、ある意味では今シーズンの課題を示していた試合でもあります。まぁそもそも3人が揃っていたのは15試合しかなく、その間は7勝8敗でした。健康だったら、もっとよいチームだったし、健康であっても強豪ではなかったという数字です。

ポール・ジョージが加わったからといって、ハーデンやシモンズ時代と何が違うの?

大型補強を実行したことで開幕前の評判は良かった気がしますが、個人的にはそんな感想でした。ロスターだけでいえば、もっとよさげだったシーズンもあるわけでして、ポール・ジョージの召喚に成功したことは、契約を切れる選手だらけにしていたオフのギャンブルに勝利したのは間違いないけれど、急に強くなったってことはないよね。

また、プレーメイクが主な仕事だったハーデンやシモンズと異なるのは「プレーエリアが被る」という点になっており、コートの中央に居座るエンビード、ドライブと3PでアタックするPGマキシー、フィジカルを使ったアタックからのジャンプシュートが多いポール・ジョージという組みあわせなので、センターラインが渋滞する感じがしました。

数字の上で厳しかったのはもちろんですが、ネッツ戦ではエンビードがベンチに下がってからポール・ジョージがハッスルし始めました。スペースをどうやって使っていくのか、シェアしていくのかは何も定まっていないシーズンであったことを示しています。

基本的にマキシーとエンビードがコート中央のスペースを使いますが、その時にポール・ジョージはコーナー担当になっているわけじゃないし、あるいはポール・ジョージのためにオフボールスクリーンをかける仕組みもありませんでした。オンボールでプレーするタイプのビッグ3が機能しないことは周知の事実ですが、オフボールで何をするかを定められなかったとも言えます。

あるいは今シーズンのエンビードの状態ならば、コーナー据え置きでもよかったはず。そこまで割り切れないこともシクサーズの問題だったかもしれません。

最近のシクサーズは「PJタッカー構文」がありましたが、そこにある根底の考え方として
・点は取れる
・守れる
・しかし、スタッツには出てこないハッスルが足りない
こんな点があったわけですが、今シーズンに関しては明確にスタッツの面で足りていません。いや、まぁオフボールのプレーメイクはスタッツじゃないかもしれないけどさ。

いずれにしてもコートの中央に立っているからサイドを分断してしまうエンビードのポジショニングと運動量問題は(トバイアスやホーフォード問題のころから)特に変わっておらず
さらにゲームメイクがないマキシーにハンドラーをやらせすぎ問題も強く出ていました。

要するに「インテリジェンスが足りない」ってことになるわけですが、昨シーズンはニック・ナースが埋めていた印象もあるだけに、ここまで整備できなかったニック・ナースというのも???でもあります。来シーズンに向けてポール・ジョージを有効活用できるのか、それともスケープゴートにしてトレードしておくのか。それ以前にポール・ジョージの衰えは大丈夫なのか。

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