◎ディフェンスライン
ゴール下の強さで止めるだけでは勝てないならば、相手に応じて、モラントに応じてやるべきだったのは「どこのラインでモラントの突破を止めるか」です。基本的にバックスはマンマーク ⇒ 抜かれる ⇒ ゴール下のヘルプ という考え方ですが、
・モラントにハイプレッシャーをかけてパスを促す
・ペイントの外でモラントの突破を潰すヘルプポジションを取る
このどちらかの手法が一般的です。こないだロケッツがソーハンのポジショニングに困っていたのが後者。先にドライブコースを消されていたよ。本日キングスがヤングにダブルチーム仕掛けていたのが前者。ヤングがボールを手放せば何とかなるだろってね。
バックスはピック&ロールに対しても下がってドライブへついていくのが基本。モラントは突破したけど、プルアップ系に弱いだろうね。そういやペイサーズを苦手にしているのもPGディフェンスのところで困っている感じ。
いずれにしてもズルズルとディフェンスラインが下がっていくのが気になるディフェンスでした。チームのルールとして「どのラインで止めるのか」が曖昧。ただ曖昧でもどうにかしてくれるブルックとヤニスがいる。
〇ディフェンスレーティング
ブルック&ヤニス 111.3
チーム 116.3
なのでチームのディフェンスレーティングに対して、ブルックとヤニス両方がコートにいると5も下がります。なお、ポーティスは122なので選手に寄っての差が大きく出ているぜ。戦術というよりも選手次第なリバースっぽさ。
一方でDIFFをみると悲惨なことになっています。被FGアテンプト数と同時に並べてみましょう。
〇DIFF(被FG)
リラード 6.8(11.7)
ライト 12.7(5.2)
ブルック 3.8(15.0)
ポーティス 1.4(13.2)
カナートン 1.2(8.0)
トレント △0.8(12.8)
ヤニス △1.4(16.6)
プリンス △1.5(12.8)
要するにリラードとライトがボッコボコにされています。主力3人がマイナスなので実はそこそこ守れるんじゃないか疑惑。疑惑っていうか、リラードを隠す算段がついていないってことでした。まっさらさらにディフェンス力の低い部分を使われている。
どこにラインを引いて、どこで止めるのか。
誰が何の役割をして、どういうローテをするのか。
何を優先して、何を捨てるのか。
出来るだけ捨てないようにするのが昨シーズンの課題でしたが、それを嫌がって元に戻した結果、何を止めるのかがわからなくなっているようなディフェンスです。とはいえ、個人レベルで守れていないわけではなく、改善のしようはいくらでもある気もする。さてさて、どうなる。
バックス、ナゲッツ、ヒート……
現状維持で取り残されるのか、風通し良くするのか見ものです
ナゲッツとヒートは繰り返す中でチーム力を上げてきた経緯もあるけど、バックスはトレードでなんとかしてきたので、動く話ばかりになりますな