◎ディフェンスか、メンタルか
河村の話にも関わってきますが、本番になって吉井が非常に長く起用されたのは奇妙なものがありました。渡邊と八村が加わってウイングの層が厚くなったのに、吉井のプレータイムが増えたっていう状況は、どうにもこうにもね。比江島、馬場、富永は一体全体なんだったんだろうか。
その吉井は「ディフェンスがいい」というレッテルを張られていますが、1試合に3回くらいは完全に抜かれて後ろからファールで止めるシグニチャームーブをしていました。シュルーダーやフランツが相手となるドイツ戦まではともかく、以降も続いていたので、さすがにこれをみてホーバスが「ディフェンスがいい」とは判断していないはずです。
スイッチを増やしたので吉井を使ってインサイドを優先的にカバーしたいというのは理解できるし、その通りに3Pに対してのクローズアウトがチーム全体として甘く、トレーニングマッチではオフボールで振り切られるシーンも多々出ていました。誰を出しても対して守れていないというのは、パリに行く前に気が付いたことだったと思います。
吉井はディフェンス面ではダメでしたが、オフェンス面ではしっかりと3Pを沈め、カットプレーでも目立ちました。何よりオフェンスリバウンドに果敢に参加し、3P乱れ打ち作戦を支えてくれました。で、3試合終わって思ったことは
ホーバスは吉井のメンタルを重視した
ということでした。Bリーグですら大して出番がない選手が、オリンピックの本番で躊躇うことなくシュートを打てるし、抜かれまくっても関係なくプレッシャーディフェンス(という名のファール)をするのは、図太いメンタリティでした。逆にノホホン系のメンタリティの選手はこのチームには向いていなかった感じもあるしね。
チャレンジャーである日本が、相手を見てプレーしたところで(そもそも相手を見るの苦手だし)勝ち目はないので、苦しかろうが何だろうが、何も関係なく強気にプレーするタイプを選びたかったんだろうなーとね。それは河村のプルアップ3P乱れ打ちにも繋がっています。
ホーバスはモチベーターとして評価されているけど、モチベートされた選手って誰だろうって思ってしまうのですが、逆に「強気に戦える選手」を重視して起用していると感じています。川真田なんかはオフコートのキャラクターも含めて、1つのプレーに全力を出し、結果の如何に関わらず、次のプレーへと切り替えられるタイプにみえるしね。
「上手くプレーできる選手」よりも「自分のプレーを強気にやれる選手」がホーバスの好み。いろんなことを出来なくてもいいから、失敗しても下を向かずにやれることが大事。それは一発勝負の国際大会という舞台では正しい選択だと思うし、チームとして機能させるには時にはプレーよりもキャラの方が大事。
実際、3Pを躊躇いまくっていた日本の過去の姿を考えると、ちゃんと打ち切ってくれる今の方が遥かにいいもんね。その先のリバウンド勝負もしっかりと出来ていたわけだしさ。
八村渡邉ホーキンソンが揃った今がモヤモヤで終わりそうな現状に涙を禁じ得ない、次こんな豪華なメンツが湧き出るのはいつになるのやら
川島はシアトル大に決まりましたね。
NCAA全然知らないんでレベルはわかりませんけども。(120位くらい?らしいです)
日本のバスケのレベルが上がるということは、当然海外留学が増えるので連携不足はこれからも、というかより加速しますね。
これを解消するには日本でのバスケの育成レベルとリーグの価値を引き上げなければなりませんが、まー数年でできることでは無いので、そのころには八村もホーキンソンももういないでしょう笑
まぁそういう意味では個人技でどうにかしろ、は正しいのかもしれませんけど、通用するのは東アジアまでですね。
個人的にはアレハンドロやロイブルのスタイルのが好きですけど、どのスタイルが最適かは答えが出ませんねー。
ランキングと勝敗みると、割と良い学校ですよね。
シアトルなら過ごしやすそうだし。
なかなかクラブ式の育成にはならなそうなので、個人技強化スタイルを続けて行くしかないんでしょうね。まぁ仕方ないのかな