◎引き算の美学
今シーズンのキャブスは良いスタートを切れなかったものの、12月後半から2月にかけて一気に勝率を上げてきました。相手が弱かったのも事実ですが、それでもしっかりと勝ちきれたのは、シューター補強の成功が要因でもあります。ここが更に問題を難しくしています。
連勝が始まった当初はガーランド、モブリー、ドノバン・ミッチェルが離脱しており、ジャレット・アレン中心の形で勝ち始めました。そこにミッチェルが戻ってくると一気に勝率を上げたわけですが、この頃のチームはオフェンスが非常にうまく回りました。
〇オフェンスレーティング
1月 120.3
2月 116.9
シーズン通して114.7なので、この2カ月がなければかなり苦しかったです。ミッチェル・ストゥルース・アレンの3人がコートにいるとシーズン通して117.8と好成績を残しているのですが、ここにガーランドとモブリーが加わると112.7まで落ちます。つまり
スターターが揃っている方がオフェンス力が落ちている
由々しき問題というか、バランスとしてミッチェル&アレンをベースにして、周囲にロールプレイヤーを並べていた方が効率が良いという問題でした。特にガーランドとモブリーがいなかった時期はパスがテンポよく繋がるので、しっかりとスペーシングされているのでミッチェルのアタックを止めるのが難しく、外れてもアレンがゴール下で無双しています。
それは『引き算の美学』とでもいうべき現象で、余計な要素が消えることで美しく機能した状態でした。ただし、相手が弱かったのも事実であり、プレーオフの強度でディフェンスされた時に同じ形でパッシング出来ていたのかは不明です。一方でスターター5人の問題点はハッキリしています。
ガーランド ・・・ オフボールで動き回ってディフェンスを引きはがしてからアクションするのが得意
ストゥルース ・・・ オフボールでスクリナーを使って動き、キャッチ&3Pを狙うのが役割
例えばガーランドとストゥルースが同時にコートにいると、共に広いスペースをオフボールで動きたいので、お互いの動きが邪魔になります。キャブスがライジングしたときはマルカネンがいましたが、ガーランド優先でのスペース構造なのでマルカネンは目立ちませんでしたが、似たような状況です。ただ、ストゥルースからオフボールを取ったら意味ないじゃん。
3Pを打ちたくないモブリーとボールを持ってからジャッジするミッチェル&ガーランドというのもボールムーブを遅くしました。2人ならいいけど3人になるとチーム全体の遅さが目立ち、アレンも打たないのでさ。コーナーで仕事するタイプも足りていない。
ガーランド&モブリーは火力不測の一面があり、レーティングが下がります。ただ、この2人のコンビはコンビで良くて、コートの中央でプレーメイクに参加するモブリーと、オフボールで動き回るガーランドというのは相性が良く、オフェンスパターンとしてはこっちの方が魅力的でした。
いずれにしてもスターター5人から、何かを引いた方が上手くいくというのがキャブスオフェンスでした。足し算するよりも引き算した方が上手くいくってのは、オフェンスあるある。全てが上手くいくなんてことはないので、パターンが多いと考えればポジティブであり、サラリーを考えるとネガティブだ。